白いノート~アラフィフ南天の備忘録

50代半ばを過ぎました。日々気づいた事を忘れないよう書き留めていきます。

静かにお見送り

2011-03-26 21:57:19 | 介護の仕事

先週、ターミナルケアに入っていた利用者さんが、ご家族さんが見守る中静かに旅立たれました。

享年99歳。

2年半前、うちの入所施設に入所された時は・・・

実は夜勤者泣かせの困った利用者さんでした。

他の特養や有料老人ホームをたらい回しにされて・・・ここが最後の砦。

片麻痺があるのにベッドから這い下りて廊下に出て大声を出す。

壁やテーブルなど硬いモノが近くにあると、わざと額をぶつけ流血。

デイに来所されても、やはりトラブルは絶えず・・・。

でも!明るい性格の方で、若かりし頃の武勇伝を披露してくださる時は目がキラキラと輝き、とても素敵な方でした。

一昨年の冬、もうこの冬は越せないだろう・・・と宣告されて

去年の夏の猛暑、夏も越せたね!と主治医をビックリさせ・・・

3月の初めには、もう・・・と家族さんが呼ばれ・・・・

そこから3週間も!!!驚異の生命力!!!

先々週の月曜日

デイに来られた時、その日は何故か顔色も良く

このところ、何も喉を通らなかったのに、エンシュアを少し固めたモノをひとくち・・

またひとくち・・・時間をかけて少しだけ食べ・・・

体温も血圧も正常値!

ただ血中酸素濃度の値だけが、命の灯がわずかな事を物語っています。。。。

『シャワー浴しますか?』

担当のナースに聞くと

『施設長(ナース&ケアマネ)に聞いてみます』と。。。。少し間が空いての返事。。。

通常ならこの状態でシャワー浴をすることはあり得ません。

でも・・・・・

担当ナース、介護職員、そして施設長・・・・皆口には出さなかったけれど、ひとつの共通した思いが・・・・。

施設長が迷いに迷った最終の決断。

『最後のチャンスになると思うので綺麗にしてあげて』との返答でした。

Mちゃんと私。

息の合ったコンビで、手早くシャンプー、身体もそっと丁寧に洗わせていただきました。

その日から4日後の早朝

ご家族様に見守られながら旅立たれたとの知らせを受けました。

担当ナースは

『あの場面でシャワー浴を申し出てくれてありがとう。綺麗な身体で逝けて良かった。

なかなかできない事ですよ』と言ってくれました。

確かに、怖かった。

もし入浴中息を引き取られたら・・・・というあの時の不安は言葉では表せません。

     頑張ってくださってありがとう。。。

     こんな貴重な経験をさせてくださってありがとう。。。

     胸がいっぱいになりました。。。。

お孫さんやお嫁さん、息子さん娘さん、ご家族さんは毎日誰かが付き添いにいらして

たくさんの人に愛されていた・・・。

『できる限りの事をしたので、悔いはない』と

ずっとお世話をされてきたお嫁さん。

そう。。。。。

人の最期は誰にもわからない。だから・・・

毎日が大切なのだと思います。

こんな接し方をしたら・・・

あの言い方は良くなかったかも・・・・

介護の現場で日々起こる心の葛藤と反省、そして自責の念。

一期一会、一瞬一瞬を大切にしていかなければいけないと思います


自分にできることを

2011-03-17 17:34:48 | 介護の仕事

地震があった日は仕事をしていました。

利用者さんとおやつを囲みおしゃべりをしていた時、不気味な横揺れを感じましたが

目眩?と思って静かに待っていました。

他の部屋でテレビを見ていた利用者さんが地震の事を教えてくれ、慌ててテレビをつけると・・・・。

それでもまだ被害の大きさに気付かず、暢気に関東に住む夫にメールをしたのは帰りのバスの中、5時少し前だったでしょうか。。。

この時はまだ、メールも繋がっていたのです。

帰宅してテレビをつけ、これは大変な事になっている!と気づき慌てて夫に連絡を取りましたが、携帯も固定電話も音声が流れるだけ・・・

夫は東京の本郷で勤務しています。

住まいは横浜、夫の母も一緒に住んでいます。

義母の事を心配して夫はきっと歩いて帰る!

そう思ったらいても立ってもいられないほど心配が膨らんで来ました。

夫と連絡がついたのは夜8時

繋がった瞬間奇跡のような気がしました。。。

夫は歩いて帰ろうとしたけれど、近くのコンビニが商品売り切れで閉店が相次ぎ

これは大変な事になっている。無理に変えるのは危険と感じたらしく職場に残っていました。

そして横浜に住む義母の無事がわかったのは、深夜0時でした。

当たり前の事がどれほど幸せで恵まれていることか、身に染みてわかった・・・と

この時はまだまだ暢気だったのですね。

時間が経つにつれ、被害の全容が少しずつ剥がされ、命を落とされた方、ご家族の安否が確認できない方、助かったけれど水も物資もなく、寒さに堪え不自由な生活を余儀なくされている方・・・・・

ニュースが伝わるたび胸がつぶれそうになり・・・

天を仰ぐしかない無力な自分。。。

今、自分にできる事は

確かな筋から義援金を寄付すること。

そしていい加減な風評に流される事なく、物資の買いだめなどをしない事。

まだ原発被害も不透明であり、避難所に物資が届かないなど、二次災害的状況は続いています。

一刻も早く、被災地の皆さんが安心して暮らせる日が訪れる事を祈らずにはいられません。

命あることに感謝。

 


新たな壁

2011-03-05 20:11:30 | 介護の仕事

いろいろあって・・・

職場は1,2月で大量離職者が出た。

私も一時は転職も真剣に考えて・・・

でも・・・結局退職の波に乗れなかった。タイミングじゃなかった。

その後またいろいろあって・・・・

私は別棟デイに人事異動になった。

望まれた異動だったし、自分も望んでいた異動だったけど

やはり、慣れない所での仕事は心身共に疲れる。

転職していたら、この何倍も疲れていただろう。

 

別棟デイは、曜日によって利用者さんの顔ぶれが大きく替わり

しっかりしている人も多いので、気を使う

あちらを立てれば、こちらが立たず。

苦手な利用者さんからいきなり洗礼も受けてしまった。

こういう洗礼をサラリと流す度量が、私には備わっていないんだな。

元のデイで4年、すっかりベテラン気取りだったけど、実はまだまだひよっこだった事を

思い知らされた。

 

そうだ。。。

これで良かったんだ。。。と思う。

 

天狗になってはいけない!

自分をもう一度省みるチャンスを神様は与えてくださった。

新たな壁は高いのか?

正直今・・・しんどいなぁと感じる。

でもそこに壁がある以上越えなければ前には進めない

 


勉強をスタート

2011-01-15 20:11:09 | 介護の仕事
認知症ケアの勉強をしたいと思って購入したテキスト2冊
ずっと読まずに放置。。。


今月は不定愁訴の症状が強く出て
おそらく貧血になっていると思われ・・・・
Hb8とか9とか・・(>_<)
頭痛が毎日続くし、疲れも取れない。
リポD飲んで出勤


でも・・・・・
ようやく少し落ち着いて来たみたいで
今日はテキストをパラパラと読んでみた

資格を目指すかは別として、やはり学ぶ事は楽しいって感じさせてくれる内容でした。

忘れていた事もいっぱい。
初心に返らねば!

現場は理想どおりには行かず
机上の勉強や資格なんて役に立たない!
という人もいるけれど
それは勉強から逃げる言い訳にしか聞こえません。
正しい知識はやはり身につけるべし!と思いました。

我流はダメ

確かに
現場では突破力が必要な場面も多々あるし
度胸や器用さでスイスイ業務をこなしている人もいます。

でも
私のような不器用で肝っ玉の小さい人間は
経験と知識
両方をバランス良く使いこなして、王道を歩きたいと思います