op's weblog

文字通りのログ。経験したことや考えたことの断片のアーカイブ。

今日のひとこと:(政治的に本来なら)今やっておかなければならないこと

2024年10月28日 11時55分54秒 | Weblog

  • 日本経済において異常な所得移転&所得流出を続けた経済政策のうち、

    • 金融政策は、通貨価値の毀損やスタグフレーションが既に顕著となっているが、巨大なツケを払う段階に入っている。これはどうやっても避けられない。つまりいくら政権が変わろうが、打てる対策の選択肢はほぼない。

    • 一方、国内市場の実質縮小をもたらした為替以外の要因と言える、「リスク分の賃金上乗せ義務のない非正規雇用規制の大幅緩和」「逆累進制の高い税制」「利権に裏付けられた特定の企業・団体への優遇」等、そしてほぼ玉突きで発生している「福祉をはじめとする公共サービスの劣化」については、修正による改善がそれなりに見込める。

    • 率直に言って世界経済のタイミングとどうズレるか予測は難しいが、日本経済の"致命的な"クラッシュはいずれにせよ免れない。だが、そこからより致命的な状況、つまり戦争への傾斜や圧倒的な人口のマジョリティである中低所得者層の「崩壊」を避けるため、社会としてのレジリエンシ―、復興の余地を確保する必要がある


  • 独占的強権政治が一応終わり始めたことで、また普通に政治家が失脚する可能性が高まった。だから問題を暴かれ痛い所を突かれるのを嫌う政党や政治家はかえって増える。必然的に共産党や独立系メディア等への攻撃・圧力は強まる可能性がある。「レジーム」に対する十分な監視・批評機能の維持は民主主義国家の国民に必須である。共産党自体は立てる候補者の若返りを行う一方で、有権者側は連立与党政権(およびマスメディア、一部SNS)の動きに対抗する必要がある。


上に挙げた事項以外にもちろんやるべきことはたくさんある。立法や議会の解散等における憲法の遵守、選挙のシステムの「正常化」、教育システムの「正常化」、基本的人権の保護、ヘイト扇動の禁止、財源と予算決定権の地方への移譲、「まともな」独立国家としての安全保障施策等々数えきれない。が、国民のキャッシュフロー改善がもっとも影響が広く大きく、手っ取り早く、有権者も敏感に反応する。

とりあえず今日はこんなとこで。
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今日の一言:世界はイスラエルが世界経済(->新たな世界大戦)を「人質」にするまで「成長」させたアメリカとドイツそして英国に責任取らせるべき

2024年10月26日 13時58分13秒 | Weblog
イスラエル、イランの軍事標的に対し「精密な」攻撃を実施 - Bloomberg

イスラエルがイランの首都テヘランまで攻撃したこれ、事実上新たな中東戦争開始の宣言です。

イスラエル イランへの攻撃「完了した」と発表 | NHK | イスラエル

こういうアナウンスも出してますが、少なくともこの1年、イスラエルが「戦火」を拡大、エスカレートさせたことはあっても縮小させたことはなく、既に以前から色々な所で指摘があったと思いますが、ここまでやったことで「ネタニヤフ政権」は大きな権力を手に入れたことになります。つまりこうなることは、そしてこの状況が少なくとも続くか更にエスカレートする事は「既定路線」でした。

イランは主要産油国の一つであり、北半球はこれから冬に向かいます。その前から既に欧州やアメリカは気候変動でブーストされた大きな自然災害に見舞われており、世界的な大きな自然災害がこれから減るとは誰も思っていません。それでなくとも世界経済はインフレ下の不況と闘う段階に入っています。

つまり中東戦争を拡大させることによりエネルギー価格を「吊り上げる」ことができるイスラエルは、世界経済を人質に取ることで、際限のないカネと武器と、残虐な方法で周辺国を侵略する了解を世界に(今まで以上に)要求する力を得たという事です。

過剰生産気味で太陽光パネルの価格下落に悩んでいる中国はちょっと喜んでいるかもしれません。が、彼等にしても今の状況でエネルギー価格が上がる方がずっと大変です。

欧米ではまだシオニストロビーによる政治とマスメディア操作が効いていますし、レイシズムによる不満解消や十字軍か何かと勘違いしている層もまあまあいるでしょう。しかし、早晩「何が本当の問題なのか」に皆気づくときが必ず来ます。それまでに主要国は台湾がらみ等新たな「問題」を引き起こし矛先を逸らすつもりでしょうが、「他罰的思考や行動」で解決できる問題には当然ながら限界があります。

結局どうやってもかなりの「崩壊」は避けられないと思いますが、いずれにしろ、シオニズムというカルト宗教の禁止以外に今生きている人類が最低限やっておくべきことのひとつは、「肥大化し過ぎた金融経済とそれを支えるシステム(/スキーム)の清算、解消、リセット」です。まあ当たり前ですね。



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今日のひとこと:本当に大事なことだからブログにも残しておきます。

2024年08月29日 22時02分14秒 | Weblog
このブログサービスは埋め込みできないようなので、https://x.com/maxthaler/status/1829018717478629713で書いた内容を以下に。

パレスチナの人達は「まず平和」で正しいと思います。が、今イスラエルのやっている事は大げさでなく現代の人類に対する挑戦です。科学技術と金融技術、コミュニケーションを使って残虐に特定地域の住民を公開抹殺している。これは「道義的」以上の脅威です。これを可能にする「仕組み」を潰さないと。

今イスラエルとその協力国であるアメリカ・ドイツ・イギリス・フランス・カナダ等がパレスチナに対してやっていることは、最先端の豊富なリソースを使って人間がどれだけ馬鹿げた残虐な事ができるかをほぼリアルタイムで世界中に宣伝、デモンストレーションするという、最悪最低のプロジェクトです。

これは核兵器やBC兵器が地球を無生物の世界に何度もできてしまう程あり、汎用人工知能の誕生が秒読みに入ったと言われる時代に、これまで人類が築き上げてきた自然科学・社会科学・人文科学~文明の到達点がこれだったと、「人間に火を持つ資格はなかった」と鏡の向こうで「自分」に嘲笑われながら認めることを意味します。

だからこれはとうの昔にパレスチナとシオニスト周辺だけの問題ではなくなっているのです。これが許される世界的な構造を変えない限り、中長期的視点では、人類の歴史は結局糞だった(偶然の幸運で始まりその運を消費して終わっただけ)という「結末」に、より短期的には、皆が馬鹿げたシステムの中で「隣人」に嬲り殺されないよう常にビクビクしながらより安全な居場所探しに終始していつのまにか一生を終わるという古代から続く世界の状況が(科学文明により)猛烈に加速(悪化)します。

カネがあるのでどこかの島へでも逃げる?宇宙に逃げる?断言します。逃げ切れません。カネと権力は「より多くの他者」がいないと成り立ちません。科学技術の果実を享受する事ももちろん同じです。ノアの方舟なぞ、意図してつくることのできる類のものではないのです。
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今日のひとこと:閑散に売りなしの日だが、株屋さん達も整合性とるの投げてきた日本経済、とインフレ対策の実態について。

2024年08月16日 14時44分21秒 | Weblog
岡崎良介のマーケットインサイト『2%のインフレ率には適応できない日本の消費』

岡崎良介の投資戦略ラホ゛「目標インフレ率が高すぎるのならば」


データ分析に長けた投資ストラテジストとして著名な岡崎良介氏が、「日本経済の体力や成長性の現実に即した金融政策しないとあかん」と指摘してます。米国(はじめとする産業先進国)の「いまどきの標準」に合わせた数値目標での金融政策は、日本にはきつすぎると。(ということは政府と日銀のバランスシートの膨張を放置しながら世界の成長についていけるかどうか、を多分破綻するまで続けなければならない。「神風」が吹くのを待ちながら。)

その原因含め多くの庶民がとっくの昔に気が付いて口にしてきた事を、マネーゲームの専門家もやっとお認めになられた。それでも岡崎氏は経済データとその分析に関して非常に誠実な方なので、そうでない大多数の「業界関係者」たちが認め始めた時は、もう次の段階大きな問題が顕在化してどうしようもなくなっている状況なのでしょう。


そもそもマクロ経済の問題に対して金融政策でやれることには限界があります。それ以前に、なにしろ(表向きの動きである)財政政策・税制に関して、21世紀はじめから先頃「禅譲」を発表した岸田文雄総理大臣の現在まで、政府と国会(と輸出大手企業)は猛烈な勢いで国内経済の空洞化、有形無形のリソースの国外放出を続けています。金融緩和(笑)によるイージーマネーは国内の経済や社会の体力強化・成長に回されず、ひたすら直接・間接金融および財政政策の形で国内外の少数の「お友達」で分け合ってきました。だからいくら政府や中央銀行のバランスシートが異常にでかくなってもインフレにならなかったのです。それでも、風船が膨れる限界に近づいた(政府の負債過多とそれに影響される実質通貨価値の下落、国民のマジョリティの経済的体力の低下)こと、パンデミック等の要因から、とうとうインフレ率が上がってきてしまった。こうなるとデフレを口実とした金融緩和(という名の独占的な打ち出の小槌)が続けられなくなってきた。だから、カネを国外へ逃がす(そして国内で「余っている」カネを溶かす)ために、国防予算をさらに増やし、海外への資金提供を増やし、より多くの国民をターゲットとするため増税の種類を増やし福祉を減らしている(庶民の体力を削る)わけです。


今迄なんとなく蓄積されてきた個人資産と社会資本、そして異常に従順な国民性、によって「社会としての日本国」は延命してきたわけですが、「気分」が変わった時の日本は悲惨です。歴史が語るように。
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今日のひとこと:リアリストは生活防衛のためにフリーのジャーナリストを支援せよ

2024年07月18日 23時31分06秒 | Weblog
フリーランスジャーナリストの田中龍作氏が、街頭に立って取材の資金援助を募っているそうです。

僕は(ご多分に漏れずアラブの春以降ですが、)仕事の為と個人的興味から、ツイッター等で国内外の情報を日本語と英語で収集していますが、各地域の主要マスメディアとともにフリーランスのジャーナリストからの発信に頼っています。だから例えば昨年10月に始まったイスラエルとパレスチナ住民の「紛争」も、第6次ネタニヤフ政権発足からエスカレートしていたパレスチナ住民への弾圧を伝える田中氏等のツイートや記事から予想できたし、この「紛争」におけるイスラエルの目的が、パレスチナ人居住区の完全占拠と住民の抹殺であることも、フリーランサーたちが現地から逐次公開する写真やレポートからすぐに類推できました。一方、所謂西側のマスメディアの記事はプロパガンダ以上でも以下でもなく、全く信頼できませんでした。

経済関連の情報も、まあパンデミックから投機ブームが続いているので、主要国の政府と中央銀行のアナウンスとそれをなぞったマスメディアの報道を見ながら(波はありますが)強気に行けばなんとかなる状況が続いていますが、金融面の強力なドーピングによるバックラッシュは既に始まっており、「大本営発表」やマスメディアの報道と実際の経済の状況の乖離が顕在化してきています。歴史的に、この乖離は景気悪化が進むほど激しくなる事が予想されます。統計情報の改ざん・歪曲だけでも、古くは世界恐慌時の米国フーバー政権が担当部局にかけた圧力、近年では日本の第2次安倍晋三政権や米国の第1次トランプ政権時に行われた歪曲が知られています(某中華人民共和国を笑えません)。


こういう局面では(もちろんそうでなくても)「誰が実際に何をやっているのか」「結果として実際に何がおこったのか」を正確に詳細に把握する事が大事なのですが、現在この点でマスメディアはほぼ役に立ちません。


田中龍作氏については、時にその主張に完全には同意しかねることもありますし、正に一匹狼という感じのアクの強さが感じられますが、ああいう尖がった人でないとできないことがあり、フリーランサーだからこそできる報道が確実にあり、彼の国内外での活動実績がそれを証明しています。それは今我々にとって生命線となってきています。(性格的に田中氏がそうなる可能性は低そうですが、)このままでは、優秀なフリーランサーが一部の裕福な個人や企業に囲い込まれ、重要な情報が彼等にいいように利用され、一般には報道されじまいになる可能性さえあります(情報分析のプロセスもそうなりつつあります)。


今が最後のチャンスかもしれません。
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今日のひとこと:「片手打ちバックハンド」は絶滅危惧種なのか? について。

2024年03月07日 21時45分06秒 | Weblog
「片手打ちバックハンド」は絶滅危惧種なのか?男子テニス世代交代の波とともにプレースタイルも転換期に<SMASH>


この問題って、数十年前から言われていた「危機」なんだけど、根本的な原因は多分、

「片手打ちバックハンドの、フォアハンドとの重要な違いを明確にし、それに基づく論理的な打ち方のレクチャーや練習がされてこなかった」

からではないかと思います。具体的には、「打点」が大きく違うので、それに合わせた立ち位置、テイクバック、ステップインの幅、ヒットのタイミング等をフォアとバックでは別々に学ぶ必要があります。一方、両手打ちバックハンドはフォアハンドとまあまあ同じ打点とタイミングで打ててしまうので、手っ取り早く覚えられる。いざとなれば不完全な準備でもなんとか「手打ち」で打ててしまう。

史上最強のテクニシャンの呼び声も高いフェデラーが若いライバルたちに研究され、苦労した原因もこれです。フェデラーはテンポの速い超攻撃型で、しかも魔法の様なフォアハンドで先手を取り、早く前へ行って決めたいプレイヤーです。だからストロークのポジションはどうしても速いタイミングでフォアが打ちやすいものになりがちです。するとそのままでは片手バックハンドでは食い込まれたり、守備的なスライスで打たされる比率が高くなります。

一方、フェデラー復活の立役者のひとりにもなったエドベリをはじめ、バブリンカ、ガスケたち片手打ちの名手は、必ず「一歩下がって」構えて片手でヒットしやすい空間を確保し、そこから厚いあたりでスピンも効いた強烈なバックハンドを打っています。より若い事例では超攻撃型プレイヤーのシャポバロフも実は比較的「片手バックハンドに合わせた基本ポジション」をとっています。その分フォアハンドはやや時間的余裕があり、より高めの位置で打つことが多くなるので、テイクバックが高く大きめになっています。

では、フェデラー(とエドベリ)はどう改善したかというと、フェデラーの強みであるテンポの速さとフォアハンドを活かしたままのポジションで、バックハンドはより打点を前に、常にほぼオンザライズか場合によってはノーバウンドで打つという、稀代の天才らしいやり方を選択し、成功したのです。

ちなみにコーチのエドベリは、現役時代、歴史に残るネットプレイヤーだったにも関わらず、じっくりラリーする時はベースラインから大きく下がってより低い打点で打ち合い、そこから機を見てベースライン近くまでポジションを上げ、アプローチショットを打ってネットへラッシュするという、非常に体力の要る戦い方をしていました。これでジュニアグランドスラム達成、オープンクラスでも多数のグランドスラムタイトルを獲り、単複世界1位を達成、そして全仏でも決勝フルセット負けの準優勝を達成したのですから、(優雅で)上手いだけでなく「勤勉さとタフさ」も印象的なプレイヤーでした。


さて、現在のトッププロの「環境」を見てみると、西岡良仁選手が指摘する内容から類推するに、今までよりやや空気圧の低いボール、ハードコートはよりグリップがよく跳ねやすいサーフェイス、が増えているのかも知れません。そうなるとより速いヘッドスピードと、より強い「押し込み」で球速と回転数を稼ぐ打ち方(&パワー)ができて、ポジションもより前でテンポが速いプレイヤーが有利になっている可能性があります。これではまず軽いラケットでパンパン攻め続けるのが基本トレンドになってしまい、早く「戦績」が欲しいジュニアたちに片手バックハンドを教える時間的?余裕も投資対効果も少なくなる、かもしれません。


では、片手バックハンドによって多様性と美しさ?をテニスが保つためにどうすればよいのか?一つのソリューションとして、日本の様に砂入り人工芝の様な跳ねにくく球速も落ちやすいサーフェイスを増やすという方法があります。が、現実的な策としては、まずこのエントリーの初めに書いた、フォアとバックの違いを考慮した教え方をする事、特に今はプレイ&ステイや、場合によってはピックルボールの様な、体格も体力もない子供がより軽い負荷でより自由なプレイがし易い環境があります。そしてコーチ含め「大きなお友達」達には、「そもそも両手打ちと同じ戦い方をする必要があるの?」と。
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今日のひとこと:一見眉に唾つけたくなる様な研究発表を含め…

2024年03月04日 19時40分20秒 | Weblog
概要を知るだけでも、AIの研究や開発というのはつくづく人間や生き物の研究、というかその現象の理解の探求、学びなんだということを実感します。例えば言葉のベクトル化は、生命の根本的な衝動を持たないはずの現在のAIにさえも、機能的構造的な(表層的な)意味以外の?意味を与えている…のかもしれない。ならば言葉(強度に変換される概念の学習)だけで意識は生まれるのか?その意識は表層と深層に分かれるのか?等々観客として最高最先端のスリルを楽しませてもらっていますが、気が付いたら映画館が火事で非常口も閉まっている…ということになる確率もどんどん高まっている事も「頭では」理解してます…
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今日のひとこと:AI研究・開発競争(狂騒?)のスピードは依然衰え知らずなんだけど、

2024年02月26日 23時28分03秒 | Weblog
進化の予測の精度や内容というものにはやはり注意を促す、というか「くれぐれも取り扱いに注意」を呼びかけたいと思います。

これはもう人生上仕事上の(長年の)経験則というか少なくとも1980年代にはもう義務教育終える年代になっている方々には明確なファクト(記憶が鮮明で記録も豊富なので)だと思うのですが、

簡単に言うと、世の中に直接大きな影響を与える「技術革新」や「技術が関連する事件」というものについて、当該技術の有名な研究者や開発者の語る予測・予想はあたりにくい。特に核心に近づく(影響のクリティカル度が高くなる)事柄や段階になる程それが顕著になります。

21世紀に入ってからでも311関連がすぐ思い出されるでしょうし、新型コロナもそうかもしれません。そしてAIについても今の所残念ながら例外になっていません。それがよくわかるのが、「AIの進歩と普及によって人間が失業する仕事と生き残りやすい仕事」について、オックスフォード大や東大の有名研究者さんが出した予測ですね。

結局研究や開発の渦中にいる人というのは、自分の「仕事」に対して「徹底的に客観的」になるのはとても難しい。つまり利害や興味の中心にある事柄に対してコミットメントが強い人ほど「弱い」。* だから特に、「決定的な評価や見積もり」する際の彼等のバイアスは意識的にも無意識でも強くなります。

*まして自分が考え出してなんぼの仕事についてであれば、自分の頭の中を自分でリアルタイムに観測して予測を行え、というのは無理な話です。


極論かもしれませんが、研究者や開発者は「結果的にそうなっちゃった/こういうものができちゃった」でもある意味仕方がない。大切なのは、オタクたち(研究者や開発者)に嫌われても、彼らを見守り事態の適切な評価や予測をいち早くできる人間、つまり幅も深さも十分な知識(/教養)を持った「タフな人間」をそばに置く事、そしてそういう人間が育つ教育システムにすることです。結局、地球規模で破滅的な災害が起きてすべてが灰にならない限り、どうせどうやっても科学技術は進んでしまう。必要なのは技術をどうするか、という事についてしっかり判断し考えられる人間を増やす、「底上げ」をすることです。
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今日のひとこと:権威主義は作り手も視聴者も殺し続ける。「馬鹿のハコ」には近寄るな。

2024年01月30日 13時24分29秒 | Weblog
この手の話題は取り上げるつもりなかったんですが。

https://twitter.com/ryohin_jp/status/1751935402397872353

これねえ、「調整役」の質ももちろん問題なんですが、そもそも脚本家から相当問題のあるツイートが出たのが問題なわけです。そして原作者の自殺を受けてテレビ局が素早く出した「責任逃れ声明」がまた醜悪で。

最近の大御所漫才師?のスキャンダルも結局根は一つなのです。つまり放送業界の権威主義です。善悪や価値判断が独特の権威構造に基づくものになってしまっているので、「業界外のクリエイター」や「新しく入ってくるカモ」に対して無茶苦茶な事しても疑問をもたない。知人の物書きもテレビ局の傲慢さに辟易して、一度取材を受けて以降は断っていると言っていました。最初に挙げたURLのツイートも、「業界内の論理」でしか考えていない発言です。

同じことはもうちょっと大きなハコ、つまり映画業界についても言えます。米国、そして日本でプロデューサーや監督等の性犯罪が暴露されてしばらく経ちますが、「肝心な」クリエイティブのプロセスにおいても問題が露呈してごまかしが効かなくなっている状況である事を僕も時々指摘してきました。最近では以下かな。

2023年06月19日 今日のひとこと: いまさら「ハリウッド映画が終わってる」と言うのはギョーカイ内の人だけだと思うぞ

今回の事件で今更言わなくても「シフト」は加速するでしょうが、とにかくもう旧来のマスメディアにはクリエイターは近寄らない事です。
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今日のひとこと:震災と不景気が加速させる居住空間の捉え方と使い方の進歩と進化。

2024年01月06日 14時48分06秒 | Weblog
仕事柄と引越し経験が多かったことから、コンテナ型/モジュール型/セル型住居の可能性というか、こと近年の日本の自然環境下では必然性を強く感じています。が、ネットを漁っても、事例として紹介されていたりや提案されているモデルはその持ち味を活かし切れていないものが多く、また建築関係の法律で無駄に割高にもなっていてじれったく思っていました。

で、今年の元旦に、期せずしてその可能性と有用性に注目が集まる大災害が起きたわけです。

そこで恐ろしくタイムリーに出た記事。

ラトビアから来た30歳女性バックパッカーが「1畳半の“持ち運べる部屋”」で暮らす驚きの理由|BUSINESS INSIDER

この記事で紹介され提案されているモバイルセルはかなり小さいものですが、それでも「外」と「母屋(ハウスコア)」を活用するセンスによって、居住空間/生活空間を豊かなものにできるという実例を見せています。

個々人が本当にスタティックであってほしい空間とそのサイズを明確にし(これが大事)、「エリア」ごとの役割を明確にし、必要に応じて「ダイナミックにつなぎかえる」。(一軒家住まいですが、実は僕もだんだんこの傾向が強くなっています。)

これなら日常を閉塞感を感じず、ミニマムなエネルギー消費で快適に過ごしやすい。そして大きな自然災害の様な「非日常」においては、圧倒的な堅牢さ・保温性・耐震性…そして可搬性で、モバイルセル/個人的空間をそのまま優れたシェルターにすることができます。特に、どんどん増えて問題になっている古い一戸建てをミニマムな改修で再利用できます。また、日常でも非日常においても「外」とのアクセス、関係性を必要に応じてコントロールしやすい。

なにより、「物理的な自分の居場所」の検討は、「自分が欲しい/欲しかった」ものは何かをしっかり考える良いきっかけになり、そこから得られるものも多いと思いますよ。
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