だいすき

基本的に自分の好きなものについて綴っていきます。嫌いなものやどうでもいいこと、さらに小説なんかもたまに書きます。

あひるの空

2006年04月22日 00時53分30秒 | 漫画やアニメが好き
 マガジンで連載されている『あひるの空』はバスケット漫画です。
 僕はこの作品が始まったときからファンで、ずっとこのブログに書きたいと思ってました。でも好きすぎるあまり、どう紹介していいのか考えがまとまらず、今日まで先伸ばしにしてきました。
 ようやくわかりました。
 この漫画の良さ。人によって色々あると思うのですが、僕にとっての素晴らしい点は、この台詞にあらわれていると思います。

「君はこれから身長が伸びて、伸びるたび、ポジションも一つずつ変わっていくだろう。
 そしていずれ到達する。
 バスケットプレイヤーの頂点に
 君は可能性に満ちている
 それが 羨ましい」

 インターハイ予選の初戦。残りニ分をきった状況。六点を守りきれば主人公達の勝ち。しかし、チームメイトのほとんどが体力の限界に達しており、主人公もベンチで倒れている状態。悔しがる身長149センチの主人公に、180以上ある虚弱体質のチームメイトがかけた言葉です。
 彼は以前、周りからかけられる期待に耐え切れず、バスケを手放しています。主人公と出会い、再びバスケへの情熱を取り戻した彼は「僕も、もう、諦めない」とくたびれた身体を鞭打ち、再びコートの戻ります。

 この漫画はこういうものなのだと思います。
 バスケが大好きなのに、身長という大きな壁にぶち当たってしまっている主人公。なんらかの理由で一度はバスケを捨ててしまったチームメイト。
 投げ出してしまう。諦めてしまえば簡単なのに、それでも皆が頑張る漫画なのです。

 先の言葉ですが、実際に主人公の背が伸びることはないでしょう。どんなに頑張っても、彼がポジションを一つずつ替えていくことはありません。世の中そう上手くいかないなんて、みなさん知っていますよね?
 当然、作者も云っているキャラクターにもわかっているはずです。わかっていて、作者もキャラクターも憧れているのです。限りなく零に近い可能性に。

 この作品の主人公達は、本当に上手くいかないです。悪い目ばかりでています。なのに、最後の最後は立ち上がる。その姿が、僕の胸を激しく打つのです。


 努力が実らない厳しい現実がある。欠点やコンプレックスを抱えた登場人物がいる。それでも頑張る、僕の理想がここにある。
 『あひるの空』が、だいすきです。 


 予告
 次に出る12巻で、僕はきっと泣くでしょう。
 その涙の理由を、どうかあなたにも知って欲しい。
 
 少年マガジンコミックス 『あひるの空』 著 日向武史
 1巻~11巻 絶賛発売中

コメントを投稿