ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

Court Yard Hounds~ チックス、ナタリー・メインズ不在でレコーディング

2010-01-16 | カントリー(女性)
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 イラク戦争に関して当時のブッシュ大統領を非難した事が日本の一般紙でも取り上げられ、その後、「Taking the Long Way」でグラミー賞総なめという栄光まで上り詰めたディキシー・チックス。その彼女たちが、リード・ボーカル(ブッシュ批判の発言をしたのが彼女)のナタリー・メインズNatalie Mainesを除き、レコーディングを始めているとの情報がCMT.comでアップされました。2人のユニット名はCourt Yard Hounds。アルバムは5月の発売予定。

 姉妹であるマーティ・マグワイアMartie Maguire(フィドル)とエミリー・ロビソンEmily Robison(バンジョー、ギター)によるアルバムは、マーティのフィドルをフィーチャーしたブルーグラス・アルバムのようで、エミリーが2~3曲でバンジョーを弾いています。エミリーのリード・ボーカルも初めてフィーチャーされそう。元々この姉妹はブルーグラスで音楽をはじめ、チックスも初期はウェスタン・スウィング・バンド的なトラディショナルな5人組でしたからね。

 ナタリーの父で、チックスの「Home」をプロデュースしたテキサスの名スティール・ギタリスト、ロイド・メインズLloyd Mainesが証言しています。

 「姉妹はデモをレコーディングしているんだよ。ナタリーも1年前にチョットばかり歌っている。私も何曲かでプレイした。彼女たち3人は、クリスマスの私の家に集まったんだよ。皆幸せで健康的だった。ホリデイなので仕事の話はしなかったし、彼女たちからもそれを覗わせる言葉は無かった。皆、周囲の目から逃れて、本当に幸せそうだ。長年そういうのにさらされてきたからね。皆、学校通いの子供がいるんだよ。状況は全く変ったんだ」

 姉妹は、ディキシー・チックスは決して解散した訳ではないと、ローリング・ストーン誌に語っているそうです。

 「Taking the Long Way」もアーティストとしての成長と見事な音楽的クロスオーバーに成功した意欲作だったけれど、私にはメジャー・デビュー当時の「Wide Open Spaces」のシンプルな新鮮さが忘れられないですね。その当時の1998年のファン・フェアで生で見た、3人の魅力的なキャラクターが脳裏に焼きついています。


 


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2 コメント

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Unknown (at)
2010-01-16 11:41:28
はじめて投稿させてもらいます。楽しみに拝見しています。
ディキシー・チックスのブッシュ批判発言以降のナッシュビル界隈のディキシー・バッシングは個人的にカントリー界への不信感をかなり増大させました。でも、グラミーでの受賞はアメリカも捨てたものではないかと複雑な気持ちですね。

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びっくり! (TravelinSoldier)
2010-04-10 10:34:40
初めて投稿させて頂きます。
元々好きだったカントリーミュージックでしたが、最近良作が多い為か更に拍車がかかってしまってネットでいろいろと検索した結果、この素晴らしいサイトに辿りつきました。
日本ではカントリーはまだ浸透していないので周りにもほとんど話題にできず、寂しい感じでしたが、このサイトは凄いですね。情報量もハンパないです。

そこで一番衝撃的だったのが、このDixie Chicksのニュース。
大好きなカントリーミュージックの中でも一番好きで、とりわけ思い入れが深いDixie Chicksが、まさかメインボーカル抜きで新作がリリースされるとは!!
2006年の快作「Long Way To Home」で見事グラミー賞の王座を勝ち取った後、さてさて次はどういう音を聴かせてくれるのかな?と期待を込めて待ち続けてほぼ4年。
いつまで経っても新作のリリース情報が出ないと思っていたら、まさか来月に新作が出るとは・・・!

朗報ではありますが、残念なのが、ナタリー不在のプロジェクト的なユニットであること。
Dixie Chicksはナタリーのあのカントリーの王道を行くような芯の強いボーカルがあってこそ魅力が開花するバンド。そのナタリーがいないということは衝撃的でした。

しかしすぐに他の情報網を確認したところ、Rolling Stoneの記事で、‘ナタリーはまだ音楽に戻る準備ができていない’ということでマーティーとエミリーが、ナタリーがまた音楽の世界に戻ってくるような刺激を与える為にも結成した特別なグループとのこと。
泣かせてくれます。
現在この姉妹はナタリーとはほとんど会っていない状況らしいんですが、仲間の背中を押してあげられるように‘音楽’をしようとする彼女達の姿勢に感服です。

早速このCourt Yard Houndsの公式サイトで曲の試聴をしました。
やはりポップ路線が強いようで、ナタリーのボーカル不在ということで残念ながら他のアーティストを圧倒するような存在感を放つことはなさそうだな・・・と思わせる印象がありました。
でも、ナタリーに対する思いも詰まっている内容になっていると思いますし、思い入れ深いグループを別の角度から感じ取れる絶好のチャンスでもある筈ですので、絶対に買います。

そして、いつかナタリーも復帰して、またあの素晴らしい「Dixie Chicks」を楽しませて欲しいです。
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