前回からの続きです。
上映後のアフタートーク。
司会はぴあのディレクターさん。足を骨折されたとかで松葉杖姿でした。お大事になさってくださいませ。
登壇者は5名。[プロデューサー]佐藤貴博さん、枝見洋子さん。[キャスト]友弘役:浅香航大さん、竜汰役:落合モトキさん、武文役:前野朋哉さん。
メモと記憶を頼りに書きますので、記憶違いはどうかご容赦のほどを。
以下、ぴあのディレクターさんをぴあD、佐藤貴博さんを佐藤P、枝見洋子さんを枝見P、落合モトキさんを落合、浅香航大さんを浅香、前野朋哉さんを前野と敬称略で表記させていただきます。
☆★∴∵∴*・゜゜・*:.:*・゜゜・*:.:*・゜゜・*:..:*・゜゜・*:.*:・゜★:*☆★∴∵∴*・゜゜・*:.:*・゜゜・*:.:*・゜゜・*:..:*
ぴあD:ご挨拶。佐藤Pのご紹介。
佐藤P:枝見Pのご紹介。「美人」発言でぴあDから「セクハラ発言」とチェックが入る。キャストさんのご紹介。
前野:「おまた~!」と役の武文よろしく明るく登壇。客席笑いに湧く。
ぴあD:桐島について教えてください。
浅香:え~っと忘れたなぁ。。 困惑顔。
落合、前野:何も考えてなかった。
佐藤P:バスのシーンで梨紗は本当に泣いていた。桐島のことを「桐ちゃん」と呼んでいた。
屋上の桐島(らしい)が飛び降りるシーンは顔も映らないのに、役者は自分が桐島だと思っていて、バレー部の練習にも参加していた。
前野:前日まで撮っていた映画の編集をやろうと思って、Macのデスクトップを持ち込んだのにやらなかった。
映画部として女子と話すの禁止と決めたのに、速攻、破られる。
昼撮影で夜は宿舎で、合宿みたいだった。
枝見P:原作はキラキラした青春ものだった。吉田監督の手にかかってこういうふうになった。このイメージでいいんだと思った。
佐藤P:この映画は映画好きな人にだけわかってもらえればいいと思った。キャストもアイドルは使わない。キャストは実力のある役者のみ。いい化学反応が出た。
浅香はリハーサルの繰り返しでがむしゃらだった。一番、泣いていた。
落合:一番長く高知(ロケ地)にいた。年を越すかと思った。鍾乳洞にも行きました。
佐藤P:高校生の役なので、お酒、煙草禁止にした。(一部、破られていたらしい)
浅香:おもむろにスマホを取り出し撮影。
ここから、客席のお客さんからの質問に答えるコーナーに。
Q:高校生のときのエピソードは?
佐藤P:生徒会をやっていたので、仕切っていたから目立っていた。暑苦しいと思われていた。
枝見P:水泳部。オタクのほうには入りたくなかった。
浅香:友達がいなかった。全日制には少ししか行っていない。後は通信制に通っていた。月一くらいで登校してた。
落合:帰宅部。10人くらいでつるんでた。
前野:美術部。真面目な部員。朝デッサン、夕方もデッサン。デッサンは得意じゃなかったのに提出枚数とかがあって、トイレで時間を潰してた。
ここで周りから、「それ、全然真面目じゃないじゃん!」と突っ込まれる。
Q:ラストシーンの宏樹が泣き顔の意味は?
前野:(映画部)前田を前にして。。好きなものがある人の前で悲しくなった。
落合:帰宅部の宏樹は5日間のぐちゃぐちゃの後で映されたくなかった。
浅香:若者特有のぐちゃぐちゃした気持ち。俺、電車で音楽聴いてても号泣する。
ここで周りから、「え?!泣く?」と突っ込まれる。
枝見P:挫折。心が折れて、泣くことでしか反応できなかった。
佐藤P:屋上のシーンは監督がこれを撮りたかったというシーン。頂点だけど何もない宏樹。虐げられているけど、好きなことに輝いている前田。自分の中に大事なものを持っている者の強さに触れたとき、泣き崩れた。
Q:屋上で桐島が飛んだのは?
佐藤P:ぴょん!と飛び降りただけ。飛び降りたわけではない。頂点から降りた象徴ともとれる。吉田監督は意図していない。
『桐島、部活やめるってよ』とは言ってみれば、桐島を通して自分を観ている映画。高校生なので、自分のことしか考えていない。
ぴあD:最後に今後の宣伝を。
前野:『銀の匙』、『大人ドロップ』に出演しています。観てください。
落合:『モンスター』にゲイ役で出演しています。観てください。
佐藤P:フランスでおっちーのとこで爆笑だったよ(笑
浅香:9月以降に映画と連ドラがあります。観てください。
枝見P:ドラマを。
佐藤P:おっちーと『モンスター』。
以上で終了になりました。いろいろな裏話やらが聴けて楽しかったです♪
アフタートークはいいね~♪
ミューズ マーキーホールにて、第14回ミューズ シネマ・セレクション~世界が注目する日本映画たち~『桐島、部活やめるってよ』21日(金)16:20上映回を鑑賞。
公式サイトはこちら → ミューズ「ニュース&トピックス」
【企画制作】
ぴあ株式会社 PFF事務局
『桐島、部活やめるってよ』(103分)
【監督・脚本】:吉田大八
【脚本】喜安浩平
【出演】神木隆之介、橋本愛、東出昌大、大後寿々花、清水くるみ、山本美月、松岡茉優 ほか
【ストーリー】
共学高校で人気抜群の男子・桐島がバレーボール部を辞めるという噂が駆け巡る。
校内ヒエラルキー最下部の映画部員たちがゾンビ映画の撮影に熱中する一方、桐島を中心に点在する男子女子の心はさまざまに揺れ動き、人間関係の微細な「真実」が浮き彫りにされていく。
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
※ネタばれがありますので、ご注意くださいませ。
前回に続いて2回目のシネマ・セレクション。そのときの記事はこちら♪
映画館よりきれいでゆったりとして観ることができるし、音響もいいので、こういう劇場での上映は好きです♪
イエローオーカーが基調でコントラストの強い画面が印象的。
どこにでもありそうな地方都市の高校が、湿りっ気なくドライでリアルに描かれて。
個人的にドロドロしたものは少々苦手なので、内容のわりにドロドロ感がなく安心して観ていられたのが嬉しい。
世代を越えて普遍な「学校」という小宇宙の群像劇。
キャスティングが絶妙。それぞれの表情がリアルで胸にくる。
金曜日から翌週の火曜日までのたった5日間を描いているのに、この胸にくるものはなんなんだろうと煩悶する。
どの登場人物も自分のことだけで精一杯。他者を思いやることのできない思春期の傲慢とエゴが剥き出しにされて。
「学校」という小宇宙は、おそらく今も昔も同じだと思う。自分も実際には体験していない前の世代、そのさらに前の世代でもあったことだろうと。
「カースト」や「ヒエラルキー」という言葉があったかどうかの差なんだろうな。。と、ふと。
だから、幅広い世代に共感されたのだと思う。登場人物の一人一人が自分であり、身近な誰かでもあったのだ。
桐島や宏樹、涼也、かすみたちを通して、自分を観ていたのだと思う。
一番心に響いたのはラストの屋上シーン。帰宅部の宏樹が、ぐしゃ。。とイケメンを崩して泣くところ。いろいろな感情が混ざり合って生まれたその表情に、観ているこちらの心もぐっ。。と動く。
何度も観たくなる、心に爪痕を残す作品。
・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。
フライヤー表。
フライヤー裏。
こちらもフライヤー。アフタートークに登場予定の監督やゲストのお名前。
3月1日(土)付けの朝日新聞朝刊 be on Saturday(Red) 「映画の旅人」での記事。
吉田監督の言葉「人生で答えが出ない時もある。正解は一つではないのだから」と締めくくられて。
長くなりましたので、アフタートークのレポートは次の記事に載せますね♪
こちらです → 『桐島、部活やめるってよ』 vol.2