●2013年のセカンドアルバム「Pioneer」のレビューはコチラで
チョッと長髪の2人の兄弟と、”アノ人”のようなヘアスタイルの姉による3人組。 その若々しい風貌が、どこかこれまでのカントリー・グループとは違う雰囲気をたたえるバンド・ペリーのデビューアルバムです。彼らの姿を見れば、誰しも”アノ人”テイラー・スウィフトを思い出すのではないでしょうか。それもそのはず、彼らのデビューには、テイラーを発見し売り出したスコット・ボルチェッタScott Borchetta が一枚かんでおり、このアルバムの大半の曲でのプロデュースも、テイラーのプロデューサーとして知られるナザーン・チャップマンNathan Chapmanが担当しているのです(Paul Worely、Matt Serleticと分担)。テイラーが切り拓いた若いカントリー・ファンをターゲットにカントリー・シーンに送り出された彼ら。しかし、キンバリー・ペリーKimberly Perry(リード・ボーカル)、リード・ペリーReid Perry(ベース) そしてニール・ペリーNeil Perry(マンドリン他)らによるサウンドは、オーガニックなアコースティック・サウンドが満ちていて、フックのあるメロディ共々なかなかナイスなカントリー・フィーリングを提供してくれています。
ティーン向けのポップ・サウンドかな・・・なんて思って聴き始めたら、オープニング"You Lie"からむせび泣くフィドルの響きが飛び込んできて意表をつかれます。そして、ハスキーで実にエモーショナルなキンバリーの歌声。不実な男に攻撃的な言葉を浴びせかける強い気持ちをしっかりと表現していて見事。テイラーとは似ても似つかない質感です。そして!続く"Hip to My Heart"のイントロで、パァーと目の前が開けます。フィドル、バンジョー、そしてマンドリンによる颯爽としたアンサンブルがビューティフルな彼らのデビュー・シングルです。兄弟3人(ほとんどの曲で3人が共作しています)とBrett Beaversによる楽曲も実にキャッチーでファルセットを交えながら上手くメロディを展開させていると思いますよ。キンバリーのハツラツとした歌唱には、ちょっぴりソウルっぽいフレージングも。アメリカのレビューでは、キンバリーの新鮮な詩作(「私は、コカ・コーラが好きなのと同じくらい、貴方の唇が好きよ。とても弾けて、泡立ってるみたいなの」を評価する声もあり、頼もしいです。
そのキンバリーの単独作で、堂々カントリー・シングル・チャートでNo.1を獲得してしまった"If I Die Young"は、"Hip to My Heart"とはうって変わって、若い女性の不安定な気持ちを歌った感傷的なバラード。「もし私が若くして死んだら、サテンの中に埋めてほしい/バラのベッドに寝かせてほしい/夜明け時に川に沈めてほしい/ラブ・ソングの言葉を送ってほしい/短い人生の鋭いナイフ/私は十分な時間が持てたわ」と歌われるその歌詞は、カントリー・ミュージックを生みの親、カーター・ファミリーCarter Familyの名曲"Bury Me Beneath The Weeping Willow"の「明日は私の結婚式だったのに、彼は他の女性を求めていなくなってしまった~だから、私を鳴いている柳の木の下に埋めて~」など、長く歌われて来た伝統的なカントリーのテーマからインスピレーションを受けて、現代人の心情を織り込んだのでは、と思っています。2月のグラミー賞では、カントリー・ソング部門にノミネートされました。
その他も、メロウで”テイラー的”な"Walk Me Down the Middle"、一度聴いだけで耳に残るポップなメロディを持つアップテンポの"Independence"や"Quittin' You"などなど、佳曲は多いです。大半が心地よい生音で占められる中で、"Miss You Being Gone"はタイトなロック・ギターがリフを刻む唯一の曲。この手の曲ではキンバリーの声の力強いところが引き立ちます。トータルの印象としてもう少し華ががほしいところはありますが、ポップでありながらもその良心的なところが上々のデビュー・アルバムと言えるでしょう。
3人兄弟はアラバマ州 Mobile育ち。キンバリーが初めてバンドにボーカリストとして加わったのが15歳の頃。その当時、弟のリード(10歳)とニール(8歳)はローディのような役割で彼女をサポートしていました。その2人もバンドを組んでいて、時々姉のオープニング・アクトを務める事も。しかし、家庭では既に3人は一緒にコーラスを歌ったり、時々曲を書いていたのです。2005年になって正式に3人によるバンドを結成。その3年後、幸運な事に90年代のスーパースター、ガース・ブルックスのマネージャーBob Dyleと出会い、3人を気に入った彼はスタジオでのレコーディングをセット。そのレコーディングがスコット・ボルチェッタらの耳を掴み、新たに立ち上げられたばかりのRepublic Nashvilleとの契約を獲得したのです。
チョッと長髪の2人の兄弟と、”アノ人”のようなヘアスタイルの姉による3人組。 その若々しい風貌が、どこかこれまでのカントリー・グループとは違う雰囲気をたたえるバンド・ペリーのデビューアルバムです。彼らの姿を見れば、誰しも”アノ人”テイラー・スウィフトを思い出すのではないでしょうか。それもそのはず、彼らのデビューには、テイラーを発見し売り出したスコット・ボルチェッタScott Borchetta が一枚かんでおり、このアルバムの大半の曲でのプロデュースも、テイラーのプロデューサーとして知られるナザーン・チャップマンNathan Chapmanが担当しているのです(Paul Worely、Matt Serleticと分担)。テイラーが切り拓いた若いカントリー・ファンをターゲットにカントリー・シーンに送り出された彼ら。しかし、キンバリー・ペリーKimberly Perry(リード・ボーカル)、リード・ペリーReid Perry(ベース) そしてニール・ペリーNeil Perry(マンドリン他)らによるサウンドは、オーガニックなアコースティック・サウンドが満ちていて、フックのあるメロディ共々なかなかナイスなカントリー・フィーリングを提供してくれています。
ティーン向けのポップ・サウンドかな・・・なんて思って聴き始めたら、オープニング"You Lie"からむせび泣くフィドルの響きが飛び込んできて意表をつかれます。そして、ハスキーで実にエモーショナルなキンバリーの歌声。不実な男に攻撃的な言葉を浴びせかける強い気持ちをしっかりと表現していて見事。テイラーとは似ても似つかない質感です。そして!続く"Hip to My Heart"のイントロで、パァーと目の前が開けます。フィドル、バンジョー、そしてマンドリンによる颯爽としたアンサンブルがビューティフルな彼らのデビュー・シングルです。兄弟3人(ほとんどの曲で3人が共作しています)とBrett Beaversによる楽曲も実にキャッチーでファルセットを交えながら上手くメロディを展開させていると思いますよ。キンバリーのハツラツとした歌唱には、ちょっぴりソウルっぽいフレージングも。アメリカのレビューでは、キンバリーの新鮮な詩作(「私は、コカ・コーラが好きなのと同じくらい、貴方の唇が好きよ。とても弾けて、泡立ってるみたいなの」を評価する声もあり、頼もしいです。
そのキンバリーの単独作で、堂々カントリー・シングル・チャートでNo.1を獲得してしまった"If I Die Young"は、"Hip to My Heart"とはうって変わって、若い女性の不安定な気持ちを歌った感傷的なバラード。「もし私が若くして死んだら、サテンの中に埋めてほしい/バラのベッドに寝かせてほしい/夜明け時に川に沈めてほしい/ラブ・ソングの言葉を送ってほしい/短い人生の鋭いナイフ/私は十分な時間が持てたわ」と歌われるその歌詞は、カントリー・ミュージックを生みの親、カーター・ファミリーCarter Familyの名曲"Bury Me Beneath The Weeping Willow"の「明日は私の結婚式だったのに、彼は他の女性を求めていなくなってしまった~だから、私を鳴いている柳の木の下に埋めて~」など、長く歌われて来た伝統的なカントリーのテーマからインスピレーションを受けて、現代人の心情を織り込んだのでは、と思っています。2月のグラミー賞では、カントリー・ソング部門にノミネートされました。
その他も、メロウで”テイラー的”な"Walk Me Down the Middle"、一度聴いだけで耳に残るポップなメロディを持つアップテンポの"Independence"や"Quittin' You"などなど、佳曲は多いです。大半が心地よい生音で占められる中で、"Miss You Being Gone"はタイトなロック・ギターがリフを刻む唯一の曲。この手の曲ではキンバリーの声の力強いところが引き立ちます。トータルの印象としてもう少し華ががほしいところはありますが、ポップでありながらもその良心的なところが上々のデビュー・アルバムと言えるでしょう。
3人兄弟はアラバマ州 Mobile育ち。キンバリーが初めてバンドにボーカリストとして加わったのが15歳の頃。その当時、弟のリード(10歳)とニール(8歳)はローディのような役割で彼女をサポートしていました。その2人もバンドを組んでいて、時々姉のオープニング・アクトを務める事も。しかし、家庭では既に3人は一緒にコーラスを歌ったり、時々曲を書いていたのです。2005年になって正式に3人によるバンドを結成。その3年後、幸運な事に90年代のスーパースター、ガース・ブルックスのマネージャーBob Dyleと出会い、3人を気に入った彼はスタジオでのレコーディングをセット。そのレコーディングがスコット・ボルチェッタらの耳を掴み、新たに立ち上げられたばかりのRepublic Nashvilleとの契約を獲得したのです。
おととい、ラジオから流れる彼らのIf I Die Youngを初めて耳にして、辿り着きました
たびたび失礼します★
いつも参考にさせていただいています^o^
Pioneer買おうか悩んでいます。
評価お聞かせくださいませ~
コメント有難うございます。
本当にお返事遅れまして大変申し訳ありませんでした。
参考にしていただいてるとのお言葉、嬉しいです。
実は、あやさんのコメントに刺激されて、少々頑張って
Pioneerのレビューを早めに出しましたが、アルバムの方は聴かれましたか?
今後は最近の怠慢を反省して、速やかにお返事をさせ
ていただきます。よろしくお願いいたします。