夜勤勤務の私は
たまに日勤に回されることがある。
これははっきりいって 辛い。
(だいたい組まれるのはヘルプ要請の
日勤だから夜勤明けからのソレ)
私の身体は完全なる夜型だし、
休息時間不十分での勤務だから
四十路の体力じゃ追い付かない。
しかし。やるしかない。
店を回していかなければ。
日銭も稼がねば。(ヘルプ勤務は割増)
しかし、辛い。
いつもはグースカ寝ている時間に、
笑顔の接客をしなければいけないし、
覚醒してないのに商品出しは陳列場所を
思い出すのに少々な時間を要す。
なのでお昼休憩。
目覚めの一発を込めて
光合成を求め外で食べることにする。
車内で
コンビニで調達した
おにぎりを頬張りながら
ブラックコーヒーをすする。
染み渡るぜ。カフェイン。
本日の休憩場所は
野球場が一望出来る場所。
高校球児が青春の白球を追いかけている。
それにしても染み渡るぜ。カフェイン。
ビックサイズにしてよかった。
カフェイン注入。覚醒までもう少し。
ふと、
次の打席を待っている選手に目がとまる。
少年が片膝ついてバットを手にしている。
ん?
嗚呼。
まだまだだ。
ちょっと大目に
コーヒーをすする。
私はまだ夢うつつだ。
ネクストバッターボックスが
魔法陣に見えてしまう。
彼は思春期の魔法使いだ。
そう。そのバットは初期装備の杖。
。。私はまだ夢うつつだ。
ラジオから懐メロが流れ出した。
少年隊/wats your name
記憶を探り出しながら一緒に口ずさむ。
思いの外スラスラとでてくるので
だんだんと調子が出てくる。
眠むかったのに魔法陣だしたくせに。
幼い頃の記憶力は偉大。
そういえば、
幼い頃は少年隊の東山さんのことを
紛れもなく王子様だと思っていた。
そうして東山王子様が、白馬に乗って
いつか私を迎えに来てくれるんだと
思っていた。
いや、疑いもなく確信していた。
(脳内お花畑絶賛爆進中時代)
まあ。
幼心の夢はいつしか現実に揉まれ
私の横には毛むくじゃらの
歌い踊れない流し目もしない
寡黙なくせにいつのまにか皮肉屋になって
しまった恐らく昔は少なくとも私にとっては
王子様だった旦那様がいるわけだけど。
まあいいじゃない。平和よ。
とにかく。思い出したの。
そういえば思い出したの。
私の初恋は東山王子様だったわーと。
そんなことすっかり忘れて今まで
過ごしてきましたねー。と。
なんとなく、そんな自分に腹が立って
ブラックコーヒーとタバコを持ち直して
少年隊の動画を漁りだした休憩時間でした。
キレッキレに踊ってるぜ!王子様!
幼い頃、夕飯時に歌い踊る王子様を観て
胸がドキドキしすぎて、白米が喉に詰まったワ笑