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先日BSテレビでターシャ・チューダの番組を見ました。
7時から11時までの3分に分かれた長い番組でしたので、
ご覧になった方もいらしゃるかも知れませんね?
私はずっと以前から彼女のファンだったのですが、
それは絵本作家としてよりも、世界中の園芸家を魅了する庭の持ち主だったからでした。 東京ドームが何個分という広い庭を35年かけて造ったという彼女の庭は
さも園芸家が造ったというような庭でなく、
自然の感じを残した優しい景色の庭です。
そんな彼女はボストンの裕福な家庭で育ち、
社交界デビューを断って両親をがっかりさせたようですが、
彼女は自然と共に暮らす事を望む少女でした。
離婚後三人の子供を女手一人で育てながら
子供達に魔法の時間をつくりだす、魔法使いでもあったようです。
彼女の描く絵本はまさに彼女の生活そのものです。
子供達と人形遊びをし、それを手づくりして想像の世界をつくりだす。
毎日の生活をいつも特別な一日にする天才でした。
彼女は生活の中の行事を大切にして子供達と楽しむのです。
不便な事、不自由な事を楽しみに変えて生きてきたのです。
夏は2ヶ月冬は10ヶ月とマーク・トウェーンが言ったというバージニアの冬を
「やがてやってくる春のために長い冬は必要なのよ」と彼女は言います。
耐えること、忍ぶ事が創意工夫を生み出し、やがてそれが喜びに変わることを
彼女は身を持って実践して見せたのでした。
我々の生活はすっかり便利になり、自分の手をわずらわすことなく
すべて機械が変わってくれても、なぜか私達の生活は豊かとは
いえない生活になってしまいました。
お金では買えない何かをもう一度考えてみる必要がありそうです。
2008年6月92歳で生涯を閉じた彼女は、出会った人すべてに
魔法の時間の作り方を伝授していったようです。
私もまた模倣の時間を作り出す女性でありたいと思います。