タイで子連れ狼

何の因果か運命か、異国の地にて親父単独で二人の子を育てることに。

さあ大変の、てんやわんや育児&生活日記

子供たちの生き道を考えてみた

2016-04-23 13:11:57 | 育児
比較的公平でチャンスの平等が浸透している日本国。
それに比べて、こちらタイ国は極端な格差社会、そして学歴社会といえます。

これからタイ国で生きてゆく可能性大の子供たちですが、その将来について少し考えてみました。



日本とタイの混血児である子供たちが、タイ国にてより快適に生きてゆく方法は色々あるのかもしれませんが、同時に立ちはだかるハードルも色々とあります。

ハードルの代表的なものとして、まずは「身分」


次に「コネ」と「カネ」


そして「学力」による振るい落しが待っているようです。


うちの子供たちには生まれに「身分」がありません。

タイ国は「血の結束」を何よりも重んじる印象がありまして、外人の子供となれば初めから中心を外された立ち位置となります。
王族や旧家に近ければ、近いほど「身分」が備わるというわけです。
それは日本の江戸時代を考えるまでもなく、家を頂点とするヒエラルキーが秩序の源である事を現わしています。

ネームバリューさえあれば強力な弁護士にもなれるし、選挙に立候補しても当選しやすいと、美味しいところは先に全部持ってっちゃう。

残った分は君たちで分けたまえ、醜く争うんじゃないよみっともないからと?

極論すれば、そのように成っている印象です。




逆に混血ハーフともなれば、軍で訓練を受けて国家への忠誠でも誓わなければ公務員さえもなれないのですか?、そんな露骨な差別が存在するようですが

いずれにせよ中心から血が遠く、薄いがゆえに疎遠な扱いを受けるなんてのは、現代のタイ社会では当然の大前提だと考えております。


そして次の「コネ」、これも悲しいほどにありません。

子供たちの母親、実家は牛小屋並みに簡素な造りでして集落でも指折りの底辺農家でした。
よってタイ人コミュニティーから卑下されこそすれ、有力な人脈などあろうはずもありません。

当時、義父だった人の葬式に参加した経験があります。
地元の村会議員と見られる多数の参列はありましたが、娘婿である私に対しても上から目線で接する態度に面食らいましたね。

まるで下等市民に対する失礼でぞんざいな物言いという感じ。
「はいこっち来て、今から香典を手渡すから、あなたが記録写真を撮りなさい」なんて同年代と思しき金持ちオバちゃんから命令されました。

数千バーツの入った封筒に深く手を合わせて、かしこまりながら受け取る元義母と一緒にパチッと写真に収めてあげましたww




その昔、とある子会社から大会社へ派遣されてた時期がありましたが、その時に学卒の新入社員から「ジュースを買って来て、12本ね」って指をパチッと鳴らして命令された記憶がぶり返しまして、ちゃぶ台でもあればひっくり返そうかと思いましたね(笑)

生まれが低いってのは大変だなと思いました。




コネといえば、我が息子の親友君は華人なのですが、中国系の華人といえばタイ人ヒエラルキーとはかなり離れた立ち位置なんですか?

彼らには独自の助け合いが存在しているようです。
息子が日本人ハーフとあって、ご両親から友達関係を承認いただいているようですが、やはり一定の線引きは感じます。

昨年の話、一度だけ中間試験前の華人系勉強会へお呼ばれになった事があります。

実はその親友君、息子が通う学校経営者の親戚筋でありまして、大きな声では言えないのですが、極秘で試験問題の先取り勉強を行っていたようなのです。

おかげ様で息子はクラス10番前後から一気に3番へと躍り出る快挙を成し遂げました。
そして親友君は8番だったのですが、それ以来は勉強会には呼ばれませんww

しかし、その一回だけでも試験への取り組み方を体得した息子は、学年末試験でも3番を勝ち取り、結果として五年生の最優秀模範生徒として表彰される実績へと繋げております。

実はこれには自慢できない裏話がありまして、まあ飽くまで推測なのですが、もしかすると息子の高得点は彼の実力ではなかったかもしれないのです。

露骨なエコヒイキに対する先生方の回答だったのかもしれないないし?

それよりも学校の営業目的でのヒーロー造りのために、わざと高得点を与えてくれた筋が太いですかね。

そう思う理由は、彼はピアノ演奏がやれないわけではないのですが、かなり下手くそなんですよ。 それも笑えるレベルです。
でも、なぜかピアノの点数が学年トップでして、それが平均点をおもいっきり持ち上げてたのですから驚きました(あ、これナイショね(^^;)

ちなみに校長の孫娘も同学年にいまして、ずっと学年二番をキープしていますね。
これも息子が引いてきた運だと思って深い詮索は無しにしてるのです。





まったく有難い事だと思って( ̄∇ ̄;)ハハハ…

まあタイらしいといえばタイらしい。
でも、恐るべし血の結束、恐るべしコネの助け合い、といったところでしょうか。


そんな「コネ」に合わせて重要なのが「カネ」の力です。
これだけは親父の自由になる責任として、なんとか枯渇させずに活用せねばならないと考えております。

「血の結束」や「コネの助け合い」といった重要ファクターがゼロなぶんを「カネ」で補うと考えるならば、これはやはりオヤジの力の限りで利用しない手はないと、今から戦々恐々としております。

「武力」でもあれば力と恐怖でゴリ押しする方法があるし、人並み外れた「身体能力」でもあればスポーツ選手で荒稼ぎする道もある。
お嬢様を魅了する「ルックス」でもあれば、富裕女子に貢がせるジゴロ的な人生も視野に入るでしょう。

が、そのどれもないわけですから (〃 ̄ω ̄〃ゞポリポリ

考えると恐ろしいですよね。
いったい二人の子供をそれなりの生き道に着けるのに、一体全体いくらの出費を覚悟せねばならないのか? 

今後は、そういう戦いも待っています。


正直、もうそろそろ引退したいのですが、今から10年間の事を考えるとですね、
もう一勝負、老体に鞭打って引退できない理由がここにあります。


そして最後に

オヤジの戦いが「金」ならば、子供たちの戦いは「学力」となります。

いくら金銭を貢いだところでオヤジの財力では高が知れてます。←ココ重要
肝心要の「学力」が伴ってなければ危ういのです。

学力低く、底辺労働者のままにコキ使われる人生は望むべき方向ではありません。

タイ国底辺の実態はある意味で奴隷に等しく、セーフティーネットなどありゃしない。
日本のそれとは比べるべくもなく、超悲惨な人生をニベもなくされる現実。

(それがイイのよって論調は子供には無しね)

子供たちは日本人の血を引くということで、ある程度の信用は得られるとしても、中流としてそこそこの収入や保証を勝ち取るためには、どうしても学力による立身出世が外せないなと思ったりします。

もし個人ビジネスを始めるにしても、学歴といったベースの部分が強固でないと人脈も貧弱だし展開に広がりが出ない、それは日本も同じでしょう。

タイ国ではリーマンだろうが公務員だろうがサイドビジネス自由自在のようですから、そこの利点を使わない手はありません。

つまり社畜や公僕と化さずに自分の人生設計図を描ける。
そのような展望も開けると思うのです。



ところがところが? 

一定時間に集中して取り組む根気や集中力、論理的に考える思考能力などを鍛えることなく育った場合はどうなるか。

そうなると現代の一般タイ人にありがちな、場当たり的な反応だけで生きるような人生となります。
それはもう濁流にのみ込まれる小舟のように、右往左往するだけの人生となりましょうか。





もちろん積み重ねの効力なんて知るレベルにありませんから、汗をかく努力よりは、お手軽な快適性を選び、それでも成果だけはしっかり欲しいとなれば、もうロクでもない行為は回避不可能と思われます。





皆さんの周りを観察しても、そんなケースは多々あると思います。

条件は日本人でも同じだそうですから。




最近読んだ有名中学進学塾の先生の御著書によると、根気や集中力、あるいは論理的な思考力は鍛えなければ身につかないといいます。

それも、小学校低学年までに訓練しとかなければ、6年生になって「さあガンバレ」と尻を叩いたところで手遅れだというデーターがあるそうです。

ねー、鉄は熱いうちに打てとは言いますが、将来に残酷な差が開くのは小学校三年生までの「親の心構え」によるという話ですから、プレッシャーかかりますよ…


とはいえ、うちのは親が親ですから過度な期待はしてないのですが、知って対処するのと、知らずにズルズル落ちこぼれてゆくのでは後悔にも差があろうかと思います。

もし興味がある方はコチラで検索を ↓↓↓

「中学受験で成功する子が10歳までに身につけていること」  村上 綾一著




そういうことで、知恵や思考回路が未発達なだけに周りのずる賢い人たちから良い様に利用され、消耗するだけの夢がない人生なんてのがありまして

それが嫌ならば、程度の差あれど傍若無人なモンスターとして自分の欲求だけに忠実に、周りに迷惑をかけ続け、しかも省みない人生となるのかの二択。


二択ってのは、ちょっと言い過ぎですが…

この極端に分かれる二つのタイプ、実にタイで良く見かける性格なんですよ。

それは上記のようなメカニズムで量産されているかと考えられます。


しかるべき年齢にて、しかるべき教育や躾け、努力の習慣を学ばなかったために簡単なところでつまづいたりして、或いは転落したりしする。

それは私自身のみならず、私の家族を見るにつけても明らかであります。

せめて自分の子供には同じ轍を踏ませたくない、
それは親としての自然な気持ちであると思うのです。




以上、ハーフの子供がいて、その将来を憂う親御さんの参考にでもなれば幸いです。

にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へにほんブログ村
人気ブログランキングへ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。