遊びをせんとや

人生総決算!のつもりで過去・現在のことなどを書きます
といっても肩肘はらずに 楽しく面白く書きたいと思います

男なんかの嘘に騙される女は・・・

2023年02月13日 | 音楽

 雪に花一輪

しばらくベートーヴェンに漬かりすぎて疲れた!

息抜きに気楽な音楽を・・・久しぶりに前野曜子さんの歌を聴いた。

改めて歌詞に注目すると、かなりぶっとんでいて気楽とはいかなくなった。

♪男なんかの嘘に騙される女は・・・   そしてこう続く。

♪きっと北の外れ 雪に埋もれて死ねばいいわ
 ばかなもんだと 誰か 花一輪くらい
 そうね ちょうど 似合いかもね もう何も要らない

とにかく歌詞カードを作ったので、見ながらお聴きを。

曲名は「バイ・バイ・シティ」。

歌はペドロ&カプリシャスの初代?ボーカリストの前野曜子さん。

この歌に関して調べてみたが、あまりデータが無かった。

作詞は杉山政美さん、作・編曲は木森敏行さん・・・これだけ。

ただ、お二人とも色々な歌手に詩・曲を提供している人気作家のようだ。

 

ともかく口先だけの男に裏切られ、自嘲気味に自分を罵る女性。

でも、バカな男のためになんか死ぬな。

生きよ! 生き抜いて自分の幸せを見つけろ!

そんなことを考えてしまうほど切ない歌でもある。

 

前野さんのことは、小椋佳さんが褒めていて知ったのだが、ほんとに歌が上手い。

この曲はシングル盤のB面として1977年に発売されている。

A面は「抱きしめて」という歌だが、私にはこの曲の方が興味深い。

なぜ忘れ去られたのだろうか。

いずれまた、彼女が歌っている私の好きな曲を紹介したい。

[Rosey]


「英雄」はどこへ?~続編

2023年02月12日 | 音楽

2月10日「英雄」はどこへ?の続編を書く。

そのあと、色々な資料を調べた。

昔、読んだはずのハイリゲンシュタットの遺書のことも忘れていた。

(上のリンクをクリックすると別ウィンドウで青空文庫で読める。

 ロマン・ロラン 片山敏彦訳))

 

改めて読んで、耳が聴こえなくなった彼の苦悩、

それでも芸術の道を歩むことを自分の使命とする覚悟、

などが伝わって来た。

また、第6交響曲「田園」はベートーヴェンらしくない、

とあまり聴かなかったが、ロランの解釈で成程と思った。

今度は心して聴こう。

 

ベートーヴェン自筆の総譜の画像も見つけた。

ナポレオンが皇帝になったことで、ベートーヴェンが「俗物めが!」と怒って、

総譜の一部を引っ搔いて消した跡が生々しく残っている。

穴のところに「ボナパルト(ナポレオンの名前)」と書いてあったのか・・・。

 

さて、エロイカ交響曲に戻る。

結局、私が「葬送」だけに捉われ、視野(聴野?)が狭かった。

反省して「エロイカ」全4楽章を繰り返して聞いた。

その時に、たいへん参考になったのが、次のドキュメンタリー映像。

前半が指揮者による「エロイカ」の楽曲解釈と演奏指導。

その後に、同じ指揮者・楽団(サンフランシスコ響)のコンサート演奏。

指揮者はここまでスコアを読み込むのか、と驚嘆!

それと作曲家の実人生とを重ね合わせることもできないと。

1時間50分ほどの長いビデオだが、関心ある方はぜひご覧を。

また、歯車マークから英語字幕を日本語へ機械翻訳にできる。

機械翻訳もずいぶん進化しているなぁ。

[Rosey]


「夢」の途中かすべてが「夢」か

2023年02月11日 | 音楽

竹久夢二

また歌詞カードを作ってしまった。

曲そのものは良いと思う。まずは聴いてみてから。

歌の方は、来生たかおと薬師丸ひろ子がデュエットで歌っている。

薬師丸ひろ子のハモりがよくて、けっこう歌が上手いんだな、と再認識した。

何より小節を回さないところがいい。

この前は女性作詞者に感心したが今回はちょっと違う。

私にはこの詩がほとんど理解出来なかった。

始めの3行は、男の夢の中の出来事なのだろう。

恋多き「君」のことが忘れられず、再び会うことを夢見ているらしい。

5行目以後は、夢から覚めて最後まで現実に戻っているふうに思える。

だったら、4行目の「夢の途中」って何なのだ? 

まだ夢が続いているのなら、いつ夢から覚めるのだ?

覚めないなら「夢の途中」じゃなく、「夢の終わり」だろう?

ともかく浮気性の女を諦めきれない男は愚かにしか思えないけど?

「君がめぐり逢う 愛に疲れたら」ってどういう意味なのだ?

男に惚れっぽい女が男を取り換えることを「愛」というのか?

「希望という名の 重い荷物」って何なのだ?

希望ってふつうは浮き浮きとして軽いものじゃないか? 

この「希望」の正体って何なのだ?

選り取り見取りに男が現れてくれることが「希望」なのか?

軽いはずの「希望」を一杯詰めたらスーツケースは重くなるのか?

「愛した男たちを輝きに変えて」って何なのだ?

早い話、捨てられた男たちだろ? そんなものがなぜ輝くのだ?

 

これだけ?がついた文章を書くのは生まれて初めてだ!

そうだ! 作詞者は女性だった!

わかった! これは全部が彼女の夢の途中なのだ!

 

「夢」「愛」「希望」「輝き」・・・を並べても詩にはならない。

薄っぺらな言葉だけでは、薄っぺらな二次元の世界しか生まれない。

「共感」を得るためには、やはり「三角の世界」に住まないと、ネ。

[Rosey]


「英雄」はどこへ?

2023年02月10日 | 音楽

1803年(33歳) 1820年(50歳)

20代の終わり頃から、クラシック音楽を聴くことが増えた。

クラッシック音楽好きのRoseyの影響である。

Roseyは声楽曲をよく聴いていたが、器楽曲も嫌いではなかった。

作曲家では二人ともベートーヴェンが一番好きだった。

 

といっても、彼に関する知識はLPレコードのジャケットの解説くらい。

ロマン・ロランの本は読んだと思うが、あれは小説だ。

映画を見た記憶もあるが、内容はほとんど忘れている。

 

ただ第3交響曲「英雄」を聴いた時に違和感を覚えた。

ジャケットの解説では、ナポレオンに献呈する曲と書いてあったはずだ。

それにしては第2楽章で葬送の曲が鳴り出すのはおかしくないか。

 

この際、ベートーヴェンのことをもっとよく知ろう、という欲求に駆られた。

ウィキペディアやクラシック系のサイトなど手当たり次第に調べてみた。

そしたら知らなかったことが山ほど出てきた。ビックリ仰天!

 

彼は、ピアノを弾き作曲するだけでなく様々なことを学んでいたようだ。

古くは古代ギリシャのホメロスやプラトンから同時代のカント哲学、

さらにインド哲学。また独学で天文学の書物を読むこともあったらしい。

 

気難しく、晩年は全く聴覚を失った、短気で怒りっぽい音楽職人。

彼に抱いていた私のそんなイメージは一変した。

「草枕」の漱石やグールドと同じく、彼もまた「三角の世界」の芸術家だったのだ。

 

ナポレオン・ボナパルトを中心とするフランス革命の時代が彼を後押しする。

「自由・平等・博愛」の旗印のもと、大衆は貴族制度の軛から解き放たれた。

また、ベートーヴェン自身も貴族のパトロンのお抱え音楽家から、

自立した芸術家の道を歩き始めたのだと思う。

 

ところが、ナポレオンが皇帝になったことで、彼は第3交響曲の献呈をやめた。

そして総譜の表紙を破り捨てた・・・という話、これも真偽は定かではないらしい。

ただ、表紙のボナパルトの名や賛辞は消されたのは事実のようだ。

曲名は「シンフォニア・エロイカ」に変えられ、

~ある英雄の想い出のために~という副題がつけられた総譜が残されているという。

その英雄が誰であるかは・・・これまた明確にはなっていないらしい。

 

というように、分かったこともあり、謎は深まったようでもある。

私見だが、これを境にベートーヴェンはもう自分の「英雄」を必要としなくなったのだ。

それは、彼こそが音楽史を新しく塗り替えた「英雄」だからだ。

彼が亡くなってから200年ほど経つ。(没後64年ほどで日本は明治元年)

でも、彼を乗り越えた音楽家は誰もいないし、これから先も出て来ないだろう。

 

ベートーヴェンの事を書きながら、今日のブログは音楽が出て来ない。

好きな曲があまりにも多過ぎて、絞り切れないのだ。

そこで、私の好きな曲の中でも、とりわけ「ここが好き」という部分を1分か2分くらい、

まとめて1つのブログに載せる。

どうやればそんなことが出来るのか、その算段をしている最中である。

何とか実現したいと思っているが、今のところ五里霧中・・・。

[Rosy]


「論語」で遊ぶなっ!

2023年02月09日 | 言葉

海と空

昨日また「うみみう あににあ」の亡霊?が蘇って来た。

漢字を習った後に同じ質問のテストがあったらどう答えただろうか?

そんな想定問題に捉われてしまったのだ。

かな文字と違って漢字は簡単にはひっくり返せない。でも、やってみた。

 

の反対の言葉は何か? 答えは か どれかだろう。

私のテツガクからいうと最後の上下逆さまが正解である。

その時、急に閃いたのだ。「海」の反対は「空」ではないか!

今まで水平でものごとを考えていて、垂直では考えていなかった。

でも、すでに先人がいた。真言宗開祖の空海(弘法大師)である。

空見たことか・・・ほんの言葉遊びですから、ヒラにご容赦を!

ここまで来ると、持って生まれた性癖としか考えられない。

 

話はいきなり「論語」に飛ぶ。

今でも漢文などを学校で教えているのだろうか?

私らの時代は高校生の時に習った。先生の顔も名前もまったく思い出せないが。

論語の断片だけは少し記憶に残っている。あとは級友と悪ふざけした事だけ。

 

私が育った所は、ヒとシの区別がつきにくい。

だから 「子のたまわく」は「 火の玉ひのたまわく」になる。

火の玉わく「少年老いやすくガクガクになり易し。一寸の陰茎軽く見てはいけない」

 

火の玉わく「少年十五にして学に心を閉ざす。三十にして立たず。

四十にして窓を壊す。五十にして天ぷらの味を知る。六十にして耳聞こえず。

七十にして心の欲する所に従い海苔を食べず。」

 

これが先生の耳にも聞こえたらしいのだ。

「こらっ! 論語で遊ぶなっ!」と怒鳴られ、白墨(チョーク)をぶつけられた。

それでも顔を思い出せない。(まさか女の先生じゃないよね)

 

最後に真面目な文を一つ。

のたまわく 「巧言令色 こうげんれいしょく すくなじん 」

孔子先生は言った。「口が達者で見かけを飾るヤツは人への<愛>が足りないのだ」

古今東西、言葉こそ違っても偉人はみんな同じことを言っている。

それが  「common sense」ということなんだと思う。

 

20年ほど前、孔子が祀られている昌平黌の傍らをよく通った。

そのたび、(遊びのネタにしてスミマセン)と心の中で謝った。

なのに今また遊んでどうする? <遊びをせんとや>で生まれてきたからネェ・・・。

 

今日のビデオ

中国に論語のビデオあるかな? 

「自分で探せば・・・もうメンドくさいのはイヤッ!」

[Rosey]