鳥が大好き!

秋田出身仙台在住の鳥見人が主に東北の野鳥をアップしています。

悪物顔

2025年01月12日 | 秋田県_県央(大潟村/男鹿市)

 冬のオオセグロカモメは,悪物顔。

 どう?




 ちょいワル?
 
 こうなると,もう,『ワル』そのものだ。


 
 可愛い系も良いが,私は,こういうのも大好き。
 
 悪物顔のオオセグロカモメがいたら,もっと悪く見える顔がないか,と探してしまう。

 
 冬のオオセグロカモメの楽しみ方のお勧めだ。
 
(2025/01/04 オオセグロカモメ)

今年の初カモメ

2025年01月11日 | 秋田県_県央(大潟村/男鹿市)

 1月4日,男鹿半島の南磯を走っていたら,ワシカモメが,目に飛び込んできた。

 すぐに車を止め,観察。
 
 
 この近辺は,毎年,ワシカモメが入るが,会えるかどうかは,運次第。
 
 
 今回は,運が良かった。

 鳥見人以外の人には,『カモメなんて,皆同じなのに...』と,呆れられるかもしれない。

 
 しかし,背中の色と後ろに突き出した初列風切の色が,薄い灰色で,同一色なのを見ると,なんとも嬉しくなる。
 
 オオセグロカモメは,もっと背中の色が濃くて,後ろに突き出した初列風切は黒いので,違いは歴然。


 
 ワシカモメは,北東北では普通にいるのだが,ウミネコやオオセグロカモメに比べると,数が少ないので,やっぱり,会えると嬉しくなる。

 
 このワシカモメ,飛んだところも撮りたかったが,よそ見している間に飛び立ってしまい,気づいたときには,後ろ姿になっていた。

 
 よくあることだ。
 また今度。
 
 この先の椿漁港やその周辺は,冬,ウミスズメやオオハムなども入るのだが,この日は,スカ。

 
 ヒメウが1羽,防波堤に張り付いているのみだった。
 
(2025/01/04  ワシカモメ,オオセグロカモメ)

降るような雪雁

2025年01月10日 | 秋田県_県央(大潟村/男鹿市)

 え? 

 なんで,なんもない雪景色を撮ったんだっけ?
 
 と思って,よく見たら,夥(おびただ)しい数のハクガンが写っていた。
 


 そうだった。
 撮った記憶がある。

 
 わかりやすく,場面を切り取ると,こう。

 
 こんな光景を見たくて,今季も,奥羽山脈を超えて,ここにやって来た。

 
 ハクガン(英名Snow goose)は,英名に『雪』があるとおり,その存在自体が雪であるかのように,雪景色に紛れてしまう。

 
 たくさんのハクガンが,雪景色の中。

 
 というか,ハクガンそのものが,雪景色。

 
 私は,手に10本,足に10本,合わせて20本も指があるが,それでも,こんなにたくさんのハクガンは数え切れない。

 
 一緒に来ていた妻の指を借りても足りない。
 
 パソコンでも,スマホでも,よく見えないかもしれないが,下の写真は,左端から右端まで,ぎっしりとハクガンがいる。

 
 子どもの割合が多い群れがいた。

 
 ペアの姿もあり。
 
 
 このような光景は,これからも,増えていくことを予感させてくれる。
 
 空を埋めるハクガン。





 雪のように降るハクガン。





 飛ぶハクガン。





 
 夥しいハクガンの中には,緑色104の首輪を付けた個体もあり。



 青色型の幼鳥もあり。



 青色型の成鳥もあり。



 このアオハクガン(青色型)は,頭部だけが白く,『アルプスの少女ハイジ』に出ていた家庭教師のロッテンマイヤーさんのよう。



 首元までの黒っぽい服を,きっちりと,着こなしている。



 運良く,ロッテンマイヤーさんが飛んだところも撮影できた。

 
 
 ロッテンマイヤーさん,翼の裏が,きれいだなぁ。



 ほかの白いハクガンも,翼先端の黒が,白い体に映えて,きれい。





 また,夥しいハクガンの群れに,これまた結構な数のシジュウカラガンも混ざっていた。





 
 シジュウカラガンは,ハクガンと一緒にいると,かなり小さく,めんこく見える。

 
 ハクガンは,なかなか近くを飛んでくれなかったが,シジュウカラガンは,何度か,頭上に被さるように飛んでくれた。



 
 めんこ,めんこ。

 
 こういう写真が撮れると,家に帰ってからも,じっくりと姿を楽しめる。

 
 一粒で,二度も,三度も,美味しいパターン。

 
 そして,上にシジュウカラガン,下にハクガン,という贅沢ショット。

 
 正味2〜3時間の早足鳥見だったが,夥しい数のハクガンに浸る,という所期の目的を果たすことができ,さらに,シジュウカラガンも楽しむこともできた。
 
 これも,ハクガン・シジュウカラガンの羽数回復に,力を注いでくださった方々,また,現在も継続して見守っていただいている方々のおかげだ。感謝。
 
 なお,ここに到着したとき,コミミズクも飛んでいたが,カメラが間に合わず,証拠写真のみ。

 
(2025/01/03  ハクガン,シジュウカラガン)
 
 
 
 

WATARIDORI

2024年01月24日 | 秋田県_県央(大潟村/男鹿市)

 映画「WATARIDORI」はすごかった。
 もう20年以上も前に制作された映画なのだが,渡り鳥の飛翔映像が収録された名作だ。
 なかでも,当時の私は,ハクガンのおびただしい数の飛翔映像に圧倒され,また,羨ましくも思ったものだ。

 そんな夢の光景が,今,現実になりつつある。

 ここは,八郎潟を埋め立ててできた大潟村。
 男鹿で生まれ,秋田市で育った私にとっては,その中間にあるココは地元みたいな土地。
 父母が健在のときは,里帰りついでに,毎年年末に探鳥で訪れていた地でもある。
 だから,嬉しいこと,この上ない。

 ハクガンは,それほど昔でない以前,宮城県では,1羽でも来れば話題になったし,5羽の群れを見たときなど大興奮だった。大潟村では,昔から定期的に来ていたが,それでも数羽単位。
 それが,民間レベルの人々の努力でここまで飛来数が増えた。自然に増えたのではない。

 今は,2,000羽とも言われるレベル。倍々ゲームに近い増え方をしてきたように思う。
 当時を知る者としては信じられない光景。

 復活に力を注いでいただいた方々には本当に頭が下がる。

 私も,大切な想いを持って,真摯な心で観察しなければならない。
 そう思う。

 秋田の友人は,幼鳥が少なめだと心配していたが,久しぶりに来た私の目には,幼鳥が多い群れも結構あったように見えた。



 今回来たヒトたちには,ぜひとも,次の世代をどんどん連れてきて,万単位まで増えてほしい。

 今季も,首から下が黒っぽいタイプのアオハクガンが少数混ざっていたが,今急いで見に行くことはない。今後ハクガンが増えてきたら,きっと,もっと普通に見えるようになる。

 昔の東京湾で見られたという「雪が降るように」無数と思えるほどのハクガンの光景を,生きているうちに見たいものだ。
「WATARIDORI」に映っていたのは何十万羽という群れだったので,そのレベルまでは今の百倍以上か…。

 ところで,お邪魔して知らず知らずご迷惑をおかけする地元の方々に対し,何もできない私は,意識して,その土地にお金を落としていくことにしている。

 大潟村に行ったときは,「潟の店」に寄って,パンプキンパイと佃煮を買って帰ることにしている。
 大潟村唯一のホテル,「サンルーラル大潟」に隣接する日帰り温泉「ボルダー潟の湯」もすごく良い温泉だ。

【付記】
 ここにたどり着くまでの道路,また,探鳥地周辺の道路は,雪が降るようになると,ABSのブレーキも効かないようなつるっつるのアイスバーンになることがある。私は,橋がかかる道路の坂道で,くるっと一回転して反対車線の向こう側まで滑ってしまったことがある。このときは,たまたま対向車がなかったので命拾い。
 大潟村内では,猛吹雪になると,周囲が全く見えないホワイトアウトになる。テレビのニュースでは,ホワイトアウトと称して,背景がうっすら見える映像を流しているが,現実,ひどいときは一寸先も見えない。目をつぶったまま運転するのと同じ状態。怖いことこの上ない。
 積雪時,車での探鳥中,雪に埋まってタイヤが空回りし,立ち往生したこともある。当時,ジムニーだったが,それでも,お腹が雪につかえてタイヤが空回りし,雪原の中で身動きできなくなった。このときは,JAFの助けで命拾い。案内する目印もない場所だったので,ご迷惑をおかけしてしまった。携帯の電池もなくなり,ホント,ピンチだった。逆に,雪に埋まった車に遭遇し,近くの消防署からロープを借りて牽引して助けたこともある。助け合いは冬の秋田の常識。
 秋田自動車道などは事故が原因の通行止めになることも多く,年末,秋田の実家でテレビを見ていると,毎年,何度も何度も通行止めと解除のお知らせが流れていた。通行止めで現地に着くのが遅れるのはまだ良いが,その原因になったら多大なご迷惑をかけることとなる。秋田の人は雪道でも飛ばすから,真似をしてはだめ。

 時期,天候条件などによっては,命がけとなることを覚悟。
 運転初心者にはお勧めしない探鳥地。

(2023/12/09-10 ハクガン)