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カワヅザクラ・5~大雪

 今日は二十四節気の“大雪”。このところ日本海側では大雪で東京も毎日寒い日が続いている。昨日昼頃には東北自動車道で晴天なのに“ホワイトアウト”による多重交通事故が発生した。運転中に急に視界が真白になり止まることも進むこともできない状態だったようだ。
 写真は小山内裏公園で見られる「カワヅザクラ(河津桜)」。去年は暖冬だったので1月18日に開花を見ていたが今年も既に数輪が開花していた。北風はまだまだ冷たいが春は少しずつ近づいている。カワヅザクラはバラ科サクラ属の落葉高木。
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コウヤボウキ・10~紅色

 奈良ばい谷戸の野道で見られる「コウヤボウキ(高野箒)」。キク科コウヤボウキ属の落葉小低木で花期は10~11月。果実は長さ5ミリほどの痩果の集合果になる。冠毛は長さ1センチほどで白色だが、中には写真のように紅色を帯びるものもある。
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ニセアカシア・6~果実

 中山小学校付近の道路脇に生育している「ニセアカシア(贋あかしあ)」。マメ科ハリエンジュ属の落葉高木で樹高は4~5メートル。その枝いっぱいに果実をぶら下げていた。果実は長さ5センチほどの莢で中に4~5個の豆が入っている。
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クロモジ・7~下柚木

 クスノキ科クロモジ属の「クロモジ(黒文字)」。樹皮の模様が黒い文字のように見えることから名付けられたようだが、同じような模様は他の樹皮でもあるので説得力は無いように思える。写真は冬芽の様子。真ん中の尖ったものが葉芽で横の丸いものが花芽になる。クロモジ属のアブラチャンダンコウバイは葉芽と花芽が分かれているが、ヤマコウバシだけは葉芽と花芽が一緒になった混芽になっている。これは下柚木の大学セミナーハウス付近の雑木林のもの。
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クリ・6~冬芽

 “よこやまの道”で見られる「クリ(栗)」。ブナ科クリ属の落葉高木で写真は冬芽と葉痕の様子。葉痕にはたくさんの維管束痕があるが顔のようには見えなかった。冬芽は幅5~6ミリの三角形でまさにクリの実の形。
 さてクリの実は熟すまでは鋭いイガで守られていて、熟すとイガが弾けるが、実にはまだ硬い茶色の鬼皮が守っていて、その内側にも更に渋皮があり発芽する種子を守っている。渋皮にはタンニンという渋味のある物質を含んでいてこれも種子が食べられないように守っている。
 余談だが天津甘栗は焼くと渋皮がぽろっと剥けるが、これは中国を原産地とする中国栗であり、日本原産の日本栗は焼いても渋皮はなかなか剥けない。そこで農研機構果樹研究所が2006年に開発したのが新種“ぽろたん”で、その名の通り渋皮がぽろっと剥ける。
 クリの渋味は渋皮を取り除けば無くなるが、カキの渋味はタンニンが果肉や果汁に溶け込んでいて種子が出来上がってくると渋味が消えてくる。それはタンニンが次第に不溶性に変化し、口に入れてもタンニンが溶けてこないので渋味を感じなくなるため。そのタンニンを不溶性にするのが左党にはお馴染みのアセトアルデヒド(acetaldehyde)。酒を飲むとアルコールが体内に吸収され血液中で毒性の強いアセトアルデヒドとなり頭痛や二日酔いを引き起こす。渋柿の中に発生したアセトアルデヒドはタンニンと反応してタンニンを不溶性にするが、カキの果肉の中に見える黒い粒がタンニンが不溶性に変えられた姿でこれが多いほど渋味が消えている。
 話をクリに戻すが、クリは実の守りが堅いだけでなく樹の材質も硬い。建物の土台や鉄道の枕木に利用されたり、カスタネット(castanets)は昔はクリの樹で作られた。カスタネットの名前はクリのスペイン語のカスターニャ(castana※)に因んでいる。栗の冬芽から話が長くなった。
※castanaのnは、正しくはnの上に~。
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