ヘッドスローというらしい。
え?! 頭,投げんの?


このディスプレイは,大きく分けて,三段階。
第一段階。
ぐっと首を伸ばす。


第二段階。
首を曲げ,頭を後ろに投げ出す。


これがヘッドスローの語源か。
正面から見ると,まん丸の白いお餅のようになる。


このお餅は,後ろに,メスがくっついていた。

この段階が,一連のディスプレイのメイン。
第二段階でお餅になった後は,口を開け,なにやら叫んでいる風になる。


群れ全体から,ヴィー,ヴィーと声が聞こえてきたが,このときの声だったかもしれない。
これを,第二段階のAバージョンとするならば,Bバージョンもある。
Bバージョンは,お餅になった後,両足のヒレで,後ろに水をかいて,水しぶきを上げる。








より激しく,アピールができる感じ。
最後の第三段階。
首を左右に振りながら,元の姿勢に戻る。




元の姿勢に戻るときは,必ず,首を左右に振る。これが決まり。
この段階にも,Bバージョンがあって,元の姿勢に戻る前,天にくちばしを突き刺すように,伸び上がる。


それから,左右に首を振って,元の姿勢に戻る。



第二段階でBバージョンだったとき,その流れで,そのまま,第三段階もBバージョンになることが多いようだ。






以上が,ホオジロガモの求愛ディスプレイ=ヘッドスローディスプレイの基本。
いっちょ前に,若いオスも,やっていた。
いっちょ前に,若いオスも,やっていた。

これは,もっと進んだ段階なのか,メスを引き連れて,首を,ゆっくりと,左右に振り続ける行動も見られた。


落としたメスを,さらに,じんわりと口説いている感じ。



このときは,首を振っているオスに,メスが続き,その後ろに,さらに,若いオスが付いていた。


そのうち,メスが,オスの受け入れを許すかのように,姿勢を低くした。

そして,感極まったように,天に伸び上がった。


この,首を左右に振る動きは,まだ喃語しか話せない孫も,今,遊びでやっていて,周囲のおとながそれを真似ると,大喜びする。
閑話休題。
人間も鳥と一緒だな,って話。
さて,ホオジロガモたちがいたのは,船越水道と言って,八郎潟残存湖と日本海を結ぶ水路。


毎冬,ホオジロガモなどがたくさん入るところで,コオリガモが入った年もあった。
この船越水道を超えて,ず〜っと行った男鹿半島先端付近が,私の生まれ故郷。
(2025/03/01 ホオジロガモ)
みんなでヘッドスローしてるのが笑えますね。
鳥たちは真剣なんでしょうけど。
>ヘッドスロー、おもしろい。... への返信
冬の終わりから,北に渡っていく短い期間,カモたちの求愛ディスプレイを楽しめます。
先日,ウミアイサを掲載しましたが,ホオジロガモも面白いです。
真冬でも,こういう格好をするときはありますが,こういうお祭り騒ぎは,今の時期限定です。