しかし、お約束のキスシーンは諒の膝をついての様子がまるでプロポーズのようだと盛り上がり…
色々あったが3ヶ月に及んだディスティニー・アンダーグラウンドのライブツアーはようやくお開きとなったのだった…
大きな打ち上げをしないわけにはいかない、ということで、麻也は体がもの凄くつらかったが、スタッフにそれとなく支えてもらい、頑張って参加した。
会場はオシャレなスペースだったが、麻也は会場の隅の椅子に、後藤に付き添ってもらって座っているのがやっとだったが、年齢の高い客も多かったせいか、早くお開きになってくれた。
だが、その後は有名なクラブのワンフロアを貸し切っての二次会で…それにも麻也は出ないわけにはいかず…
東京なので一緒に飲む客は有名人が多い。
そのくせ見られるのは嫌と個室のようなスペースにいる人間もいるので、メンバーは挨拶して歩くのが大変だった。
麻也は疲れがとんでもないことになっていたので空いている席のソファにもたれかかるように座ってしまった。
スタッフがペリエ持ってきてくれる。
来客はみんな、麻也を疲れさせるのも気の毒といった様子でいたわりの言葉をくれる。
麻也をフォローするように客の席を回っていた諒が戻ってきてくれて、優しく、
「もうそろそろお開きみたいだから…」
と言いかけて口をつぐんだ。
「どしたの?」
「いや~な人たちがいるから、お見送りの時は須藤さん達から離れないようにしてようねって。」
この言葉に麻也はソファのひじ掛けに倒れ込んでしまった
(それって…)
その時、お開きの乾杯になった。麻也は諒に抱きかかえられて立ち上がり、グラスをかかげた…
みんなが帰るムードになったとき、すかさずひとりの青年がテーブルを挟んで麻也の前に立ちはだかった。
ずいぶん大人っぽくなった冬弥だった。
嫌だという前に、とんでもないことを叫ばれた。
「麻也さん、もう一度俺を抱いてください!あの背中の二つのホクロ、もう一回俺に拝ませてください!」
麻也はあっけにとられて何も言えなかった。
全く身に覚えのないことを…
冬弥が土下座しそうになったのはスタッフが止めた。
黒のゴージャスなドレスの裾、真っ赤なルージュの女の唇が通り過ぎていくのが、意味もなく視界に入った気が、麻也にはした。
麻也が絶句していると…
色々あったが3ヶ月に及んだディスティニー・アンダーグラウンドのライブツアーはようやくお開きとなったのだった…
大きな打ち上げをしないわけにはいかない、ということで、麻也は体がもの凄くつらかったが、スタッフにそれとなく支えてもらい、頑張って参加した。
会場はオシャレなスペースだったが、麻也は会場の隅の椅子に、後藤に付き添ってもらって座っているのがやっとだったが、年齢の高い客も多かったせいか、早くお開きになってくれた。
だが、その後は有名なクラブのワンフロアを貸し切っての二次会で…それにも麻也は出ないわけにはいかず…
東京なので一緒に飲む客は有名人が多い。
そのくせ見られるのは嫌と個室のようなスペースにいる人間もいるので、メンバーは挨拶して歩くのが大変だった。
麻也は疲れがとんでもないことになっていたので空いている席のソファにもたれかかるように座ってしまった。
スタッフがペリエ持ってきてくれる。
来客はみんな、麻也を疲れさせるのも気の毒といった様子でいたわりの言葉をくれる。
麻也をフォローするように客の席を回っていた諒が戻ってきてくれて、優しく、
「もうそろそろお開きみたいだから…」
と言いかけて口をつぐんだ。
「どしたの?」
「いや~な人たちがいるから、お見送りの時は須藤さん達から離れないようにしてようねって。」
この言葉に麻也はソファのひじ掛けに倒れ込んでしまった
(それって…)
その時、お開きの乾杯になった。麻也は諒に抱きかかえられて立ち上がり、グラスをかかげた…
みんなが帰るムードになったとき、すかさずひとりの青年がテーブルを挟んで麻也の前に立ちはだかった。
ずいぶん大人っぽくなった冬弥だった。
嫌だという前に、とんでもないことを叫ばれた。
「麻也さん、もう一度俺を抱いてください!あの背中の二つのホクロ、もう一回俺に拝ませてください!」
麻也はあっけにとられて何も言えなかった。
全く身に覚えのないことを…
冬弥が土下座しそうになったのはスタッフが止めた。
黒のゴージャスなドレスの裾、真っ赤なルージュの女の唇が通り過ぎていくのが、意味もなく視界に入った気が、麻也にはした。
麻也が絶句していると…