ある人々の両親の仲は悪い。
幼い子供にとって、両親の離婚は当の親以上にショックである。
従って幼い子供は自分が病気になるという離れ業を使って、自分の看病のために親を一時的に休戦させるという戦略を使う。
(心当たりのある親御さんは、相互に和解されたし)
そんな子供にとって、エディプス葛藤はどういう意味を持つであろう?
それは片方の親に加担して、片方の親をやっつける。
言い換えれば、親の離婚願望に拍車をかけると言うことを意味する。
そんな子供は巧みな手段を使って、エディプス葛藤を回避する。
そう、無意識に性的な意識の発達をストップさせるのである。
が、体は容赦なく、大人になっていく。
父に同一化して、母親を支配する雄になることもできず、母親との心理的な近親姦を維持して、エディプスの勝者になるわけにもいかず、思春期を過ぎても、思春期以降の男女の交際ができずに、それ以前の男女みんな仲良くという交際をして、彼氏や彼女をやきもきさせる交流をするわけである。
さて、誰だったか、エディプス葛藤を経験することが、三者関係を規律する、掟を理解し遵守することができると書いている。
したがって、上記の性的意識未熟者や、性的発達段階退行者は、当然掟を理解することも遵守することも難しい。
それで、下位自我むき出しの言動をして、医療福祉従事者を困らせることになるのである。
さて、性的意識と法秩序の関係について研究してみるのも、研究のテーマとしてはおもしろいと思う。
これは法哲学あたりのテーマになるのか、異端の精神医学者が治療のための素材として用いるのかは、私にはわからないが。
そんなわけである。
以上、管内五方面でいけもと。