今日は、少し難しい、附帯請求の訴訟費用・・・印紙額の計算についての疑問です
「消費貸借契約に基づく貸金返還請求訴訟によくくっつける、
貸金返還債務の履行遅滞に基づく損害賠償請求権」・・・つまり、附帯請求なのですが、
この場合、この附帯請求をくっつけても、くっつけなくても、
印紙額は変わらないはずです
具体的には、
貸金返還請求訴訟の金額が３００万円であれば、
遅延損害金をくっつけても、
訴訟物の価額は３００万円で、
印紙額は２万円です。
一方で、
「離婚等請求事件によくくっつける、
財産分与請求や、養育費の請求」・・・つまり、これも附帯請求なのですが、
この場合、
離婚等請求事件（訴額は民事訴訟費用等に関する法律の４条２項で１６０万円とみなされ、印紙額は１万３０００円となる）に、
財産分与請求の印紙額１２００円（民事訴訟費用等に関する法律の別表第一の１５の２）に、
養育費をもらう子供の数×印紙額１２００円（同上）を加えて、
印紙の額を計算する筈です
この、同じ附帯請求という名前をしながら、
お金がかかる違いは何！？！？
（あおい先生が外国語みたいなことを話している。
熱でもあるのかな。）
でもね・・・これ、正解（恐らく：違っている場合教えてください）に気づいてしまいました。
なんてことはなく、
民事訴訟法９条２項で、
「果実、損害賠償、違約金又は費用の請求が訴訟の附帯の目的であるときは、
その価額は、訴訟の目的の価額に算入しない」とあるからでは！？！？！
ついつい、遅延損害金の附帯請求になれてしまっていたせいで、
附帯請求＝タダ
みたいな感覚があったのですが、むしろ、タダになるのが例外なのだと思います
菅沼法律事務所 
弁護士 生井澤 葵（なまいざわ あおい）◆プロフィール◆
埼玉弁護士会所属埼玉県越谷市の弁護士 中央大学法科大学院兼任教員ＪＡＤＰ認定夫婦カウンセラー資格取得 埼玉弁護士会司法修習委員会セクハラ相談窓口離婚問題、不貞問題についての相談を多くいただいております。