写真・献堂式のお祝いを待つ子供たち、きれいな服を着ています。
翌朝は、五時半起床、六時半出発でした。
「ウワー、きつい!」と思いましたが、仕方ありません。
行き先は、オワサンというルソンの山地でも、もっとも高嶺にあたる場所。
そこで教会の献堂式があるのです。
このブログでは、しばしばクリスチャン用語が出てきて、ノンクリスチャンの方には申し訳ないのですが、要するに教会堂の落成式を、クリスチャンは「献堂式」と呼んでいるのです。
ここで、もう一つ、解説させていただくと、教会と教会堂は別物だということです。
教会とは、本来、建物を意味する言葉ではなく、信徒の集まりのことなのです。「神に召されたものの集まり」と訳せるそうです。
ですから、もちろん、特定の場所、例えば、十字架のある三角屋根の建物でなければ教会を建てたことにならないなんてことはありません。
一つの例ですが、私が私の住まいを使って「教会」とすることもできます。ただし、教会と言うかぎりは、神様に対して責任がありますから、毎週礼拝会をしなければいけませんし、不特定多数の、見知らぬ人が入ってくることも拒めません。祈り会や、聖書研究会も開いたほうがいいでしょう。
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日本は雨が多いですし、冬は寒く夏は暑い、ふつうは隣近所が近いのですから大きな声で讃美歌を歌ったりすると迷惑なかたもいます。やはり、専用の教会堂が必要になるのです。
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さて、二月一日の早朝です。
キッチンには、数人の女性と牧師と村人が食事とコーヒーを用意して待っていてくださいました。
水道は台所に、日本では見ることのない旧式の蛇口がひとつ、顔を洗おうと水を出すととても冷たいのです。牧師夫人が、やかんで沸かした湯を大きな洗面器に入れて水を埋めて下さいました。
ガスは、プロパンのようでした。
一歩外に出てみると、雨でした。
見送りを受けて、いざ出発です。
献堂式が朝九時からだとか。オワサンまでは、ゆうに三時間かかるとのことで、運転の吉原宣教師が気にしています。
「九時だと言ったら、十時だよ。それがフィリピン時間だから」と、S牧師は余裕です。
車を二台連ねて、泥道の中へ。前夜のがたがた道が泥になって、いくらか揺れはましになりましたが、
運転するのは大変のようでした。