『お前はいまも、あの坂の上か』
(「オーバードライブ」 著者:安田剛士)
自転車部に入り、初めてフカザワ峠に挑んだ篠崎ミコトは、最後まで坂を登ることが出来ずにその日の部活を終えた。
その夜、家で休んでいた深澤洋輔の家に寺尾晃一から電話が入る。篠崎ミコトがまだ家に帰っていないと。
心配し、慌てふためく寺尾だが、洋輔は欠片ほども案じていなかった。それどころか、洋輔にだけは、ミコトがどこにいるのか心当たりがあった。
『お前がどこにいるのか 俺にはわかる。
そうか、チビスケ。お前もそういう人種か。
お前はいまも、あの坂の上か』
この台詞。このシーン。実に秀逸だと思います。
つまり、ここで洋輔とミコトが同じ人種であることが語られるのです。無冠の帝王と呼ばれた洋輔と、それまでなにをやっても駄目だったミコトが同じタイプの人間である。
自転車に懸ける情熱。
その為に費やす努力の量。
天才は天才を知る。とまで云ったらいいすぎでしょうが、とにかくここで、篠崎ミコトの価値がまた一ランク上がります。
そんなシーンですが、アニメでは残念なことに若干の変更がありました。
篠崎ミコトの帰宅が遅いことで家が騒ぐことはなく、寺尾からの電話も入らず、洋輔は部活帰りに、無くなっているミコトの自転車に気づいて、彼が坂にいることを知ります。
その際、「俺にはどこにいるのかわかる」という台詞はカットされました。その為、ミコトの頑張りは変わらずに描かれますが、洋輔と同じタイプである、という印象はまったくなくなってしまいました。
それはそれでいいのかもしれませんが、ちょっぴり残念だな、とも思っています。
先日、アニメの『オーバードライブ』の第七話で残念だったと書いたシーン。詳しく書いてなかったので、今日改めて書いてみました。
(「オーバードライブ」 著者:安田剛士)
自転車部に入り、初めてフカザワ峠に挑んだ篠崎ミコトは、最後まで坂を登ることが出来ずにその日の部活を終えた。
その夜、家で休んでいた深澤洋輔の家に寺尾晃一から電話が入る。篠崎ミコトがまだ家に帰っていないと。
心配し、慌てふためく寺尾だが、洋輔は欠片ほども案じていなかった。それどころか、洋輔にだけは、ミコトがどこにいるのか心当たりがあった。
『お前がどこにいるのか 俺にはわかる。
そうか、チビスケ。お前もそういう人種か。
お前はいまも、あの坂の上か』
この台詞。このシーン。実に秀逸だと思います。
つまり、ここで洋輔とミコトが同じ人種であることが語られるのです。無冠の帝王と呼ばれた洋輔と、それまでなにをやっても駄目だったミコトが同じタイプの人間である。
自転車に懸ける情熱。
その為に費やす努力の量。
天才は天才を知る。とまで云ったらいいすぎでしょうが、とにかくここで、篠崎ミコトの価値がまた一ランク上がります。
そんなシーンですが、アニメでは残念なことに若干の変更がありました。
篠崎ミコトの帰宅が遅いことで家が騒ぐことはなく、寺尾からの電話も入らず、洋輔は部活帰りに、無くなっているミコトの自転車に気づいて、彼が坂にいることを知ります。
その際、「俺にはどこにいるのかわかる」という台詞はカットされました。その為、ミコトの頑張りは変わらずに描かれますが、洋輔と同じタイプである、という印象はまったくなくなってしまいました。
それはそれでいいのかもしれませんが、ちょっぴり残念だな、とも思っています。
先日、アニメの『オーバードライブ』の第七話で残念だったと書いたシーン。詳しく書いてなかったので、今日改めて書いてみました。
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