インコブームについてマスコミの取材の依頼が多くなってきました。よくある質問に対しての回答を公開します。文章を使用したり、参考にしたりする場合は、「動物行動コンサルタント青木愛弓」の名前をわかるように入れて下さい。
回答を作成するにあたり、最近の流通の傾向について業界関係者にご意見を伺いました。ご協力に感謝いたします。なお、時間の経過と共に変化する内容も含まれております。
Q:インコを飼う際の注意点を教えて下さい 1
A:どんなペットでもそうですが、買えると飼えるは違います。ペットを飼うのは、一生面倒を見ることです。結婚したり、引っ越しなど、ライフイベントがあっても一緒に暮らしていく方法を選択するよう努力して欲しいと思います。また、帰省の時や旅行の時はどうするかも飼う前に考えて見てください。一泊程度なら餌や水を多めに与えて、温度管理を十分にしておけば留守にすることができますが、インコはさみしがり屋なので食欲が落ちてしょんぼりしていることも多いのです。留守番はできますが、留守の多いお家に向いているペットではありません。
費用に関してですが、たとえば最もポピュラーなセキセイインコでは、品種によって高価なものもありますが、3000円前後で買うことができます。食べる量も1日4g程度なので毎月の餌代もそれほどかかりませんが、医療費は個体の価格以上にかかりますし、冬は暖房費、夏は冷房費もかかります。インコの価格やケージや餌の代金だけでなく、健康に飼い続けるための費用も考えてきましょう。また、医療費として使えるようにインコ貯金をしておくのもおすすめです。
ペットは、コンパニオンアニマルと呼ばれるようになりました。家族として一生付き合えるパートナーとして家庭に迎えてほしいと思います。餌を与える、水を替える、フンの始末をするだけでなく、ケージの中にいてもしばしば視線を送り、声をかけ、ケージから室内に出して遊ばせて、愛情をそそいでください。そして、言葉を持たない小さな子供を世話するように、寒くないか、暑くないか、食欲がないのではないか、具合が悪いのではないかなど注意深く観察をして、必要に応じて適切な対応をしてください。また、かみついたり、鳴いたりするのは理由があってやっていることですから、行動の理由を理解して、体罰以外の方法で対処するようにしましょう。そして、大切なことは、家族ですが人間ではなくインコだということ。インコがインコらしく、幸せに暮らせるようにしてください。
動物行動コンサルタント 青木愛弓(あおきあゆみ)2013年9月29日
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