遊びをせんとや

人生総決算!のつもりで過去・現在のことなどを書きます
といっても肩肘はらずに 楽しく面白く書きたいと思います

春まだ浅い信濃路へ

2023年02月08日 | 音楽

信濃路の早春

「Rosey Night Music」に懐かしい歌が入っていた。

狩人という名の男性デュオが歌う「あずさ2号」。

Roseyと私は、いつも新宿発8時発の「あずさ2号」で彼女の故郷に帰っていた。

歌い始め近くに、♪春まだ浅い信濃路へ、という歌詞があり、すごく懐かしかった。

桜咲く頃に東京から行くと、あちらはまだ梅・・・季節が逆戻りした感じだった。

ただ、信濃路というと、松本で大糸線に乗り換えて安曇野を突っ切り大町へ、

そのあたりの風景がふさわしい気がする、

 

とにかく歌を聴いてみよう。ぜひ全画面で見て欲しい。

何だか男と女のややこしい関係がありそうだ。

女の「私」と男の「あなた」二人の三角関係か?

それとも「三角の世界」に住む男女?・・・これは草枕やグールドの世界だ。

 

待てよ、「私」が男で「あなた」は女かもしれない。

なぜなら歌詞ではどこにも男や女は出てきてないから。

これは詮索してみてもよさそうだ。

私の仮説でも別に違和感は感じない。

ただ、初めのフレーズに出てくる「あなたの知らない人」は女のはずだ。

が、「私」の本命はやはり「あなた」、信濃路へ一緒に行きたかったのも「あなた」。

けれども、その「あなた」はいつまで待っても「私」の前には現れない。

それは察しが付く。「あなた」はたぶん人妻なのだ。

一度は夫と別れて「一緒になる」と誓い合ったのかもしれない。

でも、夫が別れてくれないとか、「あなた」にも躊躇いがあったのか。

一人都会で待っていた「私」にも「あなた」は来ないことが分かった。

だから「あなた」への想いを断ち切るために旅立つ。

「あなた」の知らない女友達を連れて。

 

というようなストーリーも考えられる。

作詞者が男と女を明示しないよう意図的に作ったなら天才だ!

もし、「私」が女だとしたら、「あなた」は男。

「あなた」の知らない男は、既婚の男性なのだろう。

「まぶしいひとつの青春」なんて若い男が味合わせてやれるか?

(そこは私の仮説でも、ちょっと弱点か・・・

でも、若い男には年上の人妻のほうがまぶしいと思うよ)

 

そこで、竜真知子さんという作詞家の女性に興味が湧いて調べてみた。

多くの作詞を手がけているようなので、数曲Youtubeで聴いてみた。

残念ながら、この曲の歌詞に勝るものは見つからなかった。

 

素直に、彼女の実体験をもとに詩を作った、と受け止めればよかったのに。

歌詞ビデオなど作って余計な詮索などするんじゃなかった。

でも、「あずさ2号」は男にも女にも共感できる詩であり歌である。

そのことを祝して乾杯て終ろう!

[Rosey]


Oceanママは天然でちゅねぇ・・・

2023年02月07日 | 音楽

天然の美?

今も住む集合住宅に越してきた頃の話だ。

隣の部屋の奥さん(Sさんという)に子供が生まれた。女の子で名はMちゃん。

そのうち3歳年下の男の子も生まれた。

 

Mちゃんが4歳くらいの頃だろうか。

家に帰ると、そのMちゃんと男の子を抱いたSさんとRoseyがいた。

隣の部屋の前でMちゃんが、「ママがいない」と泣きじゃくっていたらしい。

それでRoseyが連れてきたのだが、程なくSさんも帰って来てわが家へ。

 

Mちゃんは私らの姓がまだ言えず、Ocean(おおしゃん)ママとかパパと呼んでいた

そのMちゃんが「Oceanママは天然でちゅねぇ」と突然言ったのだ。

大人3人は呆気にとられて「エッ!」。「M ,どこで覚えたのそんな言葉」

「保育園で流行ってるもん。あのセンセ、天然っぽいねぇ、とか」

「Mちゃんさぁ、Oceanママはねえ、天然でもホンモノなの。養殖ものと違うの」

Roseyが言ったが、これは保育園児には通じなかった。

「残念、行商の魚屋さんの口癖だもんね。養殖もんじゃないよ、天然ものだよっ!」

 

それからRoseyは何を思ったのか、突然立ち上がって歌い出し、踊り出したのだ。

♪空にさえずる鳥の声 峰より落つる滝の音・・・

こういう時、大人は一歩引いてしまうが、子どもは意外と物怖じしない。

「Mも踊る!」と叫んで駆け寄った。

すると、RoseyがMちゃんの手を掴んでポーズを取らせながら一緒に踊る。

「美しき天然」(天然の美)というワルツの曲である。

二人の踊りが結構サマになっていて、Sさんも私もビックリ。

こういう時こそ写真を撮ればいいのに・・・いつでもアトの祭りだ。

そういえば子どもの頃から踊ることも大好きと言っていたRosey・・・。

これが刺激になったのか、彼女は社交ダンスまで習い始めたのだった。

 

ここで歌っているのはRoseyの好きだったボニージャックス。

ハーモニーの付け方や間奏などに独特の味があり、その辺りが好みなのかも。

ギターの伴奏もなかなか良い。

歌詞はすべて載せたが、ボニーの歌っているのは前半半分だけ。

歌詞を詰め込み過ぎたので、ぜひ全画面で見て欲しい。

背景写真は「心もよう」の二番煎じ。

なお、このメロディーはサーカスやチンドン屋の曲としても流行った。

よく聴くと物悲しい感じもする・・・その辺りが人を惹きつけるのかもしれない。

 

さて、越してきた当初からSさんとRoseyは仲が良かった。

ファッションが苦手というSさんのアドバイザー役にもなっていた。

どこへ行くにも揃いの洋服など着て、姉妹と間違えられることもよくあった。

家族ぐるみの付き合いでもあった。

しかし、Mちゃんが中学性の頃、Sさん一家は転居し、さらに転居をして音信不通に。

Mちゃんも30代半ばになっているはずだ。

お母さん、お父さん、弟・・・みんな元気で幸せに暮らしているだろうか。

Roseyと私にとっても、「天然」は忘れ難い貴重な想い出の一つだった。

[Rosey]


女心はわかりません

2023年02月06日 | 音楽

今日は「女心」の音楽です。

というと古い訳詞だけれど堀内敬三さんのものが思い浮かぶ。

♪風の中の 羽のように いつも変わる女心
 涙こぼし笑顔つくり うそをついて だますばかり

ヴェルディのオペラ「リゴレット」でテノールが歌う「女心の歌」。

古い訳詞のものを探していたら、東海林太郎さんの歌があったのでまずそれを!

何だか子どものような可愛らしい歌い方と声にビックリ。

 

さて、Roseyがこの歌を歌うのは分からなくもない。

もちろん彼女のことだ。女心を男心に変えて歌うだろう。

まあね、男だって涙こそこぼさないだろうけれど、あとは女と同じだ。

だけれどRoseyを理解できるのはここまでだ。

 

彼女は何とバーブ佐竹の「女心の唄」がお気に入りなのだ。なぜ?

ともかく歌と歌詞を・・・。(また歌詞カードを作ってしまった)

この歌の主人公はバーとかスナックとかクラブとかで働く女性だろう。

なぜ、Roseyが繰り返し聴くほどご執心なのだ?

その時は考えもしなかったが、今となっては何か怪しい。

私よりン歳も年上だし、彼女には私の知らない過去があったのでは?

そういう夜の仕事をしていた昔があったとか・・・。

 

でも、捨てられてメソメソするような女性ではなかったし、Roseyは。

「そんなオトコとは早く縁を切ったほうがいいよ!」

そう言って、知り合いの女性を別れさせたことが何度あったか・・・。

 

じゃ、何故なのさ?

仮にRoseyには私の知らない過去があったとする。

でも、私の知らない過去なのだから、私にはどうしようもない。

過去は過去、変えることはできないのだ。私は彼女を丸ごと引き受ける!

なんてカッコつけちゃって・・・。

 

歌詞の最後はこうだ。

♪いつか来る春 幸せを のぞみ捨てずに ひとり待つ

Roseyは繰り返し聴くたび、私に出会えた幸せを噛みしめていたのだ。

そういうことにしておきましょ・・・。

[Rosey]


思案橋探索の記

2023年02月05日 | 追憶

このところ思案橋漬けの状態である。

ネットで調べたら、各地に思案橋という名があるようだ。

遊郭あるところに思案橋あり、というわけか。

都内では、末広町の駅から近いところに、思案橋の遺跡があったという。

住所は中央区日本橋小網町、ネットの地図で見るとたしかに駅から近い。

ただ、川は暗渠として埋められて橋も無く、ただ道路があるだけ。

 

私は末広町にある会社に3年ほど出向していた。

40歳半ばの頃だから、あれからもう30年以上も経つ。

けれども当時、思案橋のことなど誰も話題にしなかった。

ということは、それ以前に埋め立てられてしまったかもしれない。

でも、何処の川のどの辺りに思案橋が架かっていたのかが気になる。

どこの遊郭か? これは浅草が近いから「吉原」と見当がつく。

 

川の名はすぐ分かった。「東堀留川」という。

以下、掲載した画像は「中央区まちかど展示館」のサイトから借用した。

ただ、ブログ掲載上の都合により適宜改変させてもらった。

まず、「東堀留川」の地図とそこに架かる橋の写真である。(「西堀留川」には触れない)

 

昭和24年に埋め立て完了。吉原遊郭は昭和33年3月31日に失くなった。

「思案橋」はすでに無い。「行こか戻ろか」どこで思案したんだろう?

上の図は地図と橋の写真を私が合成したのだが、「思案橋」の写真が無い。

たぶん戦争の混乱で写真が撮れなかったのかもしれない。

 

前記サイトに、明治時代に描かれた「新撰東京名所図会」があった。

そこに「東堀留川」「思案橋」「小網神社」と文字を入れてみた。

「思案橋」も想像していたより長い。思案のし甲斐?もあっただろう。

これだけの橋の跡地が道路だけというのも寂しい。遺跡として何か残せなかったか。

 

本家?長崎の「思案橋」はどうなっている?

思案橋の欄干の一部が残され、思案橋の名も残っていて、さすが観光地!

 

思案が尽きたところで私の探索の報告は終わり。

ただ、「吉原」で副産物があった。

図書館に通っていた頃、「吉原御免状」という時代小説を借りて読んだ。

これがすごく面白く、他に「影武者徳川家康」なども借りて読んだ。

その著者の名をやっと思い出せた。「隆 慶一郎」だった。

 

「今日のビデオ」はお休みです。

[Rosey]


行こか戻ろか思案橋

2023年02月04日 | 音楽

想い出の歌~その9、というタイトルは今回から改めたい。

内容が直接伝わるもののほうがもっといいかと思ったから。

今日はその第1号で、ご案内のタイトルがその内容。

 

Roseyと出会った頃の話を以前書いた。

バス停で着物姿の彼女と出会い、一緒に銀座までお供して仲良くなった話である。

そのバス停近く、寮と研修センターを結ぶ道に小さな橋があった。

その橋を、寮生たちは昔から「思案橋」と呼んでいたそうだ。

朝、寮から研修センターへ行く時に渡りながら考える。

「授業に出ようか、サボって寮に戻ろうか」

それで「思案橋」と名付けたらしいが、私もずいぶん戻ったクチである。

 

そこで歌の話。Roseyはフランク永井の声がお気に入りだった。

「低音の魅力」で人気があったが、前回の三浦洸一と同じく、

あまり崩さずに歌うところも彼女は好きだったようだ。

ジャズ歌手なのに、即興性が欠けるよな、なんて私は思っていたけれど。

 

さて本題の歌は、フランク永井のカバー曲「思案橋ブルース」。

これはもともと男性グループの歌で、幾つかのグループが歌っていたはずだ。

たまたま私が見つけてRoseyに聴かせたら、「いいじゃない? これっ!」と喜んでくれた。

女性コーラスが入っていて、これがけっこういい味を出しているのだ。

 

聴きながら思った。歌詞に思案橋が出てこないのは何故だ?

調べてみると、長崎には丸山という遊郭があり、その近くに思案橋があったらしい。

「遊びに行こうか、散財せずに戻ろうか」というわけだ。

でも、遊郭が無くなったら、思案橋の意味も消え、歌詞にも出しずらい。

そこで歌詞をよく聴いてみた。

♪泣いているような長崎の町 雨にうたれて流れた二つの心は

 帰らない帰らない無常の雨よ あ~あ長崎思案橋ブルース

♪呼んでくれるな俺の名前を 戻りはしないさ昔の気儘なこの俺

 忘れてよ忘れてよ冷たい雨よ あ~あ以下同じ

♪夢は捨てたのさ今のこの俺 じっと孤独を噛みしめお前を好きだと

 言ってみた言ってみた冷たい雨に あ~あ以下同じ

これって著作権法違反かも・・・と思いながらほとんど書いてしまった。

 

それはともかく、この歌の彼自身はやはり思案橋を渡っているのだ。

ただ、「昔」と「今」を「行きつ戻りつ」しているところが違うだけで。

「おヌシ、やるではないか」と作詞者を調べてみた。

最初に歌った何とかコロラティーノのバックバンドで、ペットを吹いていた男性らしい。

残念ながら作詞はこの一曲だけ。作詞者としてもやれて行けたのに・・・。

 

歌の思案橋はこれでおしまい。

でも、思案橋の想い出はまだ他にもあるので続きは明日にでも・・・。

[Rosey]