Beer & I

ビール好きによる、ビール好きの為のビール記とあれこれ。

サッポロ・ヱビスビール

2019-12-19 18:00:00 | サッポロビール

日本の大手ビール4種を紹介しましたが、忘れてはならないビールがこの「ヱビスビール」。

麦芽のふくよかさが香り、飲み口もしっかりとしていて、
これまで紹介した日本大手4種のビールとは違うコクを感じます。
舌と喉に味わいが絡み、ゴクゴクというよりも食事と一緒にゆっくり飲みたいビールです。
ホップの苦みもちゃんと残るのも特徴の一つ。

黒ラベル」の記事で黒ラベルの歴史の長さを描きましたが、
歴史という面で言えば何といってもヱビスビール!!
サッポロビールの前身である日本麦酒醸造曾社が出来たのはなんと1887年。
そこにドイツ人技師カール・ガイザーを招聘して醸造されたビールなのであります。
当時の名称は「恵比寿麦酒」。
それが1890年のことです!
今でこそ恵比寿の名前でこんなに親しまれていますが、
当初は「大黒天」から名前をつけようとしていたんだとか。
でもその時に「大黒ビール」が他にあったので「恵比寿」になったという経緯があるらしい、
という資料が2000年代に見つかったという…
やっぱり歴史深いビールです。

歴史は長いのですが、1943年にビールが配給制になったとこにより一旦消滅してしまいます。
1971年に戦後初の麦芽100%のビールとして復活。
それが1980年代前半に低迷期に見舞われますが、脚光を浴びるきっかけとなったのが、
何と1988年に漫画「美味しんぼ」に取り上げられた事だというから驚きです。
これは恵比寿にある「ヱビスビール記念館」の見学ツアーでも紹介されていて、
本当に何がきっかけになるのか、それによってどう変わっていくのかも分からない、
不思議な力の働きの流れを感じた私でありました。

ヱビスビールを取り扱ってるお店はあんまりありませんが、
だからこそ時々味わいたいプレミアムビールです^^



 

サッポロ・黒ラベル

2019-12-04 18:00:00 | サッポロビール

香りはすっきりとしていて、麦芽の香ばしさを感じます。
のどごしが良く、ほのかな渋みと甘みがクセになる、これまた大好きなビール。

前進となったのは1957年(!)に発売された「サッポロ壜生ビール」ですが、
黒ラベルが正式名称になったのは1989年のこと。
各ビール会社の主要ビールが1980年代後半以降に誕生しているのを考えるとすごく歴史深いビールだし、
「黒ラベル」として新たに販売したのは他社との競合があってこそのものだとも言えます。
(ちなみにラベルの星マークは北極星をイメージしたもの。潔い!)

2011年から「旨さ長持ち麦芽」の使用を開始。
ビール工場見学に行った時にこの単語を何回か皆で繰り返したのですごく覚えていますが、
この麦芽はビールの風味を劣化させる酵素(脂質酸化酵素)を持たない大麦から生まれたものです。
うーん…難しい言葉が並びましたが、結果的にビールの風味が長持ちするってことだ(笑)。

私がビール好きになったある時に、「ビール好きならここ!」と連れていってもらったお店が黒ラベルでした。
その時はまだ多くのビールを知りませんでしたし、黒ラベルも今ほどメジャーじゃなかったので、
「ビール好きがこだわって選ぶビール」というのが印象としては濃くあります。

最近になって、工場見学やサッポロビール専門店に行って感じるのは、
「サッポロビールで働いてる人はサッポロビールが大好き!」という熱い気持ちです。
自社を愛し、それを表現する、という素晴らしーものがサッポロビールにはあるので、
味は勿論ですが、思いも深くなるビールなのでした。