屹立(きつりつ)す 銀杏並木に 深呼吸
真っ青に晴れた秋の空は、見飽きることがないですね。
曇る日や雨の日があることさえ、忘れてしまいます。
ある夜、木枯らしが来て、
これら枝を彩る金色の葉を、吹き散らしてしまうでしょうが、
そんなこと、銀杏たちは心配していない?
誇らしげに黄変して、
楽しげに背伸びして、
通りを行く、何千人もの人に、
「きれいね」と言わせて、
ある日、木枯らしが来て、
金色の葉をぜんぶ、吹き散らしてしまうことさえ、
「あったりまえでしょ」
しんしんとした寒気に、裸木をさらす夜のことも、
年が明けたら、新芽の準備をしなければいけないことも、
「まあ、その時が来たらね」
真っ青な空の下の、美しい幸福にも、
何にも言わずに、
あ
まだ、今日も屹立している。
きらきらと輝きながら。
、