心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

妙高、夏の楽園を訪ねて。(その3)

2017-08-02 20:56:26 | 山日記
月の照らす夜が明け、いつの間にか雲の立ち込めた空になっていた。そしてぽつりぽつりと雨音が聞こえてきた。 
今日は妙高山を越えて行かねばならない。天気の崩れる前に越えないと、不安が過る。

今朝の高谷池。
雨でしっとりと濡れた草花たちが艶やかに見える。

 
天狗の庭から火打山を見る。
山頂付近はガスの中。このまま登ろうかと一瞬迷ったが、火打山へは次の機会にしようと思う。



ワタスゲの群落の向こうにはまだ雪が残っている。
雨の天狗の庭も捨てがたいが、晴れの天狗の庭も見てみたいものだ。

  
昨日歩いた登山道を引き返す。
回りの草が濡れそぼっているので、レインウェアを着ていて正解だった。



キヌガサソウ。
こちらが今回見かけた中で一番きれいに咲いていた花。



笹生い茂る登山道。
足元の山野草に目が行く。ヤマブキショウマが揺れている。



頭を上げると、外輪山の向こうに妙高山の頭が覗いている。
ガスはまだ掛かっていない。



黒沢池ヒュッテを過ぎ、大倉乗越へ登って行く。
足元にはマイヅルソウの絨毯。



ここの森のダケカンバは見事なほど大木ばかり。
豊かな森の証拠なのか、と思う。



大倉乗越に到着。
大きくそびえる妙高山は山頂まで見える。


 
長助池が小さく見える。
昨日訪れたことが遠い過去に思える。



樹林の中の急坂を降ると、草原をトラバースしていく。



ミヤマシャジンが咲き誇っている。



こちらはヤマブキショウマ。
今が正に花盛りの時期。



ここまではゆったりとした登山道。
この後は妙高山を越えて行かねばならない。天気の移り変わりも気になる。
さあ、気を引き締めないと。

(続く)

妙高、夏の楽園を訪ねて。(その2 )

2017-08-02 18:30:00 | 山日記
名残惜しいが、またいつの日にか訪れることにし、長助池に別れを告げる。
さあ、高谷池に向けて出発。

渓流に沿った登山道を歩く。
この先、雪崩の影響か、土砂が流れ込んでいた。


サンカヨウの花。
これも雪国の山ならではの花。



妙高山分岐付近にはまだ雪が残っていた。とはいえ、すぐに渡ってしまえる範囲。



大倉乗越まで斜面のトラバース道となる。
この先、崩壊地を渡る。足場が脆いので気を付けないと。



崩壊地を渡ってしまえば、緩やかな登山道となる。
植物の花が見頃で歩いていて飽きない。



樹林帯を直登すれば、大倉乗越はもうすぐそこ。


振り返れば妙高山がデカイ。
それにしても、一目で妙高山とわかる独特の山容。



木々の向こうには火打山が見えるはずなのに、すっぽり雲の中。
風景を気をとられると、足元がおろそかに。べたべたの泥濘に滑らないように注意。



黒沢池ヒュッテまで降りてきても、次は茶臼山への登りが待ち構えている。



急峻な登山道ではないが、笹の登山道で日差しを遮るものがなく、風も吹かず、ひたすら蒸し暑い。



振り向けば、妙高山とその眼下に広々とした黒沢池と湿原が見える。
今日は行かなかったが、次の機会には黒沢池の湿原をゆっくりと眺めてみたい。



樹林に入って暑さがしのげ、ほっとする。  



笹が繁る登山道をゆっくり下る。
上空晴れ間が広がってきたが、回りの山々は雲が掛かり、見えない。



高谷池に到着。
夏に相応しい光景が広がる。
暑さでバテバテ。今日の終着点としよう。 



夕日差す高谷池。
今日はガスが掛かることのない一日だった。



夕陽当たる高谷池ヒュッテ。
夏らしい風景。



テント場でのハクサンコザクラ。
大好きなこの花に出会えて、幸せな気持ちになる。



暑さに参ってしまい、火打山は断念。
明日は妙高山を越えていくので、体調を取り戻すべく、ゆっくり休まないと。

(続く)