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側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

緊急 VEPTR嘆願運動にお力を貸して下さい !!

2008-05-01 00:39:13 | 医療へのひとりごと
いま、VEPTRの会のブログを拝見していました。
そこに書かれている内容を読み、唖然としています。


「側わん症:VEPTRの会」 認可に向けてより引用させていただきます :
http://blog.goo.ne.jp/dpkgs302/e/c3b84bbf2e9309b2d6f992c83668242d

今現在も、提出する資料を作成中だとか・・・何度か提出したものの・・・
 また新たに課題が出て・・・また資料を作成し・・その繰り返しだと言う事です
 どういう課題を出されているかといえば…
 VEPTRの強度について実験を行い・数値を提出せよ・・・
 どうしてこのようなカタチになったのか・・・
 PMDAからのさまざまな疑問点を上げられてくるようです。

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(august03より)

◇ 強度試験について.....強度試験は意味をなさない、ということについて
  
  強度とは、単純に言えば「その物質(製品)」が有する強さです。インプラント
 の場合は、体内で破損等のリスクがありますので、その使用する部位における
 リスクを考慮してデザイン設計する必要があるでしょう。

 このVEPTRが使用される部位はどこか....肋骨です。誰の....子ども、しかも
 幼児小児の肋骨です。
 一方、この製品の材質はチタン合金。弾性に優れ、かつ強度があることから
 現代社会では様々な分野で使用されている金属です。
 例えば、ゴルフクラブのシャフトを想像して下さい。柔らかくしなりがある
 しかし折れる、ということはほとんど考えられないですね。
 このチタン合金は肋骨よりも折れやすいでしょうか?
 折れやすいわけがない。
 そんなことは誰がどう考えても常識があればわかることです。
 しかも、これはパーマネント(永久)で体内に埋め込んでおく用途ではありません
 延長手術を繰り返して、おそらく2年~3年で別機種に入れ替えをすると予想
 されます。
 つまり、永久に繰り返される荷重に耐えるような強度は不要なことは、モノを
 見ればわかることです。
 チタン合金に金属疲労による折損がまったくないわけではありませんが、
 この製品で改めて強度試験データなど求めなくとも、欧米諸国での不具合データ
 から、そのリスクを推定することは可能です。仮に発生していたとしても、
 発生率0.01%もないでしょう。1万例に一個あるかないかのリスクです。

 強度データを作る、というと簡単に聞こえるかもしれませんが、ことはそう単純
 ではありません。原理原則論を含めて述べますと

 *そもそも何の目的で強度データが必要なのか、その目的が不明
 なぜならば、“答え”は試験などしなくても常識の中にあるからです。
 *このような場合の強度とは、ある基準(耐えるべき目標)の設定が必要です。
 その基準とは何か?
 このケースで言えば、デバイスが折れるまでの最大強度を求めることになる
 でしょう。金属の強度とは、折れる瞬間までは折れることはない、とイメージ
 してもらうばわかると思います。
 ではこのVEPTRというデバイスが折れる最大強度はどれくらいか、現物を見て
 いるわけではありませんから、写真からの想像ですが、仮に直径5mmのチタン合金
 であれば、それを折る力とは、300キロ~数百キロの曲げ強度はあると思います
 仮に桁がひとつ少なかったとしても、30キロ~数十キロの強度です。
 
 で、ここで考えて下さい。
 このデータにどんな意味があるのでしょうか ?
 このような耐力を必要とするだけのリスク.....例えば不測の外力が患者さんの
 肋骨にかかることがある? だからそれに耐えなくてはいけない?

 骨よりも何十倍も何百倍もの強度があり、また外力がかかる部位でもない
 そういう部位にチタン合金を使用していて、しかも、すでに欧米諸国では実際に
 臨床使用している。
 そういう製品になぜ、金属の強度試験データが必要なのでしょう?
 誰の為のデータなのでしょうか?
 それが患者のためのデータでないことは明白です。

 まったく意味のなさないPMDA審査担当官の要求事項です。

 
◇ どうしてこのような形になったのか .....それを聞いてどうするの?
  添付写真を見て下さい。このデバイスは、癒合した肋骨を「押し広げる」
  または欠損した肋骨の代わりに、その部位を補助する。という役目を担って
  います。
  肋骨どうしをデバイスで結合する為に、骨との接合部は丸い輪のような形状で
  骨を挟み込むようになっています。
  このデバイスの用途に応じたデザイン設計がここにあるわけであって
  それに対して、いったい何の説明を求めているのでしょうか?
  そもそもデザインコンセプトが製品を認可するときの審査対象になる
  などという話自体が意味をなしていません。

  デザインコンセプトは、FDA認可文書の中にも記述があるわけであり、
  それを読めば製品用途は誰でも理解できることです。多少の臨床上の知識は
  必要かもしれませんが、それほど難しい構造原理ではありません。

私は、前回までの2回にわたる「PMDAについて」で、審査担当官の能力、資質、知識
経験、英語力などについて私見を述べてきました。
今日、成松さんのブログを読み、いかに審査する側がナンセンスであるかの実例を
見た気がします。金属のこと、工学のこと、臨床のこと、.....私も素人かもしれ
ませんが、私が上記に述べたことはマト外れではないと思います。

手術にはリスクが伴います。
先天性側彎症という病気の手術は、相手が幼児小児であるがゆえにさらにリスクが
伴います。
しかし、そのリスクを冒してでも手術が必要なこどもがいるのです。
そのリスクを知ってでも、手術しないことのリスクよりも、手術をするリスクを
とるしかないこどもがいるのです。

このVEPTRベプターはすでに欧米諸国で数年以上の臨床実績を持ち、数多くのこども
達を救っているのです。

国内においても、「医療ニーズ検討会」において多くの専門家の先生がたが検討した
結果、このVEPTRが早期に国内に導入されることを認められたのです。

それらの事実を前にして、PMDAの審査官が要求している事項が私には信じられません。
いえ、このような要求を日本の審査官が出しているということをFDAの審査官などが
聞いたら、きっと笑い話と思うことでしょう。

その要求が誰が聞いても妥当なものであるならば、患者さんのご両親も納得すると
思います。しかし、これら要求事項はまったく医学を理解しているとは言えない
無意味なものです。
医学にはリスクが伴います。しかし、そのリスクは強度試験データで回避できる
性質のものではありません。このケースの場合は特にそうです。このデバイスに
数キロの強度しかあろうがなかろうが、仮にそんなものはなくてもいいのです。
患者さん(ご両親)が頼るのは、この製品が世界中で同じ病気の子ども達を治療して
いるという実績と結果がある、という事実だけで十分なのです。このデバイスに
代わる治療方法があるのなら、それをしていることでしょう。
それに代わる良い治療方法がないから、私たちはこのベプターを求めているのです

わけのわからない要求事項で認可を遅らせるというのなら、審査官はこのデバイス
に代わる治療法を患者さんに示すべきです。こどもが生きるか、死ぬかと悩んで
いる親がいることを知りながら、このような無意味なことで時間を浪費しているか
と思うと、非常に悲しい気持ちになります。

あらためて、皆さんにお願いします。
これを読まれている皆さんにお願いします。この話をより多くの人たちに知って
もらうことに力を貸して下さい。ネットで発信してください。メールで発信して
下さい。署名にご協力ください。
VEPTRはベプターだけの問題ではありません。同じように最新の医療機器が導入
されることで救える病気で苦しんでいる患者さんがたを救うためにも、PMDAの審査
がどういうのであるかをより多くの人たちに知ってもらいたいと思います。
より多くの人たちの署名を集めて、舛添大臣に嘆願にいきましょう。皆さんの力を
お貸し下さい。よろしくお願いいたします。

   VEPTRの会
嘆願書受付先:momotan0901@ybb.ne.jp まで、一度メールをお送り下さい。
折り返し嘆願書の書式・この運動の趣旨等を書いた用紙を送らして頂きます。
(お友達にもご説明しやすい様な書式も用意しております) 


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1 コメント

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はじめまして (ri-mama)
2008-05-01 11:31:51
こんにちは。私は側湾症の娘を持つ母です。
昨年夏に発見して、初期だったものをカイロで悪化させてしまったのではないかと危惧し、通院をやめました。
いま、装具を付けるか付けないか・・・というところです。
初期で発見されたときに、医者から詳しい説明もなく、放置で大丈夫ということで軽く考えていました。今思うと、どうしてあのとき、もって勉強しなかったのか、勉強していれば進行は防げたのでは?等と考えています。
悪化がわかってからの毎日はネット上ではありますが勉強の日々。側湾症専門の病院に予約をとりましたが、半月待ちなのがはがゆいです。大きな病院は外来(特に初診)の曜日がきまっていたり、紹介状がないとダメ・・・など、大変なんですね。。。
こちらのブログはそんな私にとってこれから素晴らしい情報源となりそうです。
まだ全部読みきれていないのですが、隅から隅まで読ませていただきます!!
これからも続けて読みたいと思いますので頑張ってください。

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