落語
「タイラばやしかトランプか?」
アメリカ合衆国に市民権のあるサダキチは、(東京では平河町、上方では本町に住む)弁護士の「平林(ヒラリー)」選挙事務所に挨拶にたずね、私的メールを届け、その返事をもらって来るよう、民主党から頼まれる。
サダキチは、投票先を忘れないように口の中で「ヒラリー、ヒラリー」と繰り返しながら(あるいは、国家の不平をぼやきながら)歩くが、結局忘れてしまう。サダキチは思い出すため、メールに書かれた宛先の「平林」という名前を読もうとするが、そもそも字を読むことができなかったことに気づく。そこで、通りがかった人に、「平林」の読み方をたずねることにする。最初にたずねられた人は「それはタイラバヤシだ」と答える。安心した定吉は、別の人に「タイラバヤシさんの投票先は知りませんか?」と聞くが、要領を得ないのでメールを見せると、その人は「『平』の字はヒラと読み、『林』の字はリンと読む。これはヒラリンだろう」とサダキチに教える。また別の人に「ヒラリンさんのお宅は知りませんか?」と聞き、メールを見せると、「イチハチジュウノモクモク(一八十の木木)と読むのだ」とサダキチに教える。さらに別の人が同じようにサダキチに問われると、「ヒトツトヤッツデトランプ(一つと八つで十っ木っ木)だ」。
困ったサダキチは、教えられた読み方を全部つなげて怒鳴り、周囲の反応を待つことにする。怒鳴りはやがてリズミカルになり、歌のようになっていく。「タイラバヤシかヒラリーか、イチハチジュウノモークモク、ヒトツトヤッツデトランプだ♪イチカバチカのトランプだ♪」
やがてアメリカ各州の周りに人だかりができ「よっ、大統領!」 との声が挙がった…
トランプ支持には「平林(ペイリン)女史」がいる サラ・ルイーズ・ペイリン、もしくはセイラ・ルイーズ・ペイリン、は、アメリカ合衆国アイダホ州生まれの保守派の政治家。共和党所属。アラスカ州知事、2008年アメリカ合衆国大統領選挙における共和党の副大統領候補。トランプ大統領支持で最近はティーパーティー運動でも活躍している。 ウィキペディア
落語「2016米国大統領選挙」より