ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

Reba McEntire リーバ・マッキンタイア - Stronger than the Truth

2019-06-22 | カントリー(女性)


ジョージ・ストレイトの「Honky Tonk Time Machine」が30作目
なら、こちらリーバはこれで33作目となるオリジナル・スタジオ・
アルバム。前の2作「Sing It Now: Songs of Faith & Hope」と
「My Kind of Christmas」がそれぞれゴスペル・アルバムとクリス
マス・アルバムでしたから、久しぶりのスタンダード・アルバムとな
りますが、リーバの本作もカントリー・フレイバー溢れる引き締まっ
た作風になっており、特にベテラン・カントリー・ファンには安心
して楽しめるものだと思います。

このスタイルを仕掛けたのは、リーバとの共同プロデュースを任され
たバディ・キャノン Buddy Cannon。最近では、アリソン・クラウ
スの「Windy City」
を、’60年前後に一斉を風靡した"ナッシュビ
ル・サウンド"で優雅に演出していました。このリーバ作でも、オー
プニングはアップテンポのウェスタン・スイング"Swing All Night
Long With You"で滑り出します。既に60歳を超えているから、全
盛期からすればチョッピりハスキーなお声になってますが、ここで
の歌唱のキレや技術は見事です。こんなシャープに歌える若手は思
い浮かばない。。。



最初はクラシカルな曲想でしたが、この手はあと"No U in Oklahoma"
くらい(こちらも素晴らしい)で、決してトラディショナル一色の
アルバムではなく、今風なカントリー・バラード ~90年代以降の
ディーバ時代より、ネオ・トラディショナルだった80年代風スタイ
ルっぽいか~ が多数収録されています。"Cactus in a Coffee Can"、
ピアノのフレーズが印象的な"The Clown"(タイトルに名曲"Cathy's
Clown"が思い出されます)、重厚な"The Bar's Getting Lower"あた
りがお気に入りです。アコギ、ピアノやフィドルの落ち着いた生音に、
トゥワンギーなギターとペダル・スティールが彩を添える、申し分な
いカントリー・サウンドです。

"Freedom"


リズム・ナンバーでは、"Storm in a Shot Glass"が、ハイライトの
一つと言える強力なナンバー。フィドルによるネイティブ・アメリカ
ン風のフレーズを伴って押してくるリズムが結構ヘヴィです。
"Freedom"の方は一転ポップで親しみやすい曲想で、このアルバムか
らのシングルになっています。



80年代から現代に至るまで、真に第一線でカントリー・シーンに君
臨し続けて来た、ジョージ・ストレイトとリーバのリアル・カントリ
ー・アルバムは、二人が今だに高い人気を誇るからこそ出来る事であ
り、大変意義深いと感じます。特にリーバは、最近もACM(Academy 
of Country Music)アワードや、CMA Country Christmas等のショ
ーのホストに復帰したり、ケンタッキー・フライド・チキンのCM
出たりと、エンターテイナーとしての露出もハンパでなく、まだまだ
カントリー界を引っ張ってくれそうです。


●2009年リリースの「Keep on Loving You」とリーバのプロフィ
 ールについて、かなり前にコチラで記事にしています

 



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