「上級国民」
このネットスラングにぞっとするものを感じた。
明治憲法で、四民平等が建前になり、
日本国憲法によって、華族や士族と呼ばれている人たちがいなくなった。
ぶっちゃけ、今の日本には階級がないのである。
階級はないが、階層はある。
そのことが、ネット民の共通認識になった。
刑事事件を起こしても、上級国民は刑事訴追を受けなくてすみ、訴追を受けて有罪になっても軽い量刑ですみ、はたまた、税務当局のお墨付きで、課税を免除される。
名誉と権力そして富が一部の人たちに集中したら、その人たちの腐敗は加速し、食うや食わざるやの人たちが、乱を起こすこと、必定です。
今はネット民と呼ばれる人たちが騒いでいるだけですが、こんな認識を国民の多数が持つようになったら、崩壊前のソ連と全く同じ社会病理を、日本が持っている証拠になります。
それは実に恐ろしいことなのです。
日本崩壊!
祖国が崩壊する。
あの、戦後の無秩序がまた起きる。
怖いです。
が、その危機感を、政財官は全く持たず、それどころかそんな認識が加速するようなことばかりしている。
くわばらくわばらであります。
終戦から七十五年たった、記念すべき日にこんな記事は書きたくありませんが、愛国心の発露というものは別に戦争に行ったり、国を儲けさせることだけではありません。
それらも大事ですが、亡国の兆しを感じたら、それをはっきりと主権者に伝え、諫めるのも発露の一つであります。
むしろ、これははなはだ危険なことであり、まかり間違うと、本人だけではなく、九族誅殺の憂き目に会います。
それを承知で主権者を諌めたのが、諫義大夫(かんぎだいふ)と呼ばれる人たちは、彼らは命がけで、これをやったのです。
以上、しんぶんクロハタ主筆・いけもとてつこう。
でした。