ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

パーカー・マッカラム Parker McCollum - "Pretty Heart"と「Hollywood Gold」[EP]

2021-01-30 | カントリー(男性)

 ★デビュー・アルバム「Gold Chain Cowboy」を取り上げました

 

昨年の後半にカントリー・エアプレイ・チャートをじわじわ上昇

し一躍トップに上りつめた"Pretty Heart"。そして10月にリリース

された6曲入りEPです。既にインディ・レーベルでは2枚のアルバ

ムをリリースしていますが、メジャーのMCAとしてのデビュー

なります。

 

今のカントリー・チャートの上位曲を聴いていても、正直なとこ

ろグッと来る曲は限られるのですが、"Pretty Heart"は肌触りが

るで違いましたね。リズム・ループとは違う引きずるようなリズ

ム。チョッと物憂げなテナー・ボーカルによるソウルフルなメロ

ディと、バックでむせび泣くスライド・ギターが響きました。

モーガン・ウォレンの"Whiskey Glasses"ほどの押しはなかったけ

ど、ジワリと個性を発散する曲です。

 

 

やはり、テキサスで活動していた人でした。これまでは、アメリ

カーナ系のアーティストと捉えられていたようで、アメリカーナ・

チャートに顔を出したことも有るよう。メインストリームにチャ

レンジしてきたというところですね。プロフィールは、1992年、

テキサス州Conroe生まれ。最初の楽器は、学校のオーケストラで

引くためのバイオリン(フィドルでなく)だったそうです。高校

卒業後にテキサスのオースティンに移動し、当初は大学生活と両

立していましたが、音楽が勝りました。

 

2013年に最初のEPをリリースし、2年後にデビュー・アルバム

「The Limestone Kid」が実を結びます。2017年にはセカンド

「Probably Wrong」が続くのですが、この前触れとして先行リ

リースされたEP「Probably Wrong: Session One」にチャートが

反応、Heatseekersチャートで6位に躍り出たり、フォーク部門

でもチャートインしました。テキサスのインディ時代から聴衆

を引き寄せる才能が顔をのぞかせていたのです。

 

 

CMAとのインタビューで、影響を受けたアーティストとして語

たのは、タウンズ・ヴァン・ザント、スティーブ・アール、ラン

ディ・ロジャースなど、やはり南部、テキサスのオルタナとかア

メリカーナ系のシンガー・ソングライター達。一方、メジャーな

ところでは、ジョン・メイヤーやジョージ・ストレイトらの変わ

らないパワーと創造力溢れる成長に注目してきたそうです。やは

りテキサス人、ジョージ・ストレイトはしっかり入るのですね!

コラボしたいアーティストも、後の二人だそうです。

 

パーカーは自分の音楽について語っています。゛僕がテキサス出

身なので多くの人が僕の音楽を「テキサス・カントリー」って呼

んできたし、他の人は「レッド・ダート(オクラホマ州スティル

ウォーターに起源を持つフォーク寄りのカントリー。近年はテキ

サス音楽とも近いとされる)」だと言う人さえいるよ。僕には全

カントリー・ミュージックさ゛

 

 

現地の言い方でハード・コア(Hard Core)と表現されたりする、

濃厚なローカル・シーンのサウンドを、そのエッセンスは失わず

ににメインストリームに持ってくる、というのがパーカーの狙い

のように感じます。最近のヒット・カントリーは、温和なデジタ

ル・ビートのせいか、どうも柔なイメージのものが多すぎるので、

モーガン・ウォレンの創った流れに彼も乗って行って欲しいと思

っています。モーガンほど゛器用゛じゃないかもしれないけど、

かなかのイケメンですし。若い頃のジョージ・ストレイト

似てるかも・・・

 

ニュー・シングル"To Be Loved By You"

 



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