Beer & I

ビール好きによる、ビール好きの為のビール記とあれこれ。

mucho Aloha(アメリカ)2種飲み比べ

2021-12-14 18:00:00 | アメリカビール
ちょっと久方ぶりになったビールレポは、アメリカの『mucho Aloha』の「PILS」と「HPA」2種飲み比べ^^
誕生日に頂いたカルディセレクトの中の2つです。
ハトのイラストが個性的なビールで、私も以前からカルディで見かけてはいましたが飲んだのは初めてでした。
 
色味はPILSよりも少しHPAの方が濃く、HPAには濁りもあります。
まずはPILSから。
麦芽の甘みを感じる香りで、飲み口も思ったより甘みが効いていました。
甘さといってもしつこさではなく、ふくよかさとコクを感じる様な味わいです。
そして後味にほんのり残る苦みが残ります。
 
HPAはカラメル香もあり、PILSより一層甘みを感じます。
飲んでみると柑橘系の甘さも広がりますが、香りから持った印象ほどコクはなく、意外にさっぱりとした飲み口でした。
香りや色からはHPAの方がパンチがあるのかなと思いましたが、苦みやコクがある分PILSの方が印象が強くて面白いバランス感。
こうして飲み比べてみると、ピルスナーとエールの違いがよく分かります。
 
名前に「Aloha」が付いているので、ハワイのビールかと思いきや、カリフォルニア・サンディエゴの「ブッチャーズ・ブルーイング」で造られています。
ハワイ育ちのガブリエル・テンベールさんが、ベルギーに旅をした際飲んだビールに恋をしてしまったそう(※私の解釈です)。
信念は「酵母の声に耳を傾け、酵母に喜んでもらう。そうすると、副産物として最高のビールがうまれる」という、酵母への愛がすごい!(笑)
缶にもこだわっていて、光を通さないという点とリサイクル出来るという点に重きを置いているそう。
酵母から缶までこだわっているという事から、南カリフォルニアで発売されて一躍話題に。
カルディに置いてあるのも、季節限定だとか?
定かではありませんが、偶然にでもありつけて良かったです^^


 

BROOKLYN・LAGER(アメリカ)

2021-07-08 18:00:00 | アメリカビール
ビールコーナーではお馴染みの商品『BROOKLYN・LAGER』を改めてゆっくりと頂きました。
何度か飲んだ記憶はあるのですが、ちゃんと調べた事はなかったし、偶々勤務先の近所のスーパーでセールだったのもあり^^
 
ラガービールとしてはちょっと濃い目の琥珀色。
タブを開けた瞬間に弾けるようなホップの香りが漂います。泡もとてもきれい。
ホップに少しカラメルの様な甘みが乗った香りがして、飲み口もコクがあり、甘みを感じさせつつも残る苦みが美味でした。
 

「BROOKLYN」はニューヨークのカルチャー発信地、ブルックリンのウィリアムズバーグにあるブルワリー。
世界中から個性豊かなメンバーが集まるブルワリーとして知られています。
創設は1988年、アート・音楽・地域の活性化を支援し続けてブルックリンに根付いてきたそう。
「BROOKLYN」の創設者であるスティーブ・ヒンディは元記者。
中東に滞在していた時にサウジアラビアの外交官の熱心なビール職人にもてなされた経験から、アメリカ帰国後に自宅でビール製造を開始。
中東はイスラム教信仰の為飲酒はご法度ですが、どこでどんな出会いや文化交流があるのかは本当に未知の世界だと思います。
自宅でのビール製造に始まり、今ではアメリカを代表するブルワリーの一つになったのですから、それも奇跡的。
しかもブルワリーを設立した当初はブルックリン自体もあまり活気がなく、治安も悪かったそう。
そんな地域にあえてブルワリーを立ち上げた所にも、強い思いと意思を感じます。

『BROOKLYN・LAGER』はそんなブルワリーを代表するクラシックブランド。
レシピのベースは、19世紀にブルックリンで人気のあったウィーンスタイルのラガーです。
それまでは軽くて爽快な味のビールが主流だったアメリカに衝撃を与えたというのにはなるほど納得。
今ではアメリカというとクラフトビールの宝庫ですが、そのパイオニア的存在となったのです。
調べてみると今の「BROOKLYN」では4種類のビールが販売されているようですが、見た事がある商品も。
そして手に入る物であれば、やはり飲んでみたいと思う私でありました^^


GOOSE ISLAND・312 URBAN WHEAT ALE

2021-06-22 18:00:00 | アメリカビール
ガチョウのイラストが印象的なアメリカのクラフトビール、『GOOSE ISLAND・312 URBAN WHEAT ALE』を頂きました^^
「GOOSE ISLAND」のビールは一度「IPA」を飲んだ事がありますが、この「312 URBAN WHEAT ALE」はお初にお目にかかりました。
ちょっと濁りがある琥珀色、泡はほとんど立ちませんでした。
カラメルの様な甘みと麦芽のふくよかさを感じる香り。
口に含むと甘みとコクが広がりますが、飲み込むとスッと消えていく様なキレの良さが爽快さがありました。
「WHEAT」とは英語では「小麦」という意味があるので、白ビールの一種ではありますが思ったより小麦感は少なめ。
アルコール度数も4.2%と低めで、とても飲みやすいビールです。
 
小麦のビールなのに「ヴァイツェン」や「ヴァイス」「ベルジャンホワイト」とは違い、「WHEAT ALE」と名付けられているのはアメリカ独特の文化ゆえ。
アメリカでクラフトビールが盛んになってからはまだそんなに年月が経っていませんが、それまでの伝統的なスタイルを受け継ぐのではなく新しい物を自らが創り出していくというのはアメリカらしい方法です。
それでも「AMERICAN WHEAT ALE」が出来たのは1970~1980年代らしく、まだクラフトビールという言葉がなかった時代なんです。
また「GOOSE ISLAND」自体もクラフトビールが盛んになる前の1988年に誕生。
シカゴの小さな醸造所から始まったそう。
それが今やアメリカ中西部最大のクラフトビール醸造所に成長しています!
そのレシピは何と1000以上もあり、そこから最高の一杯を造り出しているのだから美味しいはず!!
クラシックでありながらも革新的でもあり、ビール好きには溜まらない響きのコンセプトです。
 
「GOOSE ISLAND」には3種類のクラシックビールがあり、その一つが「312 URBAN WHEAT ALE」。
312はシカゴの市外局番だそうで、地元への愛を詰め込んだビールとも言えます。
世界中のビールを対象としたコンテスト、WORLD BEER CUP AWARDで2006年に銅賞を獲得。
またGREAT AMERICAN BEER FESTIVALでは2006・2007・2010年に金メダルを、2008年に銅メダルも受賞しています。
クラシックビール以外にも、ビンテージビールをいくつか醸造していますが日本では飲めない様です(涙)。
他の2種類も見かけたら是非とも飲みたいものです!


 

ブルームーン

2020-01-14 18:00:55 | アメリカビール

アメリカのビールなんだけど「ベルギースタイル」の白ビールというブルームーン。
個人的には以前働いていたバーで私の判断で入荷していたビールの一つだし、
その時はまだ今ほど有名ではなかった事もあり、とても思い入れがあります。
それが今や全米ナンバー1のクラフトビールですから、びっくりです!

濁りのあるちょっとブラウンがかった黄土色。酵母が活きてる!!
コクとオレンジの香りが特徴的です。
飲み口にもコクがあり、柑橘系の酸味を感じます。
酸味の後に白ビール特有の甘みが残る、爽やかさとクリーミーさのあるビールです。

“アメリカのベルギースタイル白ビール”と書きましたが、
ベルギーのブリュッセル大学で醸造の博士号を取得したキース・ヴィランが1995年に始めていて、
元々はコロラド州で醸造されていて、それがカナダを経てアメリカや外国に輸出されるようになったそうです。
「白ビール」についてはまた後日記事にしますので、そちらも参考にしてくださいね^^
製法は麦芽化しない小麦と大麦麦芽の両方を使用して仕込み、
味の特徴となっているコリアンダーとオレンジピールを入れています。

私がビールに興味を持ち始めた頃に知ったビールなので、
その時は単純に「アメリカのベルギービールって面白い!」と思っていました(笑)。
今回このブログを始めた事で、より深いビールの世界に少しずつ触れて、
歴史やスタイルを一つずつ紐解いている感じが本当に楽しいです。
このブルームーンも、前回紹介した「ピルスナー・ウルケル」を購入した時に
セットとして入っていたので、思いがけない早いタイミングでの再会でした。
この数年間にここまで有名になるとは思っていなかったし、
また一層思い入れの深くなるブルームーンなのでありました。