90年代にロック・シーンを彩ったロックグループ、Hootie and the Blowfishのフロント・マンであり、2008年にキャピトル・ナッシュビルからリリースしたカントリー・アルバム「Learn To Live」の成功によって、2009年のCMAアワードで新人賞を獲得したダリアス・ラッカー。カントリー・デビュー当時は、他にもジュエル、ジェシカ・シンプソンらが続々と”侵入”してきた時期でもあり、様々な議論がありました。アフロ・アメリカンだしね(過去にもチャーリー・プライドがいるんだけど、どうしてもイチャモンが付く)。しかしダリアスは、カントリーの新人らしく地道なラジオ局ツアーを行い、その真に誠実な人柄で着実にカントリー・ファンを魅了、遂にはCMAアワードの栄誉を獲得したのです。その彼のカントリー2枚目。前作が結構ソリッドにエッジを立たせたホンキー・トンク曲が多かったのに比較すると、カントリーのアコースティック楽器を上手く織り交ぜた、心地よいコンテンポラリー・ポップサウンドで聴かせてくれます。人気を不動のモノにしようと言う意気込みでしょうね。
オープニングは弾むような"This"で軽快にスタート。人生がどう転んで行っても決して後悔などしない!と、彼らしいポジティブ・シンキングでリスナーを元気付けます。続くリード・シングル"Come Back Song"は、ウットリするような生音のイントロで導かれた爽やかなアップテンポ曲で、見事カントリー・シングルの1位を獲得しました。予定調和的な現代のナッシュビル・サウンドの中で、それでも個性を感じるのは、何よりダリアスのダウンホームで温かい歌声のなせる業でしょう。その良さは、バラードのハイライト、ドラマティックな"Whiskey And You"で引き立ちます。“Southern State of Mind”はアメリカ南部人特有の”サザン・ホスピタリティ”が歌われ、ダリアスのキャラを引き立てる佳曲。「先日ニューヨークにいた時/僕がSweet Tea(南部人が好むお茶)を頼んだ時のウェトレスの顔を見て欲しかったな/彼女は”ないわ”と言い、僕は謝ったんだよ/許してね、僕は南部の心を持ってるのさ/カリフォルニアの女の子達って/分かってくれないんだね/僕がドアを開けて待ってて”ハイ、こんにちは”って声をかけるのを気に入らないんだ/僕が何かおかしな事をしたかのような、いやな目で見るんだよ/ごめんよ、僕は南部の心を持ってるのさ」中盤のピアノ・ソロが曲に華やかな彩をそえていてナイスです。
このアルバムタイトル、「Charleston, SC 1966」はダリアスが敬愛するカントリー・アーティスト、ラドニー・フォスターの名作デビューアルバム「Del Rio, Texas, 1959」(1992年)からアイデアを拝借したもの。生まれた年と出身地をタイトルにしているんですね。そのラドニーと共作したのが"Might Get Lucky"。アルバム中、最もソリッドな雰囲気のロッキン・ミディアムです。少し(ラドニーの拠点である)テキサスの香りがするかな。2人はこの共作が縁で、2009年のラドニーのアルバム「Revival」に収録の"Angel Flight"で共演しています。他にも大物ゲストが共演していて、ダリアスがカントリー・フィールドで人脈を築いている事が感じ取れます。“Love Will Do That”は、New Grass Revivalの名手達、ジョン・コーワンJohn Cowan(カントリー・ゴールド2008で来日、コーラス)、 ベラ・フレックBela Fleck(バンジョー) そして サム・ブッシュSam Bush(マンドリン)らのアコースティック・サウンドをフィーチャ。 ブルーグラス・ライクなスピーディでスリリングな演奏が展開されます。カントリー・ファンにとってのニュースは、ブラッド・ペイズリーとの共作とデュエット、“I Don’t Care”でしょうね!ブラッドらしいギター・リックもふんだんに聴かれ、フィドルも雰囲気たっぷり(クラシックR&Bでサックスがよく吹いているフレーズを奏でててニンマリ)の現代ホンキー・トンク・ナンバーです。
結構売れ筋のポップ・カントリー風ですが、サウンドは適度に良心的で、米国カントリー・メディアの評価も高いよう。ダリアスがすっかりカントリー・フィールドに根を下ろした事をPRするアルバムになっていると思います。
オープニングは弾むような"This"で軽快にスタート。人生がどう転んで行っても決して後悔などしない!と、彼らしいポジティブ・シンキングでリスナーを元気付けます。続くリード・シングル"Come Back Song"は、ウットリするような生音のイントロで導かれた爽やかなアップテンポ曲で、見事カントリー・シングルの1位を獲得しました。予定調和的な現代のナッシュビル・サウンドの中で、それでも個性を感じるのは、何よりダリアスのダウンホームで温かい歌声のなせる業でしょう。その良さは、バラードのハイライト、ドラマティックな"Whiskey And You"で引き立ちます。“Southern State of Mind”はアメリカ南部人特有の”サザン・ホスピタリティ”が歌われ、ダリアスのキャラを引き立てる佳曲。「先日ニューヨークにいた時/僕がSweet Tea(南部人が好むお茶)を頼んだ時のウェトレスの顔を見て欲しかったな/彼女は”ないわ”と言い、僕は謝ったんだよ/許してね、僕は南部の心を持ってるのさ/カリフォルニアの女の子達って/分かってくれないんだね/僕がドアを開けて待ってて”ハイ、こんにちは”って声をかけるのを気に入らないんだ/僕が何かおかしな事をしたかのような、いやな目で見るんだよ/ごめんよ、僕は南部の心を持ってるのさ」中盤のピアノ・ソロが曲に華やかな彩をそえていてナイスです。
このアルバムタイトル、「Charleston, SC 1966」はダリアスが敬愛するカントリー・アーティスト、ラドニー・フォスターの名作デビューアルバム「Del Rio, Texas, 1959」(1992年)からアイデアを拝借したもの。生まれた年と出身地をタイトルにしているんですね。そのラドニーと共作したのが"Might Get Lucky"。アルバム中、最もソリッドな雰囲気のロッキン・ミディアムです。少し(ラドニーの拠点である)テキサスの香りがするかな。2人はこの共作が縁で、2009年のラドニーのアルバム「Revival」に収録の"Angel Flight"で共演しています。他にも大物ゲストが共演していて、ダリアスがカントリー・フィールドで人脈を築いている事が感じ取れます。“Love Will Do That”は、New Grass Revivalの名手達、ジョン・コーワンJohn Cowan(カントリー・ゴールド2008で来日、コーラス)、 ベラ・フレックBela Fleck(バンジョー) そして サム・ブッシュSam Bush(マンドリン)らのアコースティック・サウンドをフィーチャ。 ブルーグラス・ライクなスピーディでスリリングな演奏が展開されます。カントリー・ファンにとってのニュースは、ブラッド・ペイズリーとの共作とデュエット、“I Don’t Care”でしょうね!ブラッドらしいギター・リックもふんだんに聴かれ、フィドルも雰囲気たっぷり(クラシックR&Bでサックスがよく吹いているフレーズを奏でててニンマリ)の現代ホンキー・トンク・ナンバーです。
結構売れ筋のポップ・カントリー風ですが、サウンドは適度に良心的で、米国カントリー・メディアの評価も高いよう。ダリアスがすっかりカントリー・フィールドに根を下ろした事をPRするアルバムになっていると思います。