こんにちは。先日まで視覚を彩っていた紅葉の色香も露と消え、師走の名の如く移ろいゆく季節は一年の終わりを告げんとばかりに一陣の風となって我々の前を颯爽と横切ってゆきます。
申し遅れましたが、わたくしはこのたび平部員に留任いたしました、茂櫛でございます。
諸般の事情あり、選択練習に出席させて頂く機会にあまり恵まれておらぬ身の上、
ウィンターカップ前の練習に取り入れられておりますメリハリのあるハード練習、さらに各自行うフリープラン練習は、
ぬるま湯につかり切った肉体に喝を入れる格好の手段となったのでございました。
今ひとつ悔やまれる点は、本日のプールコンディションも、例によって4年間慣れ親しんだぬるま湯だったことでございましょう。
本日は、わたくしの愛好いたします歴史に例えながら、わたくしの本日の練習をお伝えする勝手をお許しいただきたく存じます。
わたくしこう見えましても、練習中に小用を足すことにおいてわたくしの右に出るものはいないと密かに自負しておりますが、
本日においてもそれは類にもれず、空き時間を見つけてはいざ出陣せんと機が熟すのを待っておるのでございました。
やはり練習の途中で抜けるというのは気が引けるものではございますが、
とは申しましても今まさに下腹部でその幕が切って落とされた天下分け目の戦の決着をつけんことには、
きたるハード練習で我が軍の総力でこれに挑まんと思いましても、余計な猪武者をも出陣させざるを得なくなってしまうのでございます。
そうなってしまっては都合が悪うございますゆえ、背に腹は代えられぬとでも申しましょう、
諺に腹が減っては戦はできぬと申しますが、腹が膨れても戦はできませぬ。
それゆえわたくしはついに、小用を足す決意を固めるのでございます。
意を決したわたくしは、天王山に布陣するが如く冷静に状況を見極め、
途中で抜けることによる練習への被害を最小限に抑えるタイミングを見計らい、
ここぞと思いました時には、すわや今ぞと法螺貝を鳴らして一気に敵の総本陣、化粧室へと一気呵成に切り込むのでございます。
ところが、どうしたことでございましょう、
朝日が昇り一刻以上も経つにもかかわらず、敵陣は夜のごとく静まり返り、
灯籠も灯さず、我が軍に一向に攻め入る隙を与えないのでございます。
わたくしはこれこそまさに闇夜に身を包んだ奇襲ぞ、勝機は見えたとばかりに将兵(我が四肢でございます)を叱咤激励するのでございましたが、
数メートル進んだ頃でございましょうか、
はたと将兵の足が止まります。
それもそのはず、指揮しているわたくしですら、その暗闇に恐れおののき、奇襲を仕掛けたことを後悔していたのでございますから。
いわんや将兵をや。
ついに敵本陣すらその目におさめぬまま、わたくしは再び練習に戻るのでございました。
そして後に知るのでございます。
これがかの有名な、石兵八陣だったのだと。
お話が少しばかり裏道にそれてしまいましたので脇道へ戻しますけれども、
このようなことを考えつつも本日はウィンターカップの二日前なのでございます。
主将が申しておりましたが、3日前に行うミーティングにより、
モチベーションを一気に試合へ向けて高めさせる効果を持たせているとのこと。
不肖平部員のわたくしもその作戦に乗り、望む結果を出せればと夢見ているのでございます。
ウィンターカップを通過点にして、最後のレースの冬季へと勢いをつなげてゆくことに期待しつつ、
連載「世にも奇妙なブログ(仮)」最後の締めくくりとさせていただきます。
申し遅れましたが、わたくしはこのたび平部員に留任いたしました、茂櫛でございます。
諸般の事情あり、選択練習に出席させて頂く機会にあまり恵まれておらぬ身の上、
ウィンターカップ前の練習に取り入れられておりますメリハリのあるハード練習、さらに各自行うフリープラン練習は、
ぬるま湯につかり切った肉体に喝を入れる格好の手段となったのでございました。
今ひとつ悔やまれる点は、本日のプールコンディションも、例によって4年間慣れ親しんだぬるま湯だったことでございましょう。
本日は、わたくしの愛好いたします歴史に例えながら、わたくしの本日の練習をお伝えする勝手をお許しいただきたく存じます。
わたくしこう見えましても、練習中に小用を足すことにおいてわたくしの右に出るものはいないと密かに自負しておりますが、
本日においてもそれは類にもれず、空き時間を見つけてはいざ出陣せんと機が熟すのを待っておるのでございました。
やはり練習の途中で抜けるというのは気が引けるものではございますが、
とは申しましても今まさに下腹部でその幕が切って落とされた天下分け目の戦の決着をつけんことには、
きたるハード練習で我が軍の総力でこれに挑まんと思いましても、余計な猪武者をも出陣させざるを得なくなってしまうのでございます。
そうなってしまっては都合が悪うございますゆえ、背に腹は代えられぬとでも申しましょう、
諺に腹が減っては戦はできぬと申しますが、腹が膨れても戦はできませぬ。
それゆえわたくしはついに、小用を足す決意を固めるのでございます。
意を決したわたくしは、天王山に布陣するが如く冷静に状況を見極め、
途中で抜けることによる練習への被害を最小限に抑えるタイミングを見計らい、
ここぞと思いました時には、すわや今ぞと法螺貝を鳴らして一気に敵の総本陣、化粧室へと一気呵成に切り込むのでございます。
ところが、どうしたことでございましょう、
朝日が昇り一刻以上も経つにもかかわらず、敵陣は夜のごとく静まり返り、
灯籠も灯さず、我が軍に一向に攻め入る隙を与えないのでございます。
わたくしはこれこそまさに闇夜に身を包んだ奇襲ぞ、勝機は見えたとばかりに将兵(我が四肢でございます)を叱咤激励するのでございましたが、
数メートル進んだ頃でございましょうか、
はたと将兵の足が止まります。
それもそのはず、指揮しているわたくしですら、その暗闇に恐れおののき、奇襲を仕掛けたことを後悔していたのでございますから。
いわんや将兵をや。
ついに敵本陣すらその目におさめぬまま、わたくしは再び練習に戻るのでございました。
そして後に知るのでございます。
これがかの有名な、石兵八陣だったのだと。
お話が少しばかり裏道にそれてしまいましたので脇道へ戻しますけれども、
このようなことを考えつつも本日はウィンターカップの二日前なのでございます。
主将が申しておりましたが、3日前に行うミーティングにより、
モチベーションを一気に試合へ向けて高めさせる効果を持たせているとのこと。
不肖平部員のわたくしもその作戦に乗り、望む結果を出せればと夢見ているのでございます。
ウィンターカップを通過点にして、最後のレースの冬季へと勢いをつなげてゆくことに期待しつつ、
連載「世にも奇妙なブログ(仮)」最後の締めくくりとさせていただきます。