主(しゅ)を仰ぎ 主にひざまずき 主を賛美
衣の裾に あと一息と
※主(しゅ)、聖書の神、イエスのこと。英語では、Lord
ところで、十二年間長血をわずらっている女がいた。
この女は多くの医者からひどい目にあわされて、
自分の持ち物を使い果たしてしまったが、何のかいもなく、
かえって悪くなる一方であった。
彼女は、イエスのことを耳にして、群衆の中に紛れ込み、うしろから、
イエスの着物にさわった。
「お着物にでもさわることができれば、きっと直る」と考えていたからである。
すると、すぐに、血の源がかれて、ひどい痛みが直ったことを、体に感じた。
イエスも、すぐに自分のうちから力が外に出て行ったことに気づいて、群衆を振り向いて、
「だれがわたしの着物にさわったのですか」と言われた。
そこで、弟子たちはイエスに言った。「群衆があなたに押し迫っているのをご覧になっていて、
それでも『だれがわたしにさわったのか』とおっしゃるのですか。」
イエスは、それをした人を知ろうとして、見回しておられた。
女は、おそれおののき、自分の身に起こった事を知り、イエスの前に出てひれ伏し、
イエスに真実を余すところなく打ち明けた。
そこでイエスは、彼女にこう言われた。
「娘よ。あなたの信仰があなたを直したのです。安心して帰りなさい。
病気にかからず、すこやかでいなさい。」
(新約聖書・マルコの福音書5章25節~34節)