【疲れるのは健全である徴。病気になるのは生きている証。サクセスモデルへの幻想を棄てて、「1ランク下の自分」を目指しませんか? ささやかなことで「幸せ」になれるのは1つの能力です。まずは身体の内側から発信される信号を聴き取ること。真の利己主義を目指すこと。礼儀作法と型で身を守ること。家族の愛情至上主義をやめること──。今最も信頼できる哲学者が、日本人の身体文化の原点に立ち帰って提案する、最強の幸福論。 】
Ⅰ 心耳を澄ます
Ⅱ 働くことに疲れたら
Ⅲ 身体の感覚を蘇らせる
Ⅳ 「らしく」生きる
Ⅴ 家族を愛するとは
引用 & ( )は私の心の声
Ⅰ 心耳を澄ます
自分の可能性を信じることはとてもよいことです。でも、可能性を信じすぎて、できないことをやろうとするのはよいことではありません。だって、ずっと不充足感に悩み、達成できないというストレスに苦しみ続けることになりますから。
どこかで自分の持っている知性的な、あるいは身体的な資源の限界を知って、それを優先順位の高いものから順番にうまく配分するということを覚えなくてはいけません。
自分の可能性を最大化するためには、自分の可能性には限界があるということを知っておく必要があります。
愛情は「試す」ものではありません。「育てる」ものです。
ほんとうに「利己的」な人間であれば、どうすれば自分がもっとも幸福に生きられるか、どうすれば自分が今享受している快適さを最大化し、できるだけ持続させることができるか(短期的には自分に不利な選択をすることだってありえる)…というふうに発想するはずです。・・・・・「利=己的」とは言えません。むしろ「利=むかつき的」・・・
「真の意味で利己的にふるまう」ことを怠った人間には「逃げる先」がありません。逃げ場を見つけられずに、そのまま不愉快な人間関係の中にとどまっているうちに、やがて「耐える」ということが自己目的化し、「耐える」ことのうちに自己の存在証明が凝縮されてしまったような人間ができあがります。
世に言う「中年のオヤジ」というのは、この「耐えること」が劇的に人格化されたものといってよいでしょう。
「我慢すること」こそ人間的な器量のあかしだという誤った思想を、子供をもつようになる前の段階で、自分に刷り込んでしまっている ・・・・これが悲劇の始まりです。
「我慢すること」、「不愉快な人間関係に耐えること」を人格のコアとするような人間の次世代はこのような家庭の産物です。まことに不幸な再生産というほかありません。
(面白いね~。その通りですよ。「我慢」なんてしちゃいけません。それはムカついているということ。明るく気楽に機嫌よく、どうすれば自分もみんなも幸せになるかな~、って考えることですよね。不快な人間関係には改善するか、離れるか、どっちかしかない。我慢なんてしちゃいけない。「我慢」の反対は「我が侭」ではありません。どっちもダメ。日本語は深いね~)
Ⅱ 働くことに疲れたら
「ビジネス」の愉しさはは、お金が儲かることではなく、何か新しいことをすると、その結果がすぐに出る、その「反応の速さ」にあります。・・・自分自身が変化したり工夫したりしたことの結果がすぐに評価される。自分自身の仕事のクオリティがとりあえずすぐに検算できる世界です。
ほかの人間関係はこれほどには分かりやすくはありません。
「レイバー」はそれとは違います。この二つは別物です。
・・・今の若い人たちの多くは、「仕事」というとレイバーしか知りません。
暮らしていける最低限のレイバーだけして、お金を稼いで後は好きなことをして暮らしたい。それなら、働くのは時間の空費であり、苦役でしょう。(教育は、ビジネスでも、もちろんレイバーでもありません)
ビジネスとレイバーとの差は・・・その人が「リスクを取る」(負わされるではなく)という決断をできるかどうか、その一点にかかっています。
(責任を取らない人はただのレイバー。政治家にも経営者にもいるね)
Ⅳ 「らしく」生きる
反対者や敵対者を含めて集団を代表するということ、それが「公人」の仕事であって、反対者や敵対者を切り捨てた「自分の支持者たちだけ」を代表する人間は、どれほど規模の大きな集団を率いていても「私人」です。
節度というのは、平たく言えば、無用のリスクは回避する、ということです。
アイデンティティというのは、まるごと「作り話」なんです。もともとそんなものが確固としてあるわけじゃない。・・・逆なんです。・・・「前未来形」において語り出してゆくものなんだから。
(なりたい自分を作っていく。「ほんとうの自分」なんてあるわけじゃないのですね。変わるのですから。)
・・・引用してたらキリがなくなりそうなので、この辺にしときます。
面白~~い そして、深い。
私は、幸いなことに疲れすぎて眠れないという経験はない(疲れて気絶するように爆睡、てのはしょっちゅうだった。今は疲れることもストレスもありません)けれど、忙しい人、精神的にまいってしまう前に読んだ方がいいと思う。(面白くて眠れなくなるかも?)
忙しいママにあげました。読む時間、あるかな?
星5つ
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