ジルとうなぎの 風に吹かれて気ままにキャンプ

キャンピングカーと趣味について気ままな生活のブログです。

ZILの点検整備

2017-06-12 |  点検と整備

梅雨に入ったが、今日は雨も降らず暑くもない天気だ。
こんな日に持って来いの作業をしよう。


長旅に備えてZILの点検だ。
点検と言ってもいつも乗っている車だから、少し調子がおかしければすぐに分かる。
なかなか気付かない箇所の点検だ。

ZIL520の重量は車検証で2,800kg  車両総重量 3,185kgとなっている。
これは新車時の重量で、今はソーラー等の付属設備や常備荷物等で3,040kgある。
ただし、これには発電機は入ってない。

昨年、北海道に行く前に、荷物が満載の状態でトラックスケールで測ったら3,540kgあった。
ちなみに前輪に約1.5t、後輪に2tの荷重だった。


これは積載オーバーだが、これだけの荷物を積んで静止しているならともかく、移動するので足回りにはこの荷重の1.1~1.2倍の動荷重がかかる。

よくキャンカーのハブベアリングやオイルシールがいかれたという話を聞くが、それはまさしくこれが原因。


オーバースペックで使っているのだから、それをメーカーやビルダーの責任に押し付ける訳にもいかない。
これこそ自己責任の範疇だろう。
その為に僕は、足回りにはいつも気を付けているし、人まかせにしないで自分で整備してユーザー車検も受けている。でも、もう一台ある乗用車は、面倒なので店にお願いしている。

人間ドックと一緒で、検査したからといって病気にならないわけではなく、大事になる前に見つける事だ。
旅先で大きなトラブルにならないようにしたいという思いだけ。


前置きが長くなったが、今回は太り過ぎのZILの体重を支える足回りについての点検。

まず、前輪から。
他の車輪に車止めを行ってから作業する。
ジャッキを入れてホイールを外す。
万が一を考慮して車体の下にウマを入れる。

走行距離は106,000kmで、結構錆びている。

タイヤのキズや溝の深さを点検。
ハブ面とホイールの当り面が全周に均一に密着しているかを確認。

ディスクブレーキのパッドの厚さチェックを行う。
キャリパーの後方から除けばディスクバッドが見えるので残量がわかる。


残量を数値化したいときは、厚さ1mmくらいで幅が2~3mmの定規を横から差込んでパッドの厚さを測ればいい。これは残量6.5mmでまだまだOK。  ちなみに新品は10mmある。

 

いい写真が見つかったので後日追加した。

この写真は、前回7万kmでブレーキパッドを交換したときのもの。パッドが摩耗すると、交換時期を知らせる金属板がディスクに当ってキーキー金属が擦れる音を発する。音がしだしたのでパッドを点検すると2mm程度しか残ってなかった。走り方にもよるが、高速が多かった僕の場合は9,000kmで1mm摩耗した計算だ。普通は4~5万km程度で交換と思ったほうが良い。

 

 

外したブレーキパッド。右のパッドの下側の金属板がローターに当たって擦れる音がする。気が付かないで走るとパッドが無くなり、大事なローターが削れて大金を払う羽目になるので、気をつけたほうがいい。

 

アーム類のボールジョイント部はゴムが破れてないかも要チェック。

破れていると車検に通らない。

 

点検して液漏れや油漏れが無ければ、外したホイールを元通りに取付ける。
ハブ径は106mmで純正のホイール106.1mmを入れると全くガタがないのが分かる。

汎用のアルミホイールの108mmを使う場合は、ホイールとハブの隙間を埋めるハブリングを使用したほうがよい。
ハブリングを入れなかった場合、ハブとホイールの間には片側に1mmのクリアランスができる。
1輪に動荷重として1.1~1.2tのせん断力(ボルトに対して横向きに働く力)がかかると、6本のハブボルトで支えていても、ハブボルトが金属疲労を起こして破断という結果になりやすい。

点検が終われば、ホイールを取付け対角線上にナットを取付け仮締めする。
タイヤが軽く接地する程度にジャッキを降ろし、レンチで更に締め付けてトルクレンチで規定のトルク(135Nm)に締め付ける。
数km走行してハブとホイールをなじませた後、再度トルクレンチで締めて完全なものとするのが望ましい。


次は後輪だが、長くなったので後輪の点検は明日にしよう。

 


 

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