伊坂作品、まだ続いてます。★★★★☆
『千葉』という名を与えられた男は、死神らしい。
死神といっても、死を与えるのが仕事ではなく、担当する人間を7日間かけて調査し、『可』もしくは『見送り』と判断するのが仕事である。
人間の姿になっている間の千葉は、調査の合い間を縫って『音楽』を聴く。彼の唯一の楽しみである。ジャズでも、ロックでも、クラシックでも、音楽を聴いているだけで幸せになれるという。
彼の仕事のスタイルは、やるべきことはやるが、余計なことはやらない、というシンプルなものだった。
そして、彼が仕事をするときは、何故か天候に恵まれない。
そう、彼は、晴天を見たことがない死神だった。
「死神と精度」「死神と藤田」「吹雪に死神」
「恋愛で死神」「旅路を死神」「死神対老女」
この作品には、死神『千葉』の六つの仕事が、描かれている~
短編集は、やや苦手なのですが(読んでるうちに、テンションが下がってくる)、この作品は、最初から最後まで、かなり高いテンションで読みました。
全部、おもしろかった!!!
伊坂さんらしい作品だと思いました。
設定がとんでもなくて、キャラクターがはっきりしてて、会話が絶妙で~。
「終末のフール」で感じることのできなかった、伊坂さんの想いが感じられる作品でした。
そして、驚いたことがあります。
『千葉』は、「魔王」にも出てるのですね。
「死神の精度」を読んでる途中に気がついて、ビックリしました。
この辺りも、伊坂さんらしい
伊坂作品、当分続きそうです