大正5年の琉球新報記事に「知花は村芝居の盛んな地区であった」と記事が掲載されいるように村の芸能が盛んな
地域であり、これは知花老人クラブが毎年開催している「演芸の集い」が第37回目となることからもそのことが伺える。
さて、戦後復興間もない1956年までは、知花区では青年会が中心となって「村芝居」が開催されており踊り、劇など
が継承され披露されていた。その当時のB円で8,000円という運営費の捻出に関係者は苦慮していた。
あるとき、屋慶名青年会が知花にエイサー披露で訪れ、寄付金を募っていくところを見て、当時の青年会役員らは、
今後は「村芝居」をエイサーに切り替えて実施する旨の提案を行った。一部反対意見もあったというが、その提案が
承認され、現在の旧盆に行われているエイサーとなっている経緯がある。
その1956年まで実施されていた「村芝居」の演目の一つに知花にしかない踊り「美里知花」(んじゃとぅちばな)が
あり、これは村の若い青年が6名~8名で踊り、「スリ ! スリ ! スリ ! サーサー !」の掛け声と併せて足を大きく蹴り
上げる男踊りのゼイ(小さな棒を使った踊り)踊りだと言う。
この踊りは青年会に入りたての若者によって1回のみ踊られ、同じ人が2回踊ることはなかったという。
同年を最後に踊った人は現在の知花には2人(76歳)のみで、同踊りの継承が急務となっている。
平成23年、年明けに子ども会世話役が中心となって、復活に向けて何回か協議が行われ、子ども会世話役が字のお年
寄りから習い、復活に向けて動き出した。
7月15日関係者が集い、55年振りの伝統芸能復活に向けて下記日程で開催までの練習を行うことで話し合った。
開催時期:平成23年11月27日(日) (予定)
場所:知花公民館ホール
演舞イベント名:「第37回演芸の集い」(主催/知花老人クラブ)にて特別出演(予定)
練習日/毎週木曜日 19:00~
練習場所/知花公民館学習室
内容/「美里知花」踊り、三線
☆尚、今年度の目標は「美里知花」の復活し、踊り、三線、衣装の準備を行い、今後は青年会が中心となって同踊りを継承する
ことで活動が始まっている。披露する場は
�知花老人クラブ演芸の集いにオブサーバー参加。
�自治会が(仮称)「村芝居」実行委員会を立ち上げ節目の年に「村芝居」を開催する。
などの提案が出されている。
▲三線練習風景(H23.7.15)