霧多布岬に来た目的は,近年,居着いたという,ラッコと会うことだった。
ずっと見ていたが,仲間同士の距離が近く,スキンシップめいた行動が多く見られた。
その声が,人がいる崖の上まで,聞こえてきていた。
霧多布岬に来た目的は,近年,居着いたという,ラッコと会うことだった。
オオアカゲラも,北海道にいるのは,亜種エゾオオアカゲラなんだと。
地元宮城にいる(はず)のは,本州中部以北にいるという,亜種オオアカゲラ。
それより南にいるのは,亜種ナミエオオアカゲラ。
ただし,亜種オオアカゲラと亜種ナミエオオアカゲラについては,日本鳥類目録改訂第7版では,「本亜種の分布域は明確ではないため,検討が必要である」とされている。
奄美大島に分布する亜種オーストンオオアカゲラと合わせると,4亜種が日本に存在していることになる。
北海道に住む亜種エゾアカゲラは,本州以南の亜種アカゲラより,お腹が白く,背中の白斑が大きい,という。
こちらは,今回出会った北海道の女子。
最初は,ベニシジミと思った。
そのくらい,小さかった。
この子たちを見て,ふと思った。
ここ数ヶ月,ず〜っと「会いたい」と,こぼしていた鳥。
地元で,普通に会いに行けば良かった話だが,限られた時間のなか,どうしても優先順位が低くなってしまい,会えていなかった。
だから,ここで運良く出会うことができ,ホント,嬉しかった。
喉が黒いのがオス。
最初出会ったときは,口いっぱいに虫をくわえていた。
ちょうど子育てをしている時期だった。
これは,巣の近くの木のてっぺんに止まっているところ。
鳥が鳥なら,複雑にさえずって,縄張り宣言をし続けるところなのだろうが,ピイッ,ピイッと,鳴くのみ。
それがまた良い。
背景に見えるピンクは,まだ残っていた山の桜。
桜の新鮮な葉の上にも,止まってくれた。
葉柄に掴まっているが,その足が,めんこ。
食べ物を見つけた。
喉が黒くないのがメス。
さっきのオスとはペアのようだ。
こちらも,同じく,たくさんの虫をくわえていた。
木の陰から撮影していたら,虫をくわえたまま,川べりの土手に潜り込んでいった。
あれ。
今度は,フンをくわえて出てきた。
まずい。
ここは,孵化した雛がいる巣だった。
気づかれないうちに,そそくさと場を立ち去る。
それにしても,ここが巣だとは,本人に教えてもらわないとわからなかった。うまい場所に巣を作るものだ。
ちなみに,ここは,チャラ瀬ばかりの淵がない小川だが,ヤマセミもいて,土手に開けた穴に出入りしていた。人が結構くる場所の裏っ側,気づきにくい場所ではあったが,大丈夫か?
(2024/05/17-20 キセキレイ)
ヒメウは,繁殖期になると,顔が赤くなる。
久しぶりに,赤い顔のヒメウを見たいと思い,先日,秋田の象潟に行ったとき,ちょっとだけ期待したが,ヒメウそのものがいなくなっていた。
近い上に,デカすぎ。
今季は,地元で,アカエリカイツブリの夏羽個体を追いかけてきたが,霧多布岬にもいた。
朝6時前に霧多布岬に到着。
車のエンジンを止めて,ドアを開けた瞬間,ズビャーク,ズビャーク,ドドドド...,という賑やかな音が飛び込んできた。
オオジシギのディスプレイフライト。
上空を,円を描くように,ジャッ,ジャッ,ジャッ,...,と,一定間隔でリズムカルに鳴きながら飛び,サビが,ズビャーク,ズビャーク,...。
その直後,ドドドドド...,と,大きな羽音を立てて,急降下する。
と思ったら,また,リズムカルに鳴きながら上昇し,最初に戻る。
これを何度も繰り返すから,すごい体力だ。
宮城県内でも観察できるが,北海道では普通にいるし,ずっと観察しやすい。
特に,早朝が活動的なようだ。
杭の上などにも止まるが,このときは陽炎がひどく,ピントが全然合わなかった。
でも,雰囲気は感じることができるかな。
背景の青いのは海。
北海道では,昨年,一昨年とあまり良くなかったようだが,今年は,オオジシギの当たり年らしい。
(2024/05/19 オオジシギ)
釧路のセンダイムシクイ
センダイムシクイは,くりんとした目もかわいいし,
特徴的な頭央線もチャーミングだが,
私的には,喉が,超めんこ。
ふわふわの白い羽毛で覆われた喉が,何とも言えない。
できるなら,なでなでしたいが,そういうわけにもいかず,見るだけで我慢。
センダイムシクイは,地元の仙台にもいるが,北海道にいる子たちの方が,人間に慣れっこく,近くまで寄って来てくれるような気がする。
ここの公園に来たのは初めてだけれど,今回も,肉眼で楽しめるほどの至近距離まで,寄ってきてくれた。
ちなみに,センダイムシクイの「センダイ」は,宮城県仙台市とは関係ない。
センダイムシクイは,チヨ,チヨ,ヴィー,と,さえずるが,
この「チヨ」を,「千代」と漢字を当て,これをさらに「センダイ」と読んで,「センダイムシクイ」とした説がある。
聞きなしは,「鶴千代君(つるちよぎみ~)」などより,「焼酎一杯グイ~」の方が,より浸透しているかもしれない。
どのように聞いても,「焼酎」とも,「一杯」とも,聞こえないが,「グイ~」に引っ張られて,「焼酎」になってしまったのだろう。
受けも,良さそうだからなぁ。
(2024/05/18 センダイムシクイ)
土産物屋で関連グッズも販売されるほど人気者になったシマエナガ。
かわいい,かわいいと,もてはやされているが,実物は,もてはやされるずっとずっと前からいる,普通の野生鳥類だ。
冬は,白い羽毛が,もふもふしていて,綿毛のかたまりのようなまん丸の姿だったが,羽毛がすり切れて,中身の黒い羽毛が見え,貧相な姿になってきた。
もふもふでなくなった分,同じポーズを取っていても,正直,冬ほどには,かわいくなくなる。
虫だって食べるし。
だから,春以降,写真に撮る人は少ないと思うし,ましてや,撮った写真を人に見せようなんて思う人も少ないと思う。
でも,シマエナガは,冬だけではなく,春も,夏も,秋も,フィールドに生きている。
特に,最近シマエナガ好きになった方々には,かわいくなくなったシマエナガの姿も知っていただき,それもひっくるめて好きになってほしい。
え?
十分にかわいいって?
(2024/05/18 シマエナガ)
これまで,アマツバメを撮ろうと,何度も試みてきたが,うまく撮影できた試しがない。
道東南部。