『魔界都市ブルース 幻舞の章』を読み終えました。
新たに生み出された短編六本は相変わらず美しく、妖しく、これまで同様に僕を満たしてくれました。
『復活祭』
二年半ぶりの新作、その第一本目は以前の作品を知る読者。特に『闇の恋歌』を知る読者はとても楽しめたんじゃないでしょうか。もちろん、これで始めて魔界都市と秋せつらを知る人にも、悪くない導入作だったと思います。
個人的にはもうちょっと派手でも良かった、と思いますが、この静けさこそが短編の醍醐味であることは間違いありません。
『帰りて、後』
秋せつらには多くの女性ファンがついています。その美しさを考えれば当たり前のことなのですが、きっとそれだけではないでしょう。
ファンが多い理由。その答がこの短編の中にあります。
美しくて悲しい恋の物語。
『足りない』のは、ここが魔界都市だから。
『月光円舞団』
秋せつらが美しい、ということは何度も語ってきていますが、では「どう美しいのか?」ということには触れてきませんでした。上手に語る言葉を持たぬ故、なのですが、この短編を読めばきっと理解してもらえると思います。その美貌の凄まじさを。
普通に考えたら笑っちゃうようなオチですが、これがギャグではなく普通に成立するのは、これまで秋せつらと魔界都市新宿が築き上げてきた数々の伝説があるからです。
『セルロイドの涙』
この短編にはシリーズ中でも人気のあるキャラクターが登場します。これで彼女が素敵だと思った方は、どうか過去のシリーズも読んでみて下さい。
『夜叉姫伝』、『死人機士団』、『闇の恋歌』は鉄板だとしても、他のシリーズにも目を通してみると、もっと彼女のことが好きになっちゃうと思いますよ。
『三本目の腕』
収録作の中でもっとも魔界都市らしいエピソードがこれ。肩から綺麗に切断された腕が秋せつらのところにやってきて、「自分の身体を探し出して欲しい」と依頼する物語。
この妖しさがまさに魔界都市。
ラストのオチに物足りなさを感じた人は、この異界に慣れ始めてきた証拠。
『航路』
菊地秀行先生の良いところは沢山あるけれども、きっと一番の核となるのこの部分だと思う。こういった物語を書くからこそ、多くのファンに指示され続けているんだ。
秋せつらの活躍するシリーズが、『ロック』でも『バラード』でもない理由がここにある。
先日僕はイラストレーターが代わって残念だ、と書いたけれども、全てを読み終わった今は『これはこれでよかったかも』と思っている。
人気漫画家の小畑先生に惹かれてこの本を読んだ人が、菊地先生と秋せつらのファンになって、このシリーズを支えてくれるひとりになったら、それは素晴らしいことだもんね。
だから、今回はこの絵でいいや。
でも次回は元に戻して欲しい。以前書いた公式が揺らぐことはないのだから。
新たに生み出された短編六本は相変わらず美しく、妖しく、これまで同様に僕を満たしてくれました。
『復活祭』
二年半ぶりの新作、その第一本目は以前の作品を知る読者。特に『闇の恋歌』を知る読者はとても楽しめたんじゃないでしょうか。もちろん、これで始めて魔界都市と秋せつらを知る人にも、悪くない導入作だったと思います。
個人的にはもうちょっと派手でも良かった、と思いますが、この静けさこそが短編の醍醐味であることは間違いありません。
『帰りて、後』
秋せつらには多くの女性ファンがついています。その美しさを考えれば当たり前のことなのですが、きっとそれだけではないでしょう。
ファンが多い理由。その答がこの短編の中にあります。
美しくて悲しい恋の物語。
『足りない』のは、ここが魔界都市だから。
『月光円舞団』
秋せつらが美しい、ということは何度も語ってきていますが、では「どう美しいのか?」ということには触れてきませんでした。上手に語る言葉を持たぬ故、なのですが、この短編を読めばきっと理解してもらえると思います。その美貌の凄まじさを。
普通に考えたら笑っちゃうようなオチですが、これがギャグではなく普通に成立するのは、これまで秋せつらと魔界都市新宿が築き上げてきた数々の伝説があるからです。
『セルロイドの涙』
この短編にはシリーズ中でも人気のあるキャラクターが登場します。これで彼女が素敵だと思った方は、どうか過去のシリーズも読んでみて下さい。
『夜叉姫伝』、『死人機士団』、『闇の恋歌』は鉄板だとしても、他のシリーズにも目を通してみると、もっと彼女のことが好きになっちゃうと思いますよ。
『三本目の腕』
収録作の中でもっとも魔界都市らしいエピソードがこれ。肩から綺麗に切断された腕が秋せつらのところにやってきて、「自分の身体を探し出して欲しい」と依頼する物語。
この妖しさがまさに魔界都市。
ラストのオチに物足りなさを感じた人は、この異界に慣れ始めてきた証拠。
『航路』
菊地秀行先生の良いところは沢山あるけれども、きっと一番の核となるのこの部分だと思う。こういった物語を書くからこそ、多くのファンに指示され続けているんだ。
秋せつらの活躍するシリーズが、『ロック』でも『バラード』でもない理由がここにある。
先日僕はイラストレーターが代わって残念だ、と書いたけれども、全てを読み終わった今は『これはこれでよかったかも』と思っている。
人気漫画家の小畑先生に惹かれてこの本を読んだ人が、菊地先生と秋せつらのファンになって、このシリーズを支えてくれるひとりになったら、それは素晴らしいことだもんね。
だから、今回はこの絵でいいや。
でも次回は元に戻して欲しい。以前書いた公式が揺らぐことはないのだから。
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