世の中にはひどいゲームというのが確かに存在する。
でも、そのひどさが癖になることだってあるんだ。
パソコンを買ったのは04年の11月のことで、当時はパソコンで小説を書く、なんて考えてもいなかったし、ブログも始めていなかったので特にやることがなかった。
なので、後輩の男の子に「なんかゲームを貸してくれ」と頼んだ。
僕が失敗したことといえば二点だけだ。
ひとつは、面白いゲーム、と云わなかったこと。
もうひとつは、後輩の”男の子”に頼んでしまったこと。
そいつが持ってきたいくつかのゲームを見て、僕は言葉を失ったね。
その全てがいわゆる”ギャルゲー”。十八歳未満お断り、のゲームだったんだ。
まぁ、この際当時の僕らの年齢は置いておこう。それよりも、なぜそいつが僕にそれをやらせようとしたかだ。
そいつは云った。
「とにかく、騙されたと思ってやってみて下さい。そうすれば、人生観変わりますから」
人生観を変えられるのは真っ平ごめんだったんだけど、仕方がない。とりあえずプレイしてみたよ。
なんとか、ぎりぎりセーフって感じで人生観を変えることだけは免れた。その数本の中には本当にどうしようもないものが含まれていたからね。それでも、案外感動するものや、ゲームとしてとても優れていると認めざるを得ないものまで含まれていたから、ギリギリであったことも嘘ではない。
で、それらの中にあったんだよね。ひどいけど面白い、て傑作が。
あっ、いや、違うね。ひどいから、面白いんだ。
ゲームのタイトルは伏せるけど、設定はこんな感じ。
五月か六月ぐらいに転校してきた主人公が、そこで知り合った軽音部の連中と一緒に、九月の文化祭でのステージを成功させよう、という物語。
軽音部の中に女の子が二人いて、あと楽器店かなんかにお姉さん的なキャラがいて、血の繋がっていない妹もいたかな。
いまにして思えば、お約束的な物語だ。
このゲームを始めてプレイしたとき、僕は衝撃を覚えたね。”ギャルゲー”侮りがたしって本気で思ったさ。
僕が攻略したのはバンド内の一人。ドラムの娘。普通にプレイして普通の展開だったんだけど、ラストが凄かった。
なんと、八月で終わってしまうんだ。
わかる? この凄さ。九月の文化祭を成功させようって始まって、文化祭を迎える前に終わっちゃうんだよ。しかも、それがハッピーエンドなんだ。
こんなのってあり?
って、思った瞬間には爆笑してたね。
いや、あの肩透かし感はぜひ一度プレイしてもらいたいよ。
それとあと、部長の扱いの悪さ。
この部長ってのは三年の男子生徒なんだけど、その扱いのひどさたるや、本来なら泣くはずのシーンでも僕は笑いが治まらなかったよ。
あるときは後輩の女子をフリ、またあるときは先輩の女性にフラレ、そしてまたあるときは悲劇の起爆剤として事故死するという、まぁ、それ以降どんなゲームでもお目にかかったことのないくらいの不幸っぷりだよ。
基本的にゲームとしての出来はどうかと思うから、退屈することも多かったけど、それでも忘れられないゲームとなった。そして、こんなゲームに再びお目にかかれるというのなら、”ギャルゲー”というのもまんざら悪くないな、とも思っている。
人生観を変えられることはないだろうけどね。
でも、そのひどさが癖になることだってあるんだ。
パソコンを買ったのは04年の11月のことで、当時はパソコンで小説を書く、なんて考えてもいなかったし、ブログも始めていなかったので特にやることがなかった。
なので、後輩の男の子に「なんかゲームを貸してくれ」と頼んだ。
僕が失敗したことといえば二点だけだ。
ひとつは、面白いゲーム、と云わなかったこと。
もうひとつは、後輩の”男の子”に頼んでしまったこと。
そいつが持ってきたいくつかのゲームを見て、僕は言葉を失ったね。
その全てがいわゆる”ギャルゲー”。十八歳未満お断り、のゲームだったんだ。
まぁ、この際当時の僕らの年齢は置いておこう。それよりも、なぜそいつが僕にそれをやらせようとしたかだ。
そいつは云った。
「とにかく、騙されたと思ってやってみて下さい。そうすれば、人生観変わりますから」
人生観を変えられるのは真っ平ごめんだったんだけど、仕方がない。とりあえずプレイしてみたよ。
なんとか、ぎりぎりセーフって感じで人生観を変えることだけは免れた。その数本の中には本当にどうしようもないものが含まれていたからね。それでも、案外感動するものや、ゲームとしてとても優れていると認めざるを得ないものまで含まれていたから、ギリギリであったことも嘘ではない。
で、それらの中にあったんだよね。ひどいけど面白い、て傑作が。
あっ、いや、違うね。ひどいから、面白いんだ。
ゲームのタイトルは伏せるけど、設定はこんな感じ。
五月か六月ぐらいに転校してきた主人公が、そこで知り合った軽音部の連中と一緒に、九月の文化祭でのステージを成功させよう、という物語。
軽音部の中に女の子が二人いて、あと楽器店かなんかにお姉さん的なキャラがいて、血の繋がっていない妹もいたかな。
いまにして思えば、お約束的な物語だ。
このゲームを始めてプレイしたとき、僕は衝撃を覚えたね。”ギャルゲー”侮りがたしって本気で思ったさ。
僕が攻略したのはバンド内の一人。ドラムの娘。普通にプレイして普通の展開だったんだけど、ラストが凄かった。
なんと、八月で終わってしまうんだ。
わかる? この凄さ。九月の文化祭を成功させようって始まって、文化祭を迎える前に終わっちゃうんだよ。しかも、それがハッピーエンドなんだ。
こんなのってあり?
って、思った瞬間には爆笑してたね。
いや、あの肩透かし感はぜひ一度プレイしてもらいたいよ。
それとあと、部長の扱いの悪さ。
この部長ってのは三年の男子生徒なんだけど、その扱いのひどさたるや、本来なら泣くはずのシーンでも僕は笑いが治まらなかったよ。
あるときは後輩の女子をフリ、またあるときは先輩の女性にフラレ、そしてまたあるときは悲劇の起爆剤として事故死するという、まぁ、それ以降どんなゲームでもお目にかかったことのないくらいの不幸っぷりだよ。
基本的にゲームとしての出来はどうかと思うから、退屈することも多かったけど、それでも忘れられないゲームとなった。そして、こんなゲームに再びお目にかかれるというのなら、”ギャルゲー”というのもまんざら悪くないな、とも思っている。
人生観を変えられることはないだろうけどね。
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