まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

3月15日 沼田まほかる「ユリゴコロ」

2012-03-15 17:41:59 | 読書のすすめ
今日は 帰り 無茶苦茶 風が強かったです。
関東地方は 春一番いつ吹いたんですかね?
もしかして まだ?
3年生のいない学校はがらんとして さびしい限りです。TT

さて 沼田まほかるの「ユリゴコロ」を読みました。

ユリゴコロ
沼田 まほかる
双葉社


主人公 亮介は ごく平穏な暮らしを送ってきたが ある日を境に不幸が途切れなく襲ってくるようになる。
まずは 結婚まで意識していた恋人の突然の失踪。
次いで 父が末期の癌であることがわかる。
そして 母が交通事故で死亡する。

仕事の合間に父に会いに実家に帰った亮介は 押し入れから遺髪と思わる髪の束が入った白いハンドバックと『ユリゴコロ』という題名がついたノート見つける。
それは つぎつぎと人を殺していく人間の手記であった。

一体これは 創作なのか真実なのか。
これを書いたのは 父なのか 母なのか?



読み始めたらもう止まりません。
底なし沼か 真っ暗やみのなかに吸い込まれていくような気分になりながら
先が気になって気になって もう一気に読んでしまいました。

前半は ともかく手記がリアルに怖くて 読むのを止められない。
後半は 真実がどうなのか 気になって読むのを止められない。

最後は ストンと落ちるところに落ちて 終わります。
不思議と 嫌悪感や恐怖感は残りません。
ああ そうだったのか・・・そういう終わり方です。

ひさびさに 一気に読まずにいられない本でした。
お勧めです。


実は 生徒のリクエストで学校に入れちゃったんですが
題名から すっかりほのぼの系だと思ってました。

中学生にお勧めかと言われれば 
うーーむ。途中までは 刺激が強すぎ?
でも このぐいぐいと読ませる引力は 体験してほしい気もします。
そして 読後感が決して悪くないという点で なんとかOKかなあ。^^;


沼田まほかる。ちょっと変わった経歴を経て 50代で小説「9月が永遠に続けば」を発表。
ホラーサスペンス大賞を受賞。

ホラー・・・途中までのこの作品はまさにホラーです。^^;
別にお化けが出てくるわけじゃないんですけど 怖さの度合いが。

ちなみにこの「ユリゴコロ」は大藪春彦賞を受賞しています。

沼田まほかる。恐るべし。
早速 図書館に 「猫鳴り」をリクエストしちゃいました。
借りて読めたら またこの場で 感想を。^^


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