鳥が大好き!

秋田出身仙台在住の鳥見人が主に東北の野鳥をアップしています。

チョビ髭ガモ

2024年12月14日 | 福島県_浜通り

 コスズガモのくちばしの先っぽには,加トちゃんペ みたいな,チョビ髭がある。

 念のため言っておくけれど,私がマジックで書いたものではない。

 このカモと似ているスズガモは,こんなふう。

 過去に撮影したものも含め,掲載してみたが,スズガモの黒斑は,コスズガモのチョビ髭より,幅があり,立派だった。(個体によってはチョビ髭もいるようだが・・・。)

 翼帯は,次列(体側)の翼帯のみ白。

 初列(先っぽ側)の翼帯はグレー。

 下は,1月に撮影したスズガモだが,翼帯は,初列まで白い。

 頭の色は,光の当たり方によって変わるが,基本,コスズガモは,紫色っぽい黒で,スズガモは,緑色っぽい黒。

 この日は,このように並んでくれたので,頭の形や体の大きさ,体の模様なども比較できた。

 近くから観察できた希少な機会だったので,後で使えるよう,図鑑的な写真も置いておこう。

 顔のアップも。

 反対向きも。

 比較対照用にスズガモも置いておく。

 やっぱり,頭の色も形も違うし,背中の模様の荒さや脇の模様の出方も違う。
 別の写真にすると,体の大きさの比較はできなくなるが,「浮き」が違っているような感じはある。

 随分前になるが,奥松島の塩田跡に入ったとき,A子さんに,「頭の形が8に見える」と教わったことがあるが,正面から見ると,まさにそのとおりだった。

 このカモ,北アメリカと中央アメリカ地域を行き来しており,本来,日本に渡ってくるようなカモではないが,ここには,昨季に続いて,連続で来ている。

 ただ,地味系なので,鳥屋さん以外には,たぶん,誰にも興味を持たれないのが残念。

(2024/12/08  コスズガモ,スズガモ)


あんときのイソシギ

2024年12月13日 | 福島県_浜通り
 この子に気を取られ,派手に転んだのが,1か月前。


 
 あんときは,飛ばれてしまい,撮影できず。
 
 
 残ったのは,両足の怪我とレンズフードに付いた傷のみ。
 
 
 しかし,今回は,優しくも,近くに留まってくれ,しばし,お付き合いしてくれた。

 入浴シーンのサービスも。
 


 『ドラえもん』のしずかちゃん,はたまた,『水戸黄門』の由美かおるさんか。
 
 お風呂上がりには,ノ~ビ~,ノビ。
 
 
 尾脂腺(びしせん)から,フェザーケアオイルを取って,ぬりぬり。
 


 こういう姿は,じ〜んと,穏やかな気持ちにさせてくれる。
 
 イソシギって,ホント,心を和ませてくれる鳥だと思う。
 


 この日も,いてくれて,ありがとう。
 
(2024/12/08  イソシギ)

モブ女子はいずこに?

2024年11月17日 | 福島県_浜通り

 11月9日。

 松川浦の大洲海岸に,15〜40羽程度の群れが,4つくらい入っていた。

 
 ここだけで,100羽程度は,いたと思う。
 
 
 ただ,どの群れも男子ばかりで,女子がとても少なかった。
 
 この日に限らず,クロガモは,このような群れになる傾向があるようだ。
 
 
 ひとりのマドンナ女子に,大勢の男子が,ドドッと集まった感じ。
 
 張り切っている男子は,もう,今,この時期から,鳴いたり,突進したりのアピールを始めていた。
 
 
 
 楽しそうではある。
 
 
 不思議なのは,こういう群れに入っていない,ほとんどの女子は,どこにいるのかってこと。
 
 いずれは,そういう女子たちも,男子とペアになって子作りをしないと,数が合わなくなってしまうが,今,どこにいて,どのように過ごしているのだろう?
 
 
 これまで,あまり気にしたことがなかったが,一旦気になると落ち着かない。
 
 男子に囲まれているマドンナ女子ではなく,モブ女子の集まりを見たくなってきた。
 
(2024/11/09  クロガモ)
 
 

幸運,連鎖中

2024年11月16日 | 福島県_浜通り

今回の記事は,記事内容と写真はリンクしていません。

 幸運の連鎖って,あるものだ。

 12か月点検のついでに,ディーラーに冬タイヤを持ち込んだら,ホイールの経年劣化がひどく,全とっかえの必要がある,という。

 想定外の大出費。

 しかし,その足で,すぐに量販店に行ったら,幸運にも,在庫があって,即,交換できた。

 当日中に解決できて,ホント,幸運だった。

 その日の夕方,晩酌をしようと,日本酒の四合瓶を持ったら,違和感がある。

 あれ? 利き手の薬指の第一関節が曲がったまま,伸びない。

 翌朝,整形外科に電話をしたら,幸運にも,すぐに受診できることになった。
 さらに,幸運にも,検査の結果,骨に異常はなく,指の腱(けん)が外れたのが原因とわかって,薬指をがっちり固定していれば,完全ではないにしろ,治る,とのこと。一瞬でも,曲げたらダメだけれど。

 その期間は,幸運にも,2ヶ月間だけ。

 カメラや双眼鏡を扱う親指や人差し指,中指でなく,幸運だった。

 指を必ず使う楽器やスポーツ,蕎麦打ちなどとも無縁だったのも幸運だった。

 今度は,同じ日の午後,気がついたら,風邪のせいか,声が出なくなり,人との会話ができなくなっていた。

 指と喉の二重苦となる。

 しかし,その日,早めに寝たら,幸運にも,なんと,翌朝には,声が出るようになっていた。

 一晩で治るなんて,幸運以外の何物でもない。

 そして,この数日後,遠くを飛んだイソシギに気を取られ,海辺で,岩の上に転倒。

 ズボンの膝の部分に大きな穴が開いてしまい,ズボンの中身も,やってしまった。

 指と喉に加えて,両膝も痛め,三重苦になる。

 しかし,首に下げていた双眼鏡もカメラもレンズも,レンズフードに傷が付いただけで,幸運にも,無事だった。たぶん。

 足の方も,両膝が血だらけになっただけで,幸運にも,すぐに,歩くことができた。

 傷口の面積が結構広かったので,消毒の染みる痛さや治療の楽しみを,思う存分に味わうことがとできた。

 思い起こせば,前月も,鶴岡遠征のとき,砂利敷きの駐車場で,砂利に混ざっていた木ネジを踏んでしまい,タイヤがぺちゃんこになるパンクをしまったことがある。

 このときも,幸運にも,すぐ近くにガソリンスタンドがあり,そこのお兄さんが応急処置をしてくださり,おかげさまで,自力で,仙台に帰り着くことができた。

 本当に,最近は,幸運な出来事が重なって起きている。

 しみじみ思うが,こんなに恵まれる人は,他にいないと思う。この記事を読んだ方々の妬みが,恐ろしいくらいだ。

 しかし,私は,このような幸運に溢れた出来事は,もう十分かなぁ。

 私の幸運が妬ましい方には,お譲りしてもよい。

 最後,お口直しに,弥勒菩薩様のようなハマシギを貼っておこう。

 頬に手を添えようとしているところなど,広隆寺にいらっしゃる弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしいぞう)のようだ。

 何の因果か,実は,この写真を撮った後に転倒した。

 弥勒菩薩様だから,救っていただけるのは,56億7千万年後か?

 あぁ,まだ,足が痛い。

(2024/11/09  ハマシギ)

 


鴨と蝶とワラビ餅

2024年11月07日 | 福島県_浜通り
 10月26日。
 
 福島県天栄村の『道の駅 季の里 天栄』に,新米の天栄米を買いに行ったついでに,ちょっと足を伸ばして,白河市の『南湖(なんこ)公園』に行ってきた。
 
 
 南湖公園は,日本で最初の市民公園で,元々は,渋沢栄一が敬愛していた白河藩主・松平定信公が開いた,という由緒ある公園。
 
 
 国の史跡名勝にも指定されているようだ。
 
 公園の中心には,『南湖』という大きな池があり,周回できる遊歩道が整備されていた。
 
 
 南湖の北側にある『南湖神社』の辺りから,反時計回りで一周してみた。
 
 
 水上には,カモ類などが見られたが,西側にある小さな島(御影の島)に,一定間隔で爆発音を出す装置(鳥よけ?)が設置されており,そのせいか,池の西側にはあまりいなくて,東側の方に片寄っていた。
 
 
 鳥よけ装置は,島にある神社をフン害から守るためのものかもしれないが,由緒ある公園にこういうものの設置は,違和感があった。
 
 池にいたカモ類は,カルガモ,
 
 
 マガモ,
 
 
 オナガガモ,
 
 
 コガモ,
 
 
 キンクロハジロ,
 
 
 ホシハジロ,
 
 
 ヒドリガモ。
 
 
 また,群れの中に,オカヨシガモの♂♀が,各1羽,混ざっていた。
 
 
 ハクチョウ類やガン類の姿はなかった。
 
 そのほかは,カンムリカイツブリ,カイツブリ,カワセミ,セグロセキレイ,ハクセキレイ,カワウ,サギ類など。
 
 カイツブリは,個体数が多く,池のあちらこちらで目撃。
 
 
 セグロセキレイの声も,そこら中から聞こえてきたが,姿を見ることは少なかった。
 
 これは,珍しくも,ハクセキレイとのツーショット。
 左がセグロセキレイで,右がハクセキレイ。
 
 
 この後すぐに,ハクセキレイが,セグロセキレイに追い払われていた。
 勝ち誇ったような顔をしているセグロセキレイ。
 
 
 ハクセキレイは,少し小さめだったので,子どもだったのかもしれない。
 
 チョウでは,池の北側にツマグロヒョウモンが多数。
 
 
 文字どおり,飛び交っていた。
 
 
 なぜか,オスばかりで,メスは,この1頭しか見つけることができなかった。
 
 
 かぐや姫は,5人に求婚されたが,倍率は,その比ではない。
 
 チョウは,普通,オスがきれいだが,このチョウは,メスの方が魅力的。
 
 翼の先っぽが,何とも言えない色。
 
 

 この黒っぽい色,「インクブルー」って言っても良いかな。
 
 このインクブルーとオレンジ,白との組み合わせが,とってもチャーミング。
 
 翅の裏も,オスとは異なり,「赤」が見えて,華やか。
 
 
 たくさんのオスのうち,この子をゲットするのは誰?
 倍率がチョー高いだけに,結ばれたオスは,チョー幸せ者。
 
 同じ場所に,このシジミチョウも,多数飛んでいた。
 
 
 ヤマトシジミ ?
 
 
 奇しくも,汽水域にいる二枚貝と同じ名前。
 
 この記事を書きながら,みそ汁の具が,二枚の殻を広げて飛んでいる姿を想像してしまった。
 
 背の低いセイタカアワダチソウに,複数の個体が群がっていた。
 
 
 蛹(さなぎ)で越冬するようなので,すぐに,卵を産んで,幼虫が育って,少なくてと,蛹に近いところまで育たないと,冬を越せなくなる。
 
 
 南湖の北西の岸辺には,洒落た飲食店が何軒かあり,南湖一周の後は,この店で,わらび餅を購入し,外でいただく。
 
 
 1個が,思ったより大きくって,食べ応え有り。
 
 
 そして,ここでは,南湖が見える外の席で,コーヒーをいただく。
 
 
 
 付き合ってくれた妻は,ここで大満足。
 良かった,良かった。
 
 南湖だんごやお汁粉は,次回の楽しみに,取っておく。
 
 
 
 最後は,この日のここの紅葉。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 まだ少し早かったが,色付いている葉もあって,写真に撮ると良い感じになった。
 
 日本庭園「翠楽園」には,花もあった。
 
 
 
 
 
 
 なお,この日の昼食は,せっかくここまで来たので,南湖公園に近い白河ラーメンのお店
 
 
 私には,味が濃すぎて,しょっぱかったが,お店の方々が,とっても感じが良かったので,がんばって,全部食べた。ごちそうさま。

 妻が食べたこっちの方が良かったかも。
 
 
 食べログの評価を信じて失敗することはしばしばだが,知らない土地だと,つい頼ってしまう。
 
(2024/10/26 カモ類)
 
 
 

あれれ?

2024年05月14日 | 福島県_浜通り

 先日,宮城県の蒲生干潟でコブハクチョウを見たので,越冬地である松川浦に,もういなくなった,ということを確認するために,行った。

 あれれ?

 いた。

 かなり少なくはなっているが,全部いなくなった訳ではなかった。

 そして,松川浦のすぐ北にある鳥の海にも。

 いた。

 さらに,翌日は宮城県内陸部の伊豆沼にも。

 いた。

 バードリサーチの調査によると,松川浦のコブハクチョウは,青森県の小川原湖に渡って繁殖する,ということだった。

 だから,先日,その途中の蒲生干潟で見たので,「松川浦にはもういなくなっているかも。」と,思いこんでしまった。

 しかし,違った。

 少なくはなっているようなので,三々五々,ぱらぱらと渡っているのかもしれない。

 また,蒲生や鳥の海は,松川浦と小川原湖を結ぶ直線の範囲内だが,伊豆沼って,かなり内陸の方。

 小川原湖に行くのであれば,遠回りになる。

 どうなってるの?

(2024/05/03,4  コブハクチョウ)

 

 


青森と福島を結ぶ

2024年04月13日 | 福島県_浜通り

 福島県沿岸北部の松川浦に行くと,コブハクチョウをよく目にするが,最近,バードリサーチの調査結果を知ってから,少し見る目が変わった。

 コブハクチョウは,日本鳥類目録に掲載されているものの,普通に見る個体は,飼育個体が野生化した外来種。

 「野鳥」とは言いがたいので,これまでは,そこにいても,あまり目に入ってこなかった。 というか,そもそも,フィールドノートに記録してこなかった。

 カビチョウを記録しないのと一緒。

 バードリサーチの調査によると,2023年時点で,全国に500羽超いて,松川浦にいる個体群は,青森県の小川原湖周辺にいる個体群とひとまとまりで,100羽程度。
 
 この「ひとまとまり」というのがミソ。
 
 
 小川原湖とその周辺で繁殖し,冬に,その一部が松川浦に渡って来ている,ということらしい。
 
 青森と福島の太平洋沿岸部を,南北に,行ったり来たりしている,ということ。
 
 初めて知った。
 
 
 しかも,他地域の個体は,人からの給餌に依存しているのに対し,こちらは,人からの給餌に依存することなく,湖沼にある水草などを食べている,という。
 
 
 これまでの安定した生態系には,良くないことかもしれないが,小川原湖周辺と松川浦では,その土地に根付いてきている感じ。
 
 
 いずれ,この子たち,青森生まれの東北人であることには違いない。
 そう考えると,何となく,身近に思えてくる。
 
 今度,仏沼に行ったとき,小川原湖にも寄ってみようかな。
 
 ちなみに,小川原湖には,北海道苫小牧市のウトナイ湖(その前は函館市の大沼公園)から移動してきたようなので,北海道にも縁があるようだ。
 
(2024/03/16,2024/03/31 コブハクチョウ)
 
 

元気でにぎやかが一番!

2024年04月10日 | 福島県_浜通り

 今回,ここには,コチドリが入っていた。

 
 ペアが2組。
 

 鳴いたり,飛んだり,とてもにぎやか。
 
 
 コチドリのにぎやかな鳴き声は,すごく春らしい。
 
 心を弾ませる。
 
 
 元気で,にぎやかなのが,すごく良い。
 
 やなことから,一時,逃げさせてくれる。
 
 
 久しぶりに見る黄色のアイリングが,とってもチャーミング。
 
 心が弱っているときは,こういうの,泣きたくなるほど,良い。
 
(2024/03/31  コチドリ)

ミユビシギ ものぐさ走り

2024年04月01日 | 福島県_浜通り

 砂浜にミユビシギの群れ。


 みんな,1本足で休憩中。
 
 
 しかし,次第に潮が満ちてきて,足元に,波が近づく。
 
 
 隠していた足を出して,ミユビシギ得意の走りを見せてくれる,と思いきや,
 
 
 何と,1本足のまま,ぴょんぴょん跳んで,走り始めた。
 
 
 ものぐさ走り。
 
 
 どうせすぐに,また,1本足で休憩するので,足を出すのが面倒だから,って。
 
 
 実に,人間臭い。
 
 
 人間にたとえると,お風呂でどうせ脱ぐから,と,トイレで用を足したあと,パンツを足に引っ掛け,お尻を出したまま,風呂場に走るのと似ている。
 
 
 人間のソレを目撃したときは,大爆笑しかなかったが,ミユビシギのこの姿は,微笑ましく,ほのぼのと,めんこ。
 
 
 しかし,この子たち,いつまでも休憩モードではなかった。
 
 お目覚めの後は,それぞれ,走り始めた。
 
 
 こちらが,本来のミユビシギの走り。
 
 
 速い。
 
 
 速い。
 
 
 速い。
 

 ミユビシギは,波が寄せたり引いたりする動きに合わせて,波打ち際の短い距離を行ったり来たりすることが多いが,このときは,結構長い距離を,ダーッと走ってくれた。
 
 こうして,ミユビシギと遊んでいるうちに,パラパラ降っていた雨が強くなり,ミユビシギも,私も,びしょ濡れ。
 
 
 雨のおかげで,テンション爆上がり。
 
 超,楽しかった。
 
 
 心地よい雨に濡れ,爽快な気分で,この日の鳥見を終えた。
 
 (2024/03/23  ミユビシギ)
 
 

クロサギの冠羽

2024年03月24日 | 福島県_浜通り

 相馬の黒くないクロサギ。
 すっかりお馴染みになって,ここにも,何度か登場しているので,名前を付けておこう。

 体の色がグレーなので,「グレ太」とするか。
 たぶん,グレてはいないと思うし,オス・メスもわからないけど。

 さて,このグレ太。
 冠羽が出てきたような気がする。

 これが,1月8日のグレ太。
 ツンツン,毛を立てているが,冠羽,ではない。

 次は,2月18日のグレ太。
 よ〜く見ると,ぽよぽよした毛が見えるが,冠羽はない感じ。

 最新の3月16日のグレ太。

 1月,2月と比較してどうだろう。
 房状の冠羽が出てきた感じがする。

 いつまでここで観察できるかわからないが,これからどこまで伸びていくのか楽しみ。

(2024/03/16  クロサギ)


期間限定,カモメ劇場リバイバル

2024年03月23日 | 福島県_浜通り

 3月7日に掲載したホッキ貝食べ放題のカモメ祭りの続き。

 前回からずいぶん間が空いてしまって,もう,カモメなんて季節ではなくなったが,月が替わって,さらに季節が進む前に,ここにメモを残しておく。貴重な出会いだったので,残しておかないと。

 この日,3月2日は,春の渡りで北上するカモメ類が,この周辺に立ち寄ってくれていた。

 以前の記事に書いたとおり,相馬港北側の浜に,数多くのカモメ類がいたが,ここ釣師浜(つるしはま)でも,盛期を上回るほどのカモメ類を観察することができた。

 まさに,期間限定,この日限りのリバイバル。

 まず,漁港内のカモメの群れを覗いてみる。

 防波堤の上に,セグロカモメやワシカモメの姿もある。

 期待が高まる。

 浜に出てみると,震災前の盛期を彷彿させる光景が広がっていた。

 浜に広がる,カモメの群れ。

 群れ。

 群れ。

 群れ。

 一時、カモメ欠乏症になっていただけに,この光景たまらない。

 その辺に浮いていたクロガモも,ウミネコなどとコラボ。

 群れの主体はウミネコだったが,中には,カモメも散見。

 この場合の「カモメ」は,カモメ類の総称の「カモメ」でなく,種名の「カモメ」。

 紛らわしいから,改名してほしいんだけど。

 「メンコカモメ」とか。

 ホント,めんこいので。

 特に,目のあたりが,めんこ。

 シロカモメもいた。

 美しい。

 北方系の美しさ。

 うんち。

 なんぼ美しい生き物でも,出るものは出る。

 そして,大あくび?

 大型のカモメなので,ウミネコやカモメなどと並ぶと,こんな感じになる。

 この子は,オオセグロカモメより大きかったようだ。

 そうこうしているうち,片手にビニール袋をぶら下げた人が,カモメを盛大に飛ばしながら,波打ち際を歩いてきた。

 何をしているのか尋ねたら,浜に打ち上げられたホッキ貝を拾っていたようだ。
 「今日は割れたのばかりでダメだ。」と言っていた。

 海が荒れた翌日は,食用になるレベルの貝も,浜に打ち上げられるようだ。
 でも,漁業権など,どうなっているんだろう。
 真似して拾うと密漁で捕まるかも。

 正直,カモメを全部飛ばされてしまい,しょんぼりだったが,おかげさまで,シロカモメの飛び立ちは撮影できた。

 美しいなぁ。

 飛ばされたシロカモメは,波消しブロックの裏側に降りて,見えなくなってしまった。

 帰り際,もう一度,浜に戻ってきた群れを見たら,さっきいなかったワシカモメがいた。

 いい人オーラ漂う表情に,太いくちばし,それより,なにより,尻尾までの淡いグレーがたまらない。

 ワシカモメは,成鳥でも,ほとんどの個体で,くちばしに黒斑が入るようだが,この子は,黒斑が,はっきりとしていた。

 黄と赤と黒の配色,どこかで見たことがあると思ったら,ドイツ国旗だった。
 ワシカモメは,ドイツをくちばしに持っていた。

 以上,ここにいたのは,ウミネコ,オオセグロカモメ,セグロカモメ,カモメ,ワシカモメ,シロカモメの6種。ユリカモメは,観察できなかったが,主要な種類は揃っていたことになる。
 カモメ類が激減している中だったので,テンション爆上がりだった。

 ただ,ここの前に立ち寄った相馬港北側海岸では,背の色が薄いセグロカモメを海上に観察していたが,ここでは出会えず,残念だった。

 しかし,贅沢は言うまい。
 十分に楽しんだ。

 来年も,3月の上旬,強風が吹き荒れた夜の翌日,カモメを探してみよう。
 たぶん,こんなこと,二度とないと思うけど。

(2024/03/02 ウミネコ,カモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ)


小さな漁港の日常

2024年03月21日 | 福島県_浜通り

 ぼくはウミウ。


 魚は,この喉ごしが堪らないなぁ。
 
 
 ウめぇ,なんちって。
 平和じゃぁ。平和。
 
 さて,もう一丁,
 
 
 て,
 
 
 な,何だ,コイツらはぁ。
 
 
 絶対にやるもんかぁ。
 
 ギャ。
 
 
 グ。
 
 
 わぁ,離しちまったぁ。
 
 
 と,盗るなぁ~。
 
 
 くるぁ~!
 
 
 あ”~,なんてこったぁ~!
 


 わぁ~。

 
 え~ん。
 
 
 う,う,う …。
 
 
 でも,ま,いいか。
 ボク,魚獲りの天才だし。
 
 立ち直りが早いのがボクの美点。
 
 
 こんなの,よくあることっさ。
 
 日常,日常!
 
(2024/03/16 ウミウ)

つぶ貝になりたい!?

2024年03月19日 | 福島県_浜通り

 心配した。

 見つけたときは,港の奥で,ず~っと羽繕いをしていた。

 外洋性の鳥が港に入るときは,弱っているときが多く,そのかなりの割合で油曝(ゆばく)被害。

 しかし,今回は,そうではなさそう。

 羽繕いの後,どんどん近くに寄ってきた。

 潜った。

 どこに行った? と探したら,なんと,足元にいた。

 自分で寄ってきたくせして,警戒モードで,羽を寝かせて,ぺったり体に付けている。

 ハマると,こんなことがあるが,この後,目の前で,さまざまなパフォーマンスを見せてくれた。
 私しかいなかったので,この子,独り占め。

 まずは,羽ばたきパフォーマンス。

 地味な体色なだけに,羽ばたきすると,次列風切の真っ白にどっきり。

 美しい。

 翼のパターン。

 次列風切の初列側の1枚(s1)が黒と白のツートンカラーになっている。
 その隣りの羽も先っぽが黒いか。

 次,あんまり面白くない図鑑風の画像。

 左側面。

 右側面。

 私への警戒心が薄れたのか,最初よりふっくらしている。

 油曝(ゆばく)している様子はなかった。
 良かった,良かった。

 左顔を拡大。

 右顔を拡大。

 「どっち向きがかわいい?」

 上の画像を「決定版日本のカモ識別図鑑」(誠文堂新光社,氏原巨雄・氏原道昭著)の写真・解説と引き比べてみるが,アメリカ~でも,ニシ~でもなさそう。

 残念ながら,ふつうのビロードキンクロのメス。

 それも,お腹が淡色であり,全体も褐色がややまだらになっていること,また,顔の白っぽい部分が大きいことから,1年目冬の若鳥のようだ。

 それにしても,この図鑑,アメリカ~とか,ニシ~まで,解説や写真,丁寧なイラストまで掲載しているって,すごいと思う。

 私のように,識別や珍鳥にそれほど関心がない人間も,このように掲載されていると,読んで,確認してしまう。

 こういう図鑑がスタンダードになれば,これまで見逃されていた亜種や種も,今後,次々と発見されるのではないか。

 カモに限らず,もっと広い分野でこのような図鑑を出してほしいが,むずかしいのだろうなぁ。

 さて,話を戻そう。

 次は,潜水する様子を連続で。

 翼を小さく広げて潜る。

 翼の先っぽと広げた尾羽が見えて,水中に消える。

 この潜水の仕方から,水中でどのように動いて食べ物を探しているのか想像する。
 
 この子は,翼を小さく広げていることから,水中での推進力に,足ひれ以外に,翼も使っているのかもしれない。水中で飛んでいる感じで。

 ホントはどうなのかわからないが,いろいろ想像すると,それだけでも楽しい。

 で,戦利品。

 これは,中身が入っていなかった。
 すぐに,ポイ。

 こんなこともある。

 今度こそ。

 ん!?

 おお。

 拡大して見ると,店頭で「つぶ貝」として販売されている巻貝のようだ。

 今度は中身入り。

 うまそう。

 拡大画像にすると,くちばしと舌の奇妙な協調関係が見える。
 つぶ貝をくちばしで咥えている,と見せかけて,実は舌も使っていた。
 舌の根っこが,下くちばしの付け根に見えるのが面白い。

 貝を食べるときは,丸呑み。

 歯がないので,咀嚼することなく,丸ごと呑み込み,砂嚢(さのう)で貝殻を砕き,消化する。
 砂嚢とは,いわゆる砂肝のことで,呑み込んだ砂や小石なども使って,その筋肉で貝殻なども砕き,すりつぶす。筋胃とも言われる部分。

 呑み込まれた貝の立場からすると,恐ろしい器官。

 ピノキオを作ったゼペットじいさんは,クジラに呑み込まれ,おなかの中で生き延びていたが,このクジラに筋胃がなくって,ホント,良かった。

 もし筋胃があったら...。

 あぁ,想像するだに,恐ろしい。

 この子は,移動中,ちょこっとだけ,ここに立ち寄ったのだろう。
 この漁港では,私が初認で,私が終認かもしれない。
 あまり邪魔にならないよう,すぐに立ち去った。

(2024/03/16 ビロードキンクロ)


ホッキ貝食べ放題のカモメ祭り

2024年03月07日 | 福島県_浜通り

 相馬港で探鳥した後,車で北上すると,右手の海上にカモメ類の大きな群れが見えた。

 ウミネコだろう,とは思ったが,念のため,車を停めて確認する。

 ぅおっ!

 いたのは,ウミネコのほか,オオセグロカモメ,セグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ,カモメ。
 すごっ!

 まず,オオセグロカモメ。

 当地では少ないセグロカモメ。
 薄い色の背が,超うれしい。

 県内では久しぶりに見るワシカモメ。

 シロカモメの成鳥は,こちらでは希少。
 以前も成鳥は少なかったが,この群れには複数入っていた。

 ひと回り小さな、カモメ。



 以上,カモメ類の主要メンバー勢ぞろい。

 ただし,このときの撮影は,ほぼ全滅。

 大好きなカモメたちが次から次に飛んできて,息をつぐ間もなかったのもあるが,興奮して,本能のおもむくまま撮り続け,シャッタースピードが変わっていたのに気付かなかった。

 無茶苦茶楽しかったから,良いけど。

 翌日の午後,撮り直しに行ったのだが,残っていたのはウミネコとオオセグロカモメだけ。

 そして,前日に見ていなかったユリカモメの群れ60+が新たに入っていた。

 近年,カモメ類が激減してしまい,しょんぼりだったが,それを補って余りある至福の時間だった。

 渡りで沖合を北上する途中,このエリアに休憩したのだと思うが,栄養補給は,この周辺の名物,ホッキ貝だったようだ。

 最初は貝殻が打ち上げられたものと思ったが,中身入りだった。

 ホッキ貝の中身だけが打ち寄せられた場所もあり,カモメたち,食べ放題だった。

 強風が吹き荒れ,海が荒れていたので,こんなことになったのだろう。

 この日は,ここよりもさらに北側の釣師浜(つるしはま)にも,昔日の盛期を超える群れが入っていた。

(2024/03/02-03 カモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ,ユリカモメ,ウミネコ)

 <追記>
 たぶん,ここに掲載しておかないと,掲載しないままになってしまうので,シロカモメをもう少し,張っておく。(^^ゞ

 青森県の一部や北海道では,普通に見ることができるカモメなので,シロカモメへの思いを言うと馬鹿にされそうだが,ホント,出会えて嬉しくなるカモメだ。


こんなになっちゃった!

2024年03月04日 | 福島県_浜通り

 まだ,まだ,と油断していたので,ビックリ。

 もう,こんなになっている子がいた。
 耳の後ろの飾り羽も出てきて,顔の白いところが黒くなってきた。
 側面も白から焦げ茶に変わりつつある。

 こうなったら,もう夏羽完成が間近,という感じ。

 このとき,風が左から右に吹いていたので,右を向いた画像は,耳の後ろに出てきた金色の飾り羽がフワッと広がって,お尻のふわふわの羽がさらに空気を含んでいる。黒くなり,しまって見える上半身との対比が,何とも,良い。

 この子以外には,ここまで換羽が進んだ子はいなかったので,今,この時点では超希少。
 今季の初物。
 縁起物のレベルだ。

 正面顔はちょっと怖い。

 まだ,まだ,ここまで換羽した子は少ないが,しばらく経つと,もっと黒くなり,飾り羽もきれいになった子が多くなってくる。渡去する前に,黒くカッコ良くなった子たちの群れが見られるよう,油断しないようにしていないと。

 ちなみに,他の子たちはまだこんな感じだった。



 この子たちは,まだ季節が変わっていないが,変わるときは一気。

(2024/03/03 ハジロカイツブリ)