一言、いつもどおりのアランです。ほっとします。
アラン・ジャクソン御大の、堂々通算16作目のオリジナル・アルバム。前作では全曲自作ナンバーでそろえていましたが、この「Freight Train」では4曲の他人の作品を取り上げています。とはいっても、スタイルはいつものアランのそれをキープ。トワンギーなホンキー・トンクのアップテンポと、穏やかなアランの声が心にしみるカントリー・バラードを、アラン特有の爽やかさでまとめたコレクションです。1980年代の末、当時のカントリー・フィールドでブームだった、トラディショナル・スタイルを今も守り続けているのですが、そのレトロ嗜好とも言えるスタイルは、現代のクロスオーバー~ポップ・サウンドが主流となっているシーンからすると、ますます輝きと貫禄を増しているようです。チャート的にもトップ10入りしており、まだまだ人気の高さを見せつけてくれます。
掛け値なしに軽快なストレート・カントリー“Hard Hat And A Hammer”でアルバムはスタート。「Hard Hat(ヘルメットのことでしょう)とハンマーこそが世界を一つにする」と歌う、働く男達の賛歌です。そして続く“Every Now And Then”は、古きよき時代を懐かしむ、アランならではのカントリー・バラードが続きます。この流れが、何よりもアラン・ジャクソンです。お馴染みのバンドによるサポートと、デビュー以来の付き合いとなる Keith Stegallによるプロデュースも手堅い。タイトル曲”Freight Train”は、Fred Eaglesmithの作品でアランの曲ではありませんが、早口調の軽妙なメロディが楽しい。要所で聴かれる、リード・ギターのチキン・ピッキングがカントリーならではの雰囲気を発散します。
注目のトピックは、やはりリー・アン・ウォマックとのデュエット“Till The End”。カントリー・ミュージックの伝統に忠実に音楽を創り続けてきた2人による、待ちに待ったデュエットです。アランの敬愛するVern Gosdinの1977年のヒットソング。当時ビルボード・カントリーチャートで7位まで行ったそうです。伸びやかな2人の声のミックスが見事!まさに本物のカントリー・バラードと言える作品で、本国流に言えば、Stone Country!ですね。リードシングルであり、幾分モダンながらシンプルさの極地のような“It’s Just That Way”もアランは作曲に関わっておらず、ツカミ曲がいずれも他人の作品と言うのがチョッと気になりますが、自作曲はいずれもアランならではの親しみやすいクオリティを持っているので心配は要らないでしょう。大人への一歩を踏み出そうとする娘への温かい視線を歌った"After 17"あたり、起伏に富んだ曲想が印象的で、シングル・ヒットの可能性ありと思います。確かにもうシーンを引っぱっていく人ではないのだから、我々アラン・ファンの期待する音楽を着実に制作してくれれば良いと思うな。
最近のCMTとのインタビューで、アランのキャラクターについての面白いやり取りがありました。Q:「皆は貴方の事を落ち着いた人と思っています。貴方のように20年間もの間成功し続ける人は、精力的でやる気に溢れているはずですが、この誤解をどう感じていますか?」アラン:「あぁ、多分その誤解の通りなんだよ。僕は精力的である共に、落ち着いてるんだ。妻のデニスに聞いたら、そう答えるよ。僕には、ある部分については少々コダワるところがあるけど、まだシャイなところもあるんだ。ステージで歩く事でさえ、まだどこか恥ずかしいんだよ。これは克服できないだろうね」このアランの言葉に、彼の音楽と共通する良心的なイメージが感じられますね。マジョリティに親しまれ続けたアランの秘密が、ここらにあるような気がします。
●アランのMySpaceサイトはコチラ●
アラン・ジャクソン御大の、堂々通算16作目のオリジナル・アルバム。前作では全曲自作ナンバーでそろえていましたが、この「Freight Train」では4曲の他人の作品を取り上げています。とはいっても、スタイルはいつものアランのそれをキープ。トワンギーなホンキー・トンクのアップテンポと、穏やかなアランの声が心にしみるカントリー・バラードを、アラン特有の爽やかさでまとめたコレクションです。1980年代の末、当時のカントリー・フィールドでブームだった、トラディショナル・スタイルを今も守り続けているのですが、そのレトロ嗜好とも言えるスタイルは、現代のクロスオーバー~ポップ・サウンドが主流となっているシーンからすると、ますます輝きと貫禄を増しているようです。チャート的にもトップ10入りしており、まだまだ人気の高さを見せつけてくれます。
掛け値なしに軽快なストレート・カントリー“Hard Hat And A Hammer”でアルバムはスタート。「Hard Hat(ヘルメットのことでしょう)とハンマーこそが世界を一つにする」と歌う、働く男達の賛歌です。そして続く“Every Now And Then”は、古きよき時代を懐かしむ、アランならではのカントリー・バラードが続きます。この流れが、何よりもアラン・ジャクソンです。お馴染みのバンドによるサポートと、デビュー以来の付き合いとなる Keith Stegallによるプロデュースも手堅い。タイトル曲”Freight Train”は、Fred Eaglesmithの作品でアランの曲ではありませんが、早口調の軽妙なメロディが楽しい。要所で聴かれる、リード・ギターのチキン・ピッキングがカントリーならではの雰囲気を発散します。
注目のトピックは、やはりリー・アン・ウォマックとのデュエット“Till The End”。カントリー・ミュージックの伝統に忠実に音楽を創り続けてきた2人による、待ちに待ったデュエットです。アランの敬愛するVern Gosdinの1977年のヒットソング。当時ビルボード・カントリーチャートで7位まで行ったそうです。伸びやかな2人の声のミックスが見事!まさに本物のカントリー・バラードと言える作品で、本国流に言えば、Stone Country!ですね。リードシングルであり、幾分モダンながらシンプルさの極地のような“It’s Just That Way”もアランは作曲に関わっておらず、ツカミ曲がいずれも他人の作品と言うのがチョッと気になりますが、自作曲はいずれもアランならではの親しみやすいクオリティを持っているので心配は要らないでしょう。大人への一歩を踏み出そうとする娘への温かい視線を歌った"After 17"あたり、起伏に富んだ曲想が印象的で、シングル・ヒットの可能性ありと思います。確かにもうシーンを引っぱっていく人ではないのだから、我々アラン・ファンの期待する音楽を着実に制作してくれれば良いと思うな。
最近のCMTとのインタビューで、アランのキャラクターについての面白いやり取りがありました。Q:「皆は貴方の事を落ち着いた人と思っています。貴方のように20年間もの間成功し続ける人は、精力的でやる気に溢れているはずですが、この誤解をどう感じていますか?」アラン:「あぁ、多分その誤解の通りなんだよ。僕は精力的である共に、落ち着いてるんだ。妻のデニスに聞いたら、そう答えるよ。僕には、ある部分については少々コダワるところがあるけど、まだシャイなところもあるんだ。ステージで歩く事でさえ、まだどこか恥ずかしいんだよ。これは克服できないだろうね」このアランの言葉に、彼の音楽と共通する良心的なイメージが感じられますね。マジョリティに親しまれ続けたアランの秘密が、ここらにあるような気がします。
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発売日に即購入して、今年のカントリーで飛び切りお気に入りの一枚として今も愛聴しています。
まず、ジャケットが凄くいい。カントリー独特の雄々しさがありながらも、落ち着いた高級感が漂っている感じでしょうか。
そして肝心の曲も、そのジャケットの雰囲気をそのまま映したかのような充実した内容だと思います。
デビュー当時はノリノリで陽気なイメージを持っていたAlanでしたが、最近はいい意味で緩やかなサウンドが続いているような気がします。
アルバム通して捨て曲がないし、Lee Ann Womackとのデュエットも絶品。
Alanの歌声も健在で、50過ぎてもまだまだいけてるカントリー歌手ですね。
個人的には2002年に発売されて、9.11の曲も収録されて大ヒットした名作「Drive」に匹敵する出来栄えだと思います。
George Straitと同じように、彼にはいつも安心して聴いていられるような「ブランド」が備わっている感じですね。
今後も期待しています。