あやか と しょうま のパパのブログ

パパから彩加と匠真へのてがみです。いつかよんでもらえたら、たのしくおはなししよう!

第5章の40(小国)

2016-01-30 23:31:55 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi08.html より引用

第八十章

原文
小國寡民。使有什伯之器而不用、使民重死而不遠徙、
雖有舟輿、無所乗之、雖有甲兵、無所陳之。
使人復結繩而用之、甘其食、美其服、安其居、樂其俗、
鄰國相望、雞犬之聲相聞、民至老死、不相往來。

書き下し文
小国寡民(しょうこくかみん)。
什伯(じゅうはく)の器(き)有るも而(しか)も用いざらしめ、
民をして死を重んじて而して遠く徙(うつ)らざらしめば、
舟輿(しゅうよ)有りと雖(いえど)も、これに乗る所無く、
甲兵(こうへい)有りと雖も、これを陳(つら)ぬる所無なからん。
人をして復(ま)た縄を結びて而してこれを用いしめ、
その食を甘(うま)しとし、その服を美とし、その居に安んじ、
その俗を楽しましめば、隣国(りんごく)相い望み、
雞犬(けいけん)の声相い聞こゆるも、民は老死に至るまで、
相い往来(おうらい)せざらん。

現代語訳
人口の少ない小さな国がある。
便利な道具があっても誰も使わず、
人々は命を大切にして危険な遠出をしたりせず、
船や車はあるが誰も乗らず、鎧や武器はあるが誰も身に着けない。
人々は昔ながらの素朴な暮らしを送り、
その日の食事を美味しく食べ、着ている衣服を立派だと思い、
自分の住居で安らかに暮らす。
そんな暮らしを楽しんでいるので、隣の国がすぐ近くに見えて、
その鶏や犬の鳴き声が聞こえるほどであっても、
人々は老いて死ぬまで、お互いの国を行き交う事もない。
これこそ人の世の理想郷である。

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1/31追記
国は国土が小さく人口が少ない方が良い。
文明など発達していなくても、
命を大切にして素朴に暮らすのが良い。
食べ物、着物、住まいがあることに感謝して生きる人こそ、
本当に豊かで幸福なのだ。
武器は備えているが使わない平和な国。
分かり合えない集団とは無理に交友せず、適度な距離を保つ国。
そんな人々が安心して暮らす国。それが理想の国家、理想の楽園だ。

日本は国土は小さいが人口は少し多いようだ。
これからは、人々が素朴になり派手な海外旅行よりも、
安全な国内の方が快適!と思う人が増えるかもしれない。
よそよりも、大好きなこの国で暮すことが幸せだから。。。と。

第5章の39(天道)

2016-01-30 23:28:43 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi08.html より引用

第七十九章

原文
和大怨必有餘怨。安可以爲善。
是以聖人執左契、而不責於人。
有徳司契、無徳司徹。天道無親、常與善人。

書き下し文
大怨(たいえん)を和すれば必ず余怨(よえん)あり。
安(いずく)んぞ以(も)って善と為(な)すべけんや。
ここを以って聖人は左契(さけい)を執(と)りて、
而(しか)も人を責めず。
徳有るものは契(けい)を司(つかさど)り、
徳無きものは徹(てつ)を司る。
天道は親(しん)無し、常に善人に与(くみ)す。

現代語訳
深刻な怨みからくる争いを無理やり和解させても
必ず火種がくすぶり続けるものだ。
どうしてそれが善い事だと言えるだろうか。
だからこそ「道」を知った聖人は、
例え契約や法によって正義が自分にあっても
相手を責めたりはしない。徳のある者は債券を管理するだけ、
徳の無い者は無慈悲に取り立てを行うと言われる事である。
天のやり方にはえいこひいきが無く、いつも善人の味方をする。

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1/31追記
契約書などの紙の管理はするが、強引に取り立てたりしない。
天は完全に平等だから、常に善人にえこ贔屓する。
正義は自分にあるという事実さえあればいい。
貸しは貸したままで良いのだ。