2019年、明けましておめでとうございます。
2013年の「Annie Up」リリースの後、活動休止宣言をしていたピストル・
アニーズ~ミランダ・ランバート、アシュリー・モンロー、アンガリー
ナ・プレスリー Angaleena Presley。5年の歳月を経て、2018年にユニ
ットとしての3作目をリリースしてくれました。なかなかカントリーら
しいカントリーが聴きにくくなってきてる昨今のヒット・カントリーで
すが、そんな中で、ミランダ・ランバートのサブ・プロジェクトという
素性を存分に生かして、トレンドに抗うかのようなプリミティブなサウ
ンドをまた聴かせてくれる!との期待に見事に応えた作品となっていま
す。
ここでレビューしてなかった前作「Annie Up」は、ファーストに対して、
結構ブルージーでヘビーなサウンドのナンバーが多く、その緊迫感の
狭間に、アシュリー・モンローが甘く艶やかな歌声で歌う美しいカン
トリー・バラードを配するというメリハリある構成で、デビュー作に対
しスケール感を増した印象でした。クラシックなシャッフル・ナンバー
"Don't Talk About Him, Tina"もキマっていましたしね。それに比べる
と、この最新作ではカントリー・バラードや穏やかなミディアムの比重
がグンと増して、全体として切々とした深みを味わわせてくれる感じです。
小品のタイトル曲で景気付け、タメのあるカントリー・ロック"Stop
Drop and Roll One"を経て、さっそく名曲感たっぷりなバラード"Best
Years of My Life"で聴かせてくれます。素朴で親しみの湧くメロディ
ーがカントリーです。そんな多くのスロー曲の中で、やはりベストは
"When I Was His Wife"ですね。ブレイク・シェルトンとの離婚を経た
ミランダの自伝?とも思いましたが、そういう個人の告白的な内容に
はなってないよう。ハミングのコーラス・ラインが泣けます。。。
続く"Cheyenne"との流れも自然でじっくり浸りきれます。
そんな中、突然変異のような遊び心溢れるシングル曲"Got My Name
Changed Back"が痛快です。レトロなオールディーズのカントリー的
解釈てな感じで、とにかくミランダの勢いある歌唱が素晴らしい。歌
のテーマは離婚裁判のようで穏やかではありませんが、アメリカでは
よくある事だって茶化してるかのよう。凄いな。あと、スロー曲でも
"Commissary"はちょっと異色。幻想的なバックでオルタナっぽい雰囲
気を醸してアルバムにアクセントを付けています。
前作ほどしっかり構成された感じではないですが、とてもありがたい
アルバムでしばらく楽しめそうです。サウンド的には、安易なパワー・
ポップとは一線を画した、アーシ―なギターやペダルスティルの響き
が肝だと思います。
今年もよろしくお願いいたします。
明けましておめでとうございます。
新年早々、コメントいただき有難うございました。
今後もカントリーの最終情報の交流をよろしく
お願いします。