伊坂幸太郎、2003年の作品。★★★★☆
「遺伝子情報」を扱う会社で働く兄・泉水。
「日本一の落書き消し」を名乗る弟・春。
兄弟の父は、胃がんを患い入院している。
ある日、春が、「街で起こっている連続放火事件の近くには、グラフィックアートが必ずある」と、父と兄に語る。
二人は、その関連性について、謎ときに挑むことになる。
春の出生、遺伝子、ストーカー、美女。
ネアンデルタール人、ピカソ、ジョーダンバット。
たくさんのキーワードを次々と登場させ、物語は展開する。
泉水と父が辿り着く結末は、予想される流れではあるものの、読者の胸を強く打つ。
温かい気持ちに包まれて、本を閉じることができる~
そんな物語でした。
伊坂さんらしさが、随所に感じられ、ファン冥利に尽きる一冊。
この本は、発売当時「現在の伊坂作品の集大成」と言われてたらしい~納得!!
動物が好きな春は、「陽気なギャング」の久遠のようだし、
兄と弟の会話は、「魔王」の二人のよう。
伊坂幸太郎、大好きだ~っ!!!
おまけ①ビーケーワンで、伊坂さん本人のコメントが読めます。
おまけ②6月28日、新潮文庫で「重力ピエロ」が発売されます
さあ、本屋さんへ