鳥が大好き!

秋田出身仙台在住の鳥見人が主に東北の野鳥をアップしています。

渡るチョウ

2024年09月29日 | 秋田県_県央(にかほ)

 鳥海山で,タカを待っているとき,アサギマダラの渡りも,数多く観察できた。

 下の写真の背景は,稲倉岳だ、

 こういう姿を見て,いつも思うのだが,ひらひら飛ぶチョウが,雨が降っても,風が吹いても,目的地に向かうことができるって,すごい。

 タカだって,風の影響を受け,流されるのに。

 このヒメアカタテハも,渡りをすることで有名なチョウ。

 この個体は,龍飛崎にいたもの。

 龍飛崎でも,ほぼ毎秋,アサギマダラとヒメアカタテハは,目にする。

 ネットの記事によると,ヒメアカタテハは,世代交代しながら,北極圏に近い北ヨーロッパから,熱帯の西アフリカまで,1万5千キロも移動する,というから,すごい。

 さらに,信じられないことに,西アフリカから,ブラジルの北にあるフランス領ギアナまで飛ぶ個体群も観察されたらしい。

 こちら()は,宮城県蒲生海岸で出会った個体。

 たぶん,身近なチョウたちも,渡りはしていると思われ,八戸-苫小牧航路で海鳥観察をしていると,時期によっては,しばしば,白いチョウが太平洋の海上を飛んでいるのを目にすることがある。

 最近,南方系のチョウが,どんどん北に生息域を広げているが,毎年,毎年,北に渡ってくる個体群がいるような気がしてならない。渡って来た個体群が,冬に死に絶えれば,定着しないことになるが,生き延びれば,生息域を広げることになる。(「渡り」とは,ニュアンスが少し違うとは思うが。)

(2024/09/16  アサギマダラ)


無限ダカ

2024年09月28日 | 秋田県_県央(にかほ)

 9月中旬は,東北では,タカの渡りの盛期。

 期間限定で,上空を,北から南に渡って行くタカたちの姿を見ることができる。
 
 9月16日の鳥海山鉾立。
 
 
 露払いはツミだった。
 
 
 9時15分に飛んできた6羽を皮切りに,次から次に飛んで来た。
 
 
 ツミは,オスがヒヨドリ大,メスがハト大の小さな猛禽なのだが,撮ることができるだけの近さを飛んでくれた。
 
 
 ここは,タカの渡りネットワークの定点観測地点ではないので,カウントする人がいなかったが,午前中だけで20羽は超えていたと思う。
 
 ツミに続き,9時40分頃,サシバも現れた。
 
 これは,カッコイイ暗色型。 
 
 
 サシバは,北海道にほとんどいないので,龍飛崎では稀(まれ)にしか観察できないのだが,この日,ここでは,4羽の群れを観察できた。
 
 
 4羽だって,立派なタカ柱を作れる。
 
 ハチクマが,この日,最初にやってきたのは,10時05分頃。
 
 
 その後,途切れることもあったが,川が流れるように,どんどん継続してやってきた。
 
 10数羽から20数羽のタカ柱になることも,しばしば。
 
 
 写真なんか撮っている場合じゃなくて,今,双眼鏡でしっかり見て,ライブを味わわなければ,と思う一方,つい,カメラに手が伸びる自分もいたりする。
 
 
 この感動は,写真では残せないし,伝えることがむずかしい。
 
 近くを飛んだときは,すげぇ,カッコいい,などと,つい,連呼してしまう。
 
 
 周りに,同種の人たちがいたので,気持ちが反響しあって,興奮は,いやが上にも,昂(たか)まった。
 
 
 ここから見ると,北は,遠く,男鹿半島や秋田市まで見通すことができ,
 
 
 西の洋上には,日本海に浮かぶ飛島が見え,
 
 
 眼下には,風力発電が立ち並ぶにかほ市が見える。
 
 
 そして,東の間近には,稲倉岳が聳(そび)えており,
 
 
 その向こうには山々の連なり。
 
 
 そんな雄大な風景の中を,次々に飛んでくるタカたちは,超カッコいい。
 
 
 雄大な風景があってこそのカッコ良さだ。
 
 
 基本,北から南に飛んでくるが,コースがさまざまで,海側のにかほ市上空に見事なタカ柱ができた,その次の瞬間には,山の稜線から湧き出すように群れが現れ,別のタカ柱ができる。
 
 
 かと思うと,頭上を通過する個体が続く。
 
 
 
 そんなだから,語彙が乏しくなって,すげぇ,すげぇ,しか出てこなくなる。
 
 
 カウントしていなかったので,全くの掴みだが,200羽や300羽は,超えていたと思う。
 
 充分に楽しんだので,15時に引き上げたが,そのときも,山の稜線の向こうに複数羽が浮いていた。
 
 
 タカの渡りは,タイミングを外すと,1羽も見ることができないこともあるが,運が良ければ,まれに,こんなこともある。
 
 終わりを見ていなかったので,この日のカウントは,『無限』,ということにしておこう。
 
 たぶん,この日が,ここの今季のピークで,かつ,未だかつてなかった『伝説の日』になったと思う。
 
 良い写真がなかったのはご愛敬。
 その代わり,すべて,私の目に焼き付いている。
 
(2024/09/16  ツミ,サシバ,ハチクマ)

 
 

キアシシギ1羽

2024年05月20日 | 秋田県_県央(にかほ)

 冬は,カモメ類,シノリガモ,ヒメウなどで賑わうところなのだが,この日は,ウミネコや渡りそびれているコガモ、アオサギだけ。

 あ,面白い換羽をしているオオセグロカモメがいたのを忘れていた。

 何なんだろう。この換羽の仕方は。
 上半身スーツで,下半身パジャマ,って感じ。

 夏羽に換わったヒメウなどが居残っていないか,と,淡い期待もあったのだが,ハズレ。

 そんな中,救ってくれたのは,このキアシシギ。
 秋田県にかほ市の象潟漁港に,1羽だけ入っていた。
 
 
 今季は,すでに,宮城県内で多数のキアシシギと出会い,数え切れないほど撮影もしているが,この1羽のキアシシギが,何ともありがたく感じられた。
 
 
 よし,よし,よくぞ,ここにいてくれた。
 
 
 めんこだなぁ。
 

 キアシシギは群れで見ることが多いが、この子は1羽だけ。仲間とはぐれてしまったのかな。
 
 象潟漁港から見た鳥海山は,こんな感じ。
 
 
 冬にばかり見ていたので,新鮮。
 
(2024/05/11  キアシシギ)

謎ツグミと象とラーメン

2024年05月19日 | 秋田県_県央(にかほ)

 秋田県にかほ市,奈曽の白滝。

 奈曽川に架かる吊り橋「ねがい橋」のたもとにいた子。
 背景に見えるのが,ねがい橋。
 
 
 あなたは誰?
 ツグミの仲間には違いないが,なかなか振り向いてくれない。
 
 あれ? 顔が少し見える。
 
 
 あ。
 
 
 マミチャジナイちゃん,だった。
 
 結局,こちらを振り向かないまま,飛んで行ってしまった。
 ほかにも2羽いて,3羽の群れになっていたので,渡りの途中だったかな。
 
 これが,秋田の名瀑,奈曽の白滝。
 
 
 来たのは,小学校(?)の遠足で来たとき以来。
 来たときのことは全然覚えていないが,感想文を書かされたことだけは覚えている。
 
 ここにある金峰神社は,古めいた,歴史を感じる神社。
 屋根の飾りには,鳳凰や龍もいたが,こんな動物もいた。
 
 
 同行者は,マンモスだ,と口走っていたが,なんぼなんでも,そこまで古くないだろう。
 せめて,ナウマン象,と言ってほしかった。
 
 この近くには,並ぶラーメン屋「湯の台食堂」があって,そこで昼食。
 開店の15分前に着いて,私たちは,9人目,10人目(6組目)だった。
 
 
 自販機で食券を先に買って,その辺で待っていると,声をかけられて,食券番号順に並ばされるシステム。開店前だったからかな。
 
 
 名前も書くようになっていて,書かなかった夫が妻に責められている夫婦がいたが,食券の番号順で入れられたので,実害はなかったかも。責められて,かわいそうだった。
 
 外で待っているとき,ゴマフカミキリ(?)が飛んできた。
 
 
 醤油ラーメンは,黒っぽい色ほどしょっぱくなく,もちもちの太目の縮らせ麺。
 メンマは細くて固め,煮卵の黄身は好みの柔らかさで,しかも,冷たくなかったのが嬉しい。
 チャーシューも,評判どおり,絶品。
 
 
 店のスタッフは,若い人が多く,麺を茹でる前,体重をかけ,おいしくな〜れ,おいしくな〜れ,と言わんばかりに,一生懸命に手揉みしているのが見えた。
 感じの良いお店。
 
 この周辺は何もないところなので,ここのラーメンを食べるために,わざわざ,遠くから来ている人もいるようだ。
 
(2024/05/11  マミチャジナイ)

巣立ち雛のダンス

2024年05月18日 | 秋田県_県央(にかほ)

 カワガラスの巣立ち雛は,ダンスが上手。

 足を伸ばして,尾をピンと上げ,次にうずくまる。
 それを交互にリズミカルに行う。
 
 
 そして,その間に羽ばたきを入れたり,鳴いたりもする。
 
 
 この時期のカワガラスは,これが楽しい。
 
 
 そして,むっちゃくっちゃ,めんこ。
 
 
 めんこ,めんこ。
 
 
 巣立ったばかりだから,まだ,親が頼り。
 
 
 家を出ても,しばらくは,親に支えてもらう。
 
 
 親は,子どもに。何度も,何度も,餌を運んでいた。
 
 
 体力の限界なんて関係なく,子どもに尽くしきっている感じ。
 
 
 お父さん,お母さん,がんばれ!
 
(2024/05/11  カワガラス)