パンドラの箱を開けるとちむがいた

書くスピード早いですが、誤字脱字多し。

上司の退社

2006-05-31 23:55:34 | Weblog
以前に勤めていた会社の上司にあたる人から、ご丁寧にも
今の会社あてに退職挨拶の葉書が来ました。
もう、数年前に退職して以来、音信不通でしたが、その手紙には
「君と同じように辞めました」と書いてありました。

年齢的には43歳くらいでしょうか。出世コースから外れていたわけでもなく、
私が退職することを伝えたときには「俺も今まで何回も辞めようと思った
けど、40歳の時に辞めないと決めた」と宣言していたのに、驚きました。

あれから数年のうちに何かあったのかは伺いしれません。ようやく親父の会社に
入る決心がついたのか、はたまた、出世コースからから外れたのか、または、
私と同じようにあまりにも馬鹿げた、利己的な経営陣の方針に、
現場の人間として希望も夢もなくなり、仕事の誇りさえも失い、
見限り、去る決心がついたのか。

去ってからしか、失ったものの大きさはわかりませんが、
私は「1優秀な人材」「2よく出来た組織」「3恵まれた収入」が大きく失ったものです。
大きさ的には、10:5:3 トータル18ぐらいのマイナスでしょう。

一方、得たものは「1時間」「2精神的ストレスからの開放」「3実業としての仕事のほこり」です。
大きさ的には、10:9:10 トータル29ぐらいのプラスで、結局差し引きすると
大満足しています。

いずれにせよ、最終的に自分の人生は自分で責任を取るしかありませんので、
頑張ってほしいと思います。


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17冊目

2006-05-28 21:20:30 | Weblog
△17「私の源流」街風隆雄、2004、朝日新聞社

感想:
経営者9人の経営論と、昔の思い出の場所等が紹介されています。
面白かったのは御手洗さんと、JR東海の葛西さんのページでした。
アマゾンの書評欄に「良識的な民族派」さんが、書評を載せていますが、
(http://www.amazon.co.jp/gp/product/4022579595/250-1907410-9556222?v=glance&n=465392)
筆者に断筆を求めるほどひどい内容でもありません。
民族派さんは、朝日=ジャーナリズムにこだわるあまり、
本書の良いところが抜け落ちています。

そもそも朝日新聞社(企業)にジャーナリズム精神を求めること
自体が無理な話ですし、(本当のジャーナリストは群れたりしません)
三大新聞+日経は2流ジャーナリズムでしかないのですから、
期待するだけ無駄でしょう。

それはさておき、この本では、経営者も迷うことがあるのだな、ということと、
正しいと思ったら主張を曲げないことが大切だということが分かりました。

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16冊目

2006-05-27 23:16:26 | Weblog
○16「ディズニーの魔法」有馬哲夫、2003、新潮新書



感想:有馬さんの本が面白いかったので、読んでみました。
アンチディズニーのぼくとしては、徹底的に打ちのめしてくれることを
期待していましたが、さにあらず、ウォルトてすごいなと思わせる内容でした。
欧州の民話をいかにアメリカンに、わかりやすく、大衆うけするか、
ビジネスにまで持っていったウォルトはすごいと思います。

ぼくがアンチディズニーなのは、キャラクターに金のにおいがプンプンするからです。
例えば、どこかの小学校のプールにディズニーの絵を子どもが書いたところ、
抗議があってその絵をすべて消したとか、本当は2年ほど前に、肖像権?が切れて、
だれでもミッキーの絵を使えるところをアメリカの国策で著作権法を変えて延期した
とか、とにかく金のにおいがプンプンします。

最近はそうかもしれませが、発案者のウォルトはすごい。
でも、ウォルトが生きていたら、こんなことになっていたのか疑問です。


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交通事故死減少?

2006-05-23 22:07:26 | Weblog
2006年版「交通安全白書」が発表されましたが、それによると、
2005年の交通事故による死者数は6871人(前年比487人減)で、
49年ぶりに7000人を下回ったとのこと。

毎年1万人以上が亡くなっていた時期、交通事故はある意味「戦争」状態にあったと思います。
今でも6000人以上亡くなっているも大変なことですが、それ以上に驚いたのは、
「49年」ぶりという数字。49年前と言えば2005-49=1956年
そのころは今よりもずっと車も免許保有者も少なかっただろうに、大変な人数です。

最近の減少の原因はシートベルトの着用と、飲酒運転の取り締まり強化にあるとの
ことですが、じゃ何で今まで原因が分かっていながら取り締まりを
厳しくしなかった?(特に飲酒運転)、無駄に命が失われたのではないか?
と交通白書を作って分析しながら、有効な手段について後手に回っていた
政府の不作為について疑問に思うのはぼくだけでしょうか。

必要なのは1000人の評論家よりも一人の情熱を持ったリーダーです。

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15冊目

2006-05-21 00:30:25 | Weblog
◎15「中傷と陰謀 アメリカ大統領選狂騒史」有馬哲夫、2004、新潮新書



感想:
アメリカの大統領選挙でテレビが使われるようになったアイゼンハワーの時代から
ブッシュ(息子のほう)まで丁寧に解説してあり、大変面白かったです。
筆者は早稲田社会科学部の教授ですが、話の展開もうまく、すらすらと読めました。

アメリカの大統領選挙では大統領は「商品」であり、それを売り込む広告代理店や
データ分析の会社などがマーケティング手法を駆使して選挙を戦います。
勝てば官軍なので、どんな汚い手を使ってでも相手を追い落とそうとします。
特に民主党と共和党の代表が決まったあとでは、一騎打ちになり、かつ、両者とも政策には
大きな違いがない場合が多いので、違いを存分に発揮できる
ネガティブキャンペーンを張るとのことです。

これまで、日本の総理大臣もアメリカの大統領のように直接選挙で選べば良いと思って
いましたが、この本を読むと、「そうでもないな」と考えさせられました。
結局、直接選挙の行き着く先はポピュリズムであり、
聞こえのよい政策しか聞こえてこなくなると思います。

小泉さんは劇場型とよく揶揄されましたが、あの人は本書でも取り上げられているレーガンのように、
マスコミがごちゃごちゃ言うことを突っぱねられるぐらい国民から人気があった稀有な例でしょう。

たとえば、前回の選挙で、当初マスコミは、政策問題は郵政だけではないということ
を言っており、民主党の岡田さんは郵政以外の問題について地道に訴えていましたが、
小泉さんが郵政にまとを絞って訴えを続けると、その分かりやすさと、映像の使いやすさから、
マスコミは小泉さんの主張を連日TVで取り上げました。その映像にたとえTV解説者が郵政以外にも
政策課題があるといっても、コミュニケーションの原則では7%程度しか言葉には
注意を払っておらず、残りは表情と話し方に人は注意を払っていることから、
小泉さんの堂々とした話ぶりと強い口調の「映像」しか残っていません。
その内容が郵政一本なので、いつしか国民も争点は郵政だと思い
(というよりも他の問題を考えるのが面倒だし、小泉さんは構造改革で成果を
上げているみたいだし、と思考が停止した)、分かりやすい小泉さんに投票したと言えると思います

ちなみにレーガンはその人気から、現役中は不問だった失業率の上昇や、福祉の圧縮などの
弱者切捨ての政策が次の政権では大問題になり、政治家のレベルとしては
非常に低かったと書いてあります。

①民主党の党首が小沢さんになったとたんに、それまでの民主党から変化していないにも
 かかわらず、民主党に勢いがでた
②マスコミの世論調査で、マスコミの設問の仕方によっては一方に賛成・反対を仕向けることができる
③世論調査の結果を、直接選挙でない日本でこんなにも重視してよいのか?
  という政治学的なこと
④岡田代表と小泉さんの時代から、日本でも本格的なTV選挙になるのではないか

等々、まだまだ書いておきたいことがありますが、この本を読むと、日本の選挙と政治を
あらためて考えさせられる機会になり、非常によかったと思います。



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14冊目

2006-05-16 23:36:14 | Weblog
○14「こんな人こそ外資へ行け!」尾方僚他、2001、廣済堂出版



今回から、原則○以上の本については画像を載せることにしました。

感想:
外資に実際に転職した3人の方が書いておられて、実感が伝わってきて良かったと思います。
外資系の良いところ悪いところを両方書いてあり好感が持てました。

特に最後のあたりで、「映画「呪縛」(←第一勧銀の総会屋事件を題材にした高杉良さん原作の映画)を
見た筆者が前半の部分で思わず泣いてしまった。」という一文があり、
このことについて、筆者は、外資系だと本国の会社が当然「上」で、日本からでは影響を
及ばせないところに歯がゆさを感じているようなことを書いています。

この一文は非常に重要だと思います。外資系にとっては日本は出先機関でしかないのです。
これは逆もしかりで、日本から見れば海外拠点は出先でしかないところも多いと思います。
最近になってようやく、トヨタ、みずほCB、野村HD、あたりで外国拠点(外国人)の取締役が
出始めましたが、最近の話です。そういう観点からすると、ソニーというのは、
ストリンガーを社長に据えるところなど、ほんとグローバルな会社だなと思います。

本気で外資系で働こうと思うと、やはり、海外でMBAを取ってそのまま、
本国の会社に入社するのが一番良いと思います。恐ろしく優秀な人間は、
日本採用でも日本から引っ張られて本社扱いになる人もいるようですが、ごく稀です。

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13冊目

2006-05-14 23:51:58 | Weblog
×13「人事異動」徳岡晃一郎、2004、新潮新書

感想:
具体例に乏しく、役に立ちません。観念論が多く、断片的に哲学者の言葉を
引用していますが、何の説得力もありませんでした。
筆者の主張はなんとなくわかりましたが、「じゃあ、具体的にどうした(どうする)。」
ということは書いていません。
人事関係のコンサルタントらしいですが、いまいちです。

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12冊目

2006-05-12 22:07:37 | Weblog
○12「人は仕事で磨かれる」丹羽宇一郎、2005、文藝春秋 



感想:
ところどころで、学生時代、活動家だったときの丹羽さんの顔が見え隠れします。
あのころはやたらとテンションが高い学生が多かったようです。西の立命館、
東の国士舘・法政は特に暴れん坊が多いことで有名でした。

またイデオロギーの主戦場であったらしい経済学を例にとると、
京大では近経の先生がマル経の先生に追われて、阪大に社会経済研究所を設立し、
その後マル経の没落とともに京大経済も停滞。替わって阪大が東大とともに
近経をひっぱり、現在も経済学では阪大>京大という状況が続いています
(ただ最近、阪大の先生も東大に移ったり、退官したりして、一時の
勢いはなくなってきているようです。多分今だと、東大>>阪大>一橋>京大かな)

また、青木先生も東大時代に暴れすぎて東大に戻れず、京大→スタンフォード大と
教えざるを得なかったと何かの本で読んだ記憶があります。

さて、本題に戻すと、文章がうまくない。というよりも、本人が本書で言っている、
ありのままをさらけ出しているようで、本当に目の前で話している感じがしました。
これはこれでよかった。穀物メジャーとの商売や、その方法など、大変刺激になりました。
また、29歳から9年間米国で働き、穀物市場では丹羽さんの名前が知れ渡るほど
有名になったというのも驚きました。同時に自分とのレベル差を痛切に感じました。
(かなりおこがましい発言ですが)

すごい実績を上げて、誰にも文句を言われない形で社長になったのだろうというのが
ひしひし伝わりました。こんな社長(サラリーマン)も有りなのか
(多分商社のなかでも伊藤忠だから有りなんでしょうが)、と感嘆しました。

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11冊目

2006-05-10 21:53:54 | Weblog
○11「ゆるキャラの本」みうらじゅん、2006、扶桑社



感想:
買ったあとに気づきましたが、この本は「ゆるキャラ大図鑑」からの
抜粋でした。しまったと思いましたが、おなかいっぱい。十分満足です。
なかでも一番良かったのは富山県のチューリくん&リップちゃんでした。

この本には前から注目していましたが、決定的なのは村上隆さんが主催する
『リトルボーイ』展(アメリカで日本の現代文化を紹介する展示)でこの
「ゆるキャラ」が展示されたと何かの雑誌で読んだからです。

村上隆さんが「ゆるキャラ」を展示した理由については割愛しますが、話題づくりが上手な
人なので、ついつい見たくなります。芸術はビジネスと言い切るところや、「おたく」
ということばを切り口に世界に発信するところなど「うまいなー」と関心させられます。

村上さんの作品の良し悪しなどさっぱりわかりませんし、そもそも芸術などは
「良いか悪いか」ではなく、「好きか嫌いか」の世界だと思っていますが、
村上さんの作品は「好き」な方です。

ナルミヤも思わず無断使用してしまうような「現代ポップアート」を
日本から世界に発信し続けてほしいと思います。

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10冊目

2006-05-08 02:31:58 | Weblog
○10「ヘッドハンティング・バイブル」佐藤文男、2006、経済界



感想:
転職の際にお世話になる転職斡旋会社のうち、サーチ型の会社の業務内容に
ついて書いてあります。サーチ型とは企業の依頼をうけて対象者を一本釣する形式で、
主にマネジメントクラス以上が対象です。対して登録型とは、トロール漁のように
たくさん登録させてその中から合う候補者を選ぶ形式です。インテリジェンスや
エイブリックはこの形式です。

本書は、転職希望者、転職会社に依頼する人事担当者、そして、仕事としての
ヘッドハンティングの3点から話が進められており、面白かったです。
多少、サーチ型の宣伝が入っていますが仕方ないでしょう。
ヘッドハンティングの仕事に興味のある人は必読です。

ぼくも転職するときにトロール型斡旋会社を利用しましたが、仕事をしながらの
転職活動だと、なかなか時間的に連絡とかが大変なので、斡旋会社に依頼してから、
ラクになりました。

ただ、彼らはすぐに案件をクローズさせたがるので、全然希望していない業種を
薦められたり、押し込み易そうな会社や職種を紹介されたり、希望している業種は
「難しい」とか言ってあきらめさせようとされましたので注意が必要です。
(実際ぼくの場合は、本当に難しいケースらしく、転職会社の人も驚いていましたが)
トロール型の斡旋会社は便利なようにこちらが「使う」のであって、「使われ」たり
「説得」されたりしては絶対にダメです。



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