映画の内容は、タイトルのまんま、「包帯クラブ」というサイトを運営し、
人々の傷ついたその場所に、包帯を巻く仲間のお話です。
依頼者が傷ついたその場所に、包帯を巻いた写真を撮り、
依頼者のアドレスに送ります。
依頼者の許可が下りれば、「包帯クラブ」のサイトにその写真をアップします。
「王様のブランチ」で、小説が紹介された時、天童荒太さんの、
キャラクター・舞台となる街の設定の細かさに、興味を持ちました。
結局原作は読まなかったんですが(笑)、映画を鑑賞して、
なるほどなと納得しました。
面白かった。もう一度観たい。いや、複数回観たい。
変化していく街、その中で生活し、そして傷ついていった登場人物たち。
依頼者の傷ついた場所と、クラブのメンバーの心の傷が交錯し、
コミカルな要素も含みながら、解決の糸口を見せていく。
伏線の回収も、ひょこっと顔を覗かせる。
こういうのを、物語の立体感をというのかなと、思いました。
ある方のブログで、原作は、包帯クラブのメンバーの回想という形で
構成されていると知りました。
原作、今度こそ読んでみようと思います。
ひとつ気になってるのは、その場所に巻いた包帯を、
何故回収しなかったかということ。
例えば、依頼者が、その場所に実際に訪れるかもしれない、という事を
想定してるからでしょうか。
深く考える事でもないんでしょうが、これだけの設定を考えられてる
天童さんですから、その答も用意されてるんじゃないかと思うんですよね。
原作読めば、何かヒントがあるんでしょうか。
登場人物・キャスト紹介。
◆ 井出野辰耶(ディノ):柳楽優弥
あだ名は、名前から(イ「デノ」)。
監督から、「この映画で、イメージチェンジできたんじゃないか?」という
言葉がありましたが、その通り今作で、一つ突き抜けたように感じました。
二人三脚の包帯を、「これ歩きにくい」など、ボソッと入れる
セリフが、可笑しくてたまりませんでした。
◆ 騎馬笑美子(ワラ):石原さとみ
あだ名は、名前の「笑」から。
作者としては、「藁をも掴む」という意味も含ませてるのかな?
キャンキャンした声が苦手だったんですが、今作では程よいアクセントに。
ディノとの掛け合いは絶妙で、石原さん自身も凄く魅力的に感じました。
まつげ長っ しかも、あんなに瞳がキラキラしてるとは(汗)
◆ 柳元紳一(ギモ):田中圭
これもあだ名は、名前から(ヤナ「ギモ」ト)。
酔うと意外なキャラが顔を出すけど、そのキャラも考えてみれば切ない。
◆ 丹沢志緒美(タンシオ):貫地谷しほり
あだ名の由来は、名前の省略(だったと思う)。
あだ名のテイストも、他のメンバーとひと味違うけど、
存在感もひと味違います(笑)
◆ 本橋阿花里(テンポ):関めぐみ
ドラマ「ライフ」で、注目を集めた女優さんですね。
僕のイメージでは「男前の飯田圭織」。
あだ名の由来は、トーテムポールのように背が高いから。
住んでるマンションも、トーテムポールみたいに高い(笑)
◆ 芦沢律希(リスキ):佐藤千亜妃
あだ名は、名前「律希」の「文字り」らしいけど、やっぱりリスキーという
意味もあるんでしょうね。
佐藤千亜妃さん、どこかで見覚えのある顔、と思ってたら
「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」の、バスケチームのメンバーだった、
あの子ですね。タレントスカウトキャラバングランプリ受賞者ですが
ちょっと地味な顔だちですよね。
小ネタとしては、ワラにメールを転送する時、鳥が飛んでいって、
それがメールの着信画面の鳥へと続いていったところが、
意外に好きでした(笑)
あ、似顔絵は、やくみつるさんではありません。堤幸彦監督です(笑)
でもどっちかっていうと、監督はブラザー・トムに似てると思います。
堤監督なら、何に包帯を巻くんでしょう?
場所で言うなら「下北沢」。モノで言うなら「スシ」かな(笑)