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RENOGYのヒート機能付きリチウムバッテリー

2022-01-16 |  サブバッテリー

3年ほど前からリン酸鉄リチウムイオンバッテリー (LiFePO4またはLFP) を組んでこのブログ上でも紹介している。

中国から生セルを購入して無線用やキャンピングカーのディープサイクルバッテリーの代替として使用しており、最初は生セルだけで使っていたが、その内に汎用のBMSを使うようになった。

このブログ上でも多くの方から問合せがあり、生セルを組んで実用化している人もかなり多いと思う。

 

 

LiFePO4のメリットは、何と言っても長持ちして、大電流を流せて、普通にバッテリー容量の80%使える。

エアコンや電子レンジがリチウムバッテリーだけで使えるようになる。 

仮に100%まで使ってもサイクル回数が半分に減る程度で一般の鉛バッテリーのように致命的にはならない。

デメリットは、高価で、高温や低温に弱く、過充電や過放電にかなり敏感だということ

 

性能的に素晴らしいLiFePO4だが、中国からの購入やBMSの取付けなど、自作はハードルが高いのも事実である。

現在のキャンカーはエアコンを積んだものが多いので、サブバッテリーも幾つも積んでいるのが当たり前になった。

そしてその多くが、100Ahのバッテリーを積んでいるので、出来ればそのまま載せ替え出来れば簡単。

そういった人には自作するよりもコスト的には高くなるが、RENOGY製のリチウムバッテリーをススメている。

 

    理由として、

      最近こそリチウムバッテリーはかなり安くなったが、価格的にそんなに高くない。
      BMSの性能が良く、通信機能付きでバッテリーの状況を読める。
      周辺機器が揃っているのでバランスよくセットで組める。
      国内で入手できるので安心。
      サポート体制がしっかりしている等

 

価格的には他にも安価なメーカーもあるが、バッテリーだけの取り扱いだったり、BMSの動作が把握できない等で長期の使用では不安要素が残る。

リチウムイオンバッテリーは、バッテリーその物が重要なのは当然だが、バッテリーをコントロールするBMSがバッテリーと同じくらい重要だということ。

リン酸鉄リチウムバッテリーは一定の電圧範囲ではとても安定しているが、満充電を超えたり充電量が少なくなって電圧が下がると、たちまち電圧暴走してバッテリーに致命的損傷を与える。

それを未然に防いでくれるのがBMSだが、単体で売られているものはなかなかいいものが見当たらない。

 


今回、RENOGY JAPANから最新のヒーター付リン酸鉄リチウムバッテリーを提供いただいたので、その仕様を簡単にご紹介。

さらに、多くのキャンピングカーはサブバッテリーとしてディープサイクルバッテリーが載っているので、その置き換えとしてそのまま使えるか、今後少し試してみよう。

 

RENOGY JAPANから送られて来たヒート付き100Ahのリチウムバッテリー。

ダンボールに二重梱包されて、緩衝材の中に入っている。

 

 

箱から取出すと、同じ容量の鉛バッテリーとは違ってかなり軽い。 

 

 

バッテリーの付属品は説明書とバッテリーの起動スイッチ。

起動スイッチとは内部のBMSに電気を通して使える状態にする。

 

 

右側は現在多くのキャンピングカーに載っているXinningの100Ahディープサイクルバッテリー。

重量もまったく違うし、大きさもかなり違う。

 

 

今回、バッテリーは提供してもらったが、それだけではきちんとした測定が出来ないので、20Aの充電器専用モニターBluetoothモジュールを別途購入。

バッテリーが3つあっても全部のバッテリーの状況が分る。

 

 

 

このバッテリーの主な特徴

 

 

【ヒート機能付き】

リチウムバッテリーは寒さに弱く、0℃以下になると充電しても中々入らないし、バッテリーの劣化につながる。

北国の冬などで気温が下がって思うように充電が出来ないときなどにはかなり便利。

FFヒーター等で温めればいいが、一般的には温風が届きにくくセルは樹脂容器に入っているので簡単には温度が上がらない。

ヒート機能はBMSにより制御され、バッテリー温度が5℃以下になると作動し、10℃以上になると停止する。

ヒート機能が正しく動作するのは、充電で各バッテリーに4A以上の安定的な充電電流が必要。

 

内部の透視図で上にあるのがBMSで、MOS-FETにはヒートシンクが付く。

シート状のバッテリーが16枚で構成されて、4枚が並列接続でつながって1セルを形成し、それが4つ直列につながっている。

バッテリーとケースはきちんとクリアランスを確保してコンパクトにまとまっている。

 

 

実際の中はこんなもの。

もう少し中をの覗いてみたいが、コネクターを抜いて電源が切れるとBMSがリセットされるので後がややこしい。

 

 

内蔵のヒーターはMAXで60W。

 

最大連続放電電流は100A

放電温度は マイナス20度~プラス60度

ライフサイクルは4000回
( ※4000サイクルのテスト条件:電流50A、環境温度25℃、放電深度80%DOD )

 

 

BMSの保護機能は充放電だけでなく、満充電でのセルバランス機能があるのがうれしい。

さらに、このBMSはデータ転送機能があるのでBluetoothユニットをつなげばスマホでデータが見れる。

 

 

 

バッテリーには単体で使えるように、起動スイッチが付属する。

これは貯蔵時などにBMSが余計な電力を食わないように最低必要な電力に抑えるためのもの。

 

 

 

日本のPSE適合性検査を受けているので、ある意味安心。

 

 

 

今回はヒート機能が付いた100Aを紹介したが、他にも100Ah、200Ahのヒート機能が付かないものもある。

200Ahのリチウムバッテリーには標準でBluetoothが内蔵されているのでスマホでBMSの動作状況が見れる。

 

  

200Ahの方が割安だが、ヒート機能付きはない。

キャンカーのキャビン内に設置して夜中もFFヒーター等の暖房を使うのであれば、ヒート機能は必要ないかも。

しかし、キャンカーのバゲッジルーム等に設置した場合は、いつまでたっても暖かくならないのでヒート機能付きのものが便利だと思う。

室内でテストすると機器の準備等が必要なので、次は実際のキャンカーに載せてテストしてみよう。 

 

 

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17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ヨナおやじ)
2022-01-16 08:36:30
おはようございます。
我が家のクレアのサブバッテリーもかなり弱っています。
今年あたりリチウムバッテリーに交換したいと思っていますが、何をどうしていいのかよく分かりません。
少し勉強してリチウムバッテリーにしたいとおもっていますので宜しくおねがいします。
返信する
Unknown (ふくろうキャンカー)
2022-01-16 08:50:07
次々と良いものが出てきますね。
ヒーター付きは寒冷地でも安心して使用できそうですが消費電力が気になる所ですね。
我が家の怪しいリチウム電池は現在のところ正常稼働してますので使い続けますがサイズも大きく従来の鉛バッテリーサイズ以下にしたい所です。
ところで確認です。
我が家で使用している120AのBMS、友人も取り付けてますが突然電源が遮断されるようです。
インバータも低電圧で遮断、A-Vモニターや手作りの「リポメーター」でも13.5V以上はあるそうです。
僅かな電流では問題無いようです。
走行充電もしっかりしているようですので電池の電圧は問題無いと考えてます。
昨日の朝の気温は5℃程度だったようですが使用する時の温度としては問題無いように思ってます。
今のところ疑いはBMSの不良。
友人はHMCCの集まりに出席しているようですがその仲間の話では「Bluetooth付きのBMS」の不良が散見されているとの噂もあります。
何か情報は持っていませんか?
返信する
Unknown (河口湖の番人)
2022-01-16 09:20:17
ボートのモーター用でリン酸鉄バツテリーを使用しています。
昨年、アリエクスプレスで中国から24V 100Aのリチウムバッテリーを購入して使っていますが、容量が少ない感じがします。
専用充電器で充電していますが、27Vくらいしかありません。
もっと高くてもいいのではと思いますが、こんなものなのかよく分かりません。
業者にクレームを言いましたが、問題なしとのことでそのままになっています。
返信する
RENOGY (まるは)
2022-01-16 09:55:25
うなぎ さん

西宮の執務室から、おはようございます。
トンガの海底火山噴火で「海面上昇」で
共通一次試験に影響がありそうですね。
高知県・黒潮町の道の駅なら高台にある町役場の
駐車場へ避難でした。

リチウムイオンバッテリーの進化・・・凄いね。
どなたも「鉛→リチウムイオンバッテリー」の
動きのようです。高知県・大月町の道の駅でみたのは「RENOGY200Ah」でバックルコンテナ格納。

280Ah×24台セット(6,720Ah)も見ました。いすゞ自動車のビィーカムで24V仕様車でしたが。今更に
310Ahも出ているようです。

ハイエース特装車の移動執務・宿泊室環境では3人定員なら「最大積載量」は1,000kgです。RENOGY200Ah×2台=400Ahで7.3kg×2=54.6kgにその他で60kgの電装設備。リチウムイオンバッテリーの配置場所も再考だね。

問題は、セカンドシートの後に設置で「エンジンの点検やオイル交換」にスペースを取られる。技術進歩でヒータ付きになったり「軽量・小型化」になるともっと便利。「電気欲」が出て400Ahで後悔 ?

10kWどころか20Kw以上の出力容量 を見ていて凄い方が「栃木県」にいらっしやいますね。走行クレーン付の山形架構の建物でお仲間がNTBのキャンカーで集まって楽しんでおられます。これも凄いね。
返信する
印字ミス (まるは)
2022-01-16 09:59:52
RENOGY200Ah×2台=400Ahで7.3kg×2=54.6kg
               ↓
              27.3kg
でした。ごめんなさい。🙇
ハイエース特装車の積載量1,000kgから考えると
60kg程度は「余裕」ですね。個体が重いと腰痛。
返信する
Unknown (スズキ)
2022-01-16 10:41:00
すごいですね
リチウム=燃えるは過去の話ですかね
自分はいたずら程度にリチウムを触り始めました
先日18650を3S15Pで接続して実験中です
まぁ2A流して一晩持てばいいかなって程度ですが
BMSもつけてみたいのですが
3S15Pの場合、15Pの一本ずつにBMSを付ける
べきでしょうか、それとも一個だけでいいのでしょうか?
レベルが低くあぶないことをやってると思いますが
お教えくだされば幸いです
返信する
ヨナおやじさん (うなぎ)
2022-01-16 14:30:44
クレアというのはナッツの車種ですね。
確か、サブバッテリーはACデルコが3個でしょうか。
エボリューションタイプですか?
そのまま載せ替えでもいけそうですが、注意することもあります。
じっくり検討されてからやったらいいと思います。
返信する
ふくろうキャンカーさん (うなぎ)
2022-01-16 14:31:57
LiFePO4は樹脂シェルに比べてアルミシェルが小型で使いやすいですね。
今後はますます大容量小型化していくと思いますが、中華製はかなり問題ありそうです。

BMSの電源が遮断されるという話は時々聞きますが、私のところでは再現できないのでチェックのしようがありません。
うちにも280Ahのバッテリーに同じ120AのBMSを付けていますが、その症状は出ていません。
ロットによる不具合とも考えにくいですね。
BMSがシャットダウンするのは電圧、電流等の他に温度センサーが2つありますが、それがちゃんと動作してますかね。
返信する
河口湖の番人さん (うなぎ)
2022-01-16 14:33:03
バス釣りのボート用でしょうか。
以前に何人かの方から、中華製のリチウムバッテリーの動作不良でお問合せいただきました。
結局、バッテリーの筐体を開けてBMSをBluetooth対応のものに交換してセルの動作状況をチェックするところから始めました。
お使いの充電器は専用のものらしいですが、27Vは少し低いですね。
29Vくらいあっても良さそうです。
細かい事が分からないので、何とも言えません。
左側のメッセージに書いてもらえればオープンにならずに直接こちらに届きます。
それだとメールでやり取りできますから画像を見て判断できそうです。
返信する
まるはさん (うなぎ)
2022-01-16 14:33:35
最近はリチウムを沢山積んでいる人が増えました。
今のキャンカーは標準でエアコンを積んでいますからどうしても電気食いです。
LiFePO4は鉛バッテリーよりもかなり軽いですから大容量も簡単です。
基本がしっかりしていれば、後は数を増やすだけですからお金次第でしょうね。
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