ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

Midland ミッドランド - Let It Roll

2019-09-07 | カントリー(男性)


時代錯誤も甚だしいヌーディ・スーツとカウボーイ・ハットと
いう印象的ないで立ちで、2017年、アルバム「On The Rocks」
でデビューしたカントリー・バンド、ミッドランド。そのルック
スから想像される通りのトラディショナルなかつてのベイカーズ
フィールド・カントリーやカントリー・ロック、そしてロイ・オー
ビソンの如き緩めロカビリー調をブレンドしたワン&オンリーの
サウンド ~これ、ズバリ、ドワイト・ヨーカムの音ですね~ 
で、瞬く間に地位を確立。CMAアワードのグループ部門にもノミ
ネートされました。この「Let It Roll」はそんな彼らの待
望のセカンドです。

On The Rocks


メンバーはリード・ボーカルのMark Wystrach、ベースのCameron
Duddy、そしてギターのJess Carson。実は、Markは俳優やモ
デル、そしてCameronは音楽ビデオ監督(ブルーノ・マーズの
"Locked Out of Heaven"でアワードも獲得!)という顔も持っ
ていて多才な人たちです。まずは、プロフィールを。。。

出会いのきっかけの地はLAでした。最初、CameronとJessが出
会いバンドを組みましたが、JessがLAを離れます。その後、今度
はMarkとCameronが出会いました。二人はワイオミング州に移
りますが、そこでのCameronの結婚式で、遂に3人が出会うので
す。運命的なモノを感じた3人は、テキサス州エル・パソのスタ
ジオ、Sonic Ranchでレコーディングを開始。そしてテキサスを
拠点とした活動の結果、Big Machineレーベルとの契約を果たし
ます。なお、バンド名は、ドワイト・ヨーカムの"Fair to Midland"
から命名しています。ドワイト・フリークなのです。



デビュー・アルバムからは、"Drinkin' Problem"(4位)、"Burn
Out"(11位)らがヒット。いずれも、どこかで聴いた事のあるよ
うなナチュラルなメロディと、心地よいミディアム・テンポが、現
代においては他に類を見ない個性を放っていて、Markの滑らかな
カントリー・テナーがトラディショナル感たっぷりに訴えかけます。
今のカントリー・スターの中では、クラシックなカントリー・スタ
イルを保つ唯一の存在です。それでいて親しみやすいポップ・フレ
イバーも感じさせるのです。



この「Let It Roll」では、オープニング曲がウェストコースト・ロ
ック風だったり("Let It Roll")、ハードなロック・リフが飛び出
したり("21st Century Honky Tonk American Band")して、少
し音楽的な幅を広げています。アルバム・ジャケットのいで立ちも、
ラフなスーツとデニム姿になってるのも、その志向の現れでしょう。
それでも"Playboys"のイントロでベイカーズフィールド・サウンド
へのオマージュを捧げたり、シングル・チャートを上昇中のシャッ
フル"Mr Lonely"、懐かしさも漂う哀愁のメロディ”Fast Hearts and
Slow Towns”など、大半のナンバーは彼ららしさを保ち、古き良き
カントリー・サウンドを守る姿勢は変えていないのが頼もしいです。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (juraku-5th)
2019-09-08 18:47:31
#洋楽からやってきました。
MIDLAND!
楽しませていただきました。
ありがとうございます。
返信する
ありがとうございます (bigbird307)
2019-09-08 19:10:37
juraku-5th様
コメントいただき有難うございます。
カントリーも一応洋楽ですので、ハッシュタグを
付けさせていただきました。
もしご興味有りましたら、今後ともよろしく
お願いします。
返信する

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